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山行のスタイルについて

 年に何度か通っていた鎌尾根だったが、いつの間にか遠ざかっていた。宮妻を基点に、水沢岳から鎌が岳まで約2時間の県境稜線の縦走は、所々に岩場のある尾根でが続いており、展望もよくアルペン的に雰囲気が感じられるコースだ。春はアカヤシオ、シロヤシオ、ホンシャクナゲなどのツツジ科の花が多く咲き、晩秋の紅葉も見逃せない。
 山歩きにも色々なタイプがあり、ある領域に限って回数を重ねながら、深く入る歩き方もあるし、1回登れば興味がなくなるような、ピークハント的な歩き方もある。それでは自分はどうだろうか、と振り返ってみると、どちらにも当てはまるような気がする。最近では守備範囲が広がり、北アルプス、八ヶ岳、白山と周辺の山々、大峰、台高、鈴鹿、三重県内の山々など、上げたらきりがないし、もっともっと知りたい山がたくさんある。
 しかし興味本位で山域を広げるばかりでもない。今年の藤原山行のように、慣れ親しんだ山域であっても、さらなる深まりを求めて、毎週のように通っていた。また白山などは、年に何度か訪れる山になっている。深まりもたま大切である。
 山域において、拡散型と集中型があるが、私の場合はこれに花が絡んでくる。この季節に見ておきたい花を追いかけ始めると、春から夏にかけて、低山から高山へと移り変わっていく。もちろん山そのものに惹かれるので、低山、高山区別なく登る。
 年を重ねるごとに、広く深く関わっていきたいという思いが、強くなってきているようだ。