フクジュソウ キンポウゲ科
「花の百名山」田中澄江著では、鈴鹿藤原岳の花として取り上げられている。もちろんこの花は、藤原岳に限らず、山野ではそれほど珍しくないと思うが、ただたくさんあるからいいというものでもない。藤原岳は石灰岩質特有の地形をしていて、そこに咲くから印象に残るのかもしれない。「花の百名山」から引用してみると。
しかし私は、新幹線が米原に近づく頃、左手の車窓に盛り上がる鈴鹿山塊を見上がると、時間があれば、霊仙に、御池岳と御在所岳に行きたくなる。一番もう一度思うのは藤原岳である・・・・・藤原岳は二度も雨で山麓まで行って引き返し三度目にやっと成功。そして藤原の春の盛りほど、山の花の大群にであったことはなかったと感激した・・・・
レッドデータブックでは、絶滅危惧種Ⅱ類、既知の生育地点数が5以下、県内では鈴鹿山脈北部(いなべ市)、伊賀市、大台町(宮川)となっている。全国的には、中部地方以南では稀にしか見られない(牧野)
【茎】直立し緑色で、下部には数個の広いさやがあって、茎を抱いている。花をつけてからもぐんぐん伸びて、15〜25センチくらいになる。
【葉】互生し長い柄がある。3回羽状複葉。
【花】茎頂に径3センチの黄色い花を1個つける。(大きく育った苗では、分枝して数個の花をつける。)暗紫緑色のガク片が数個ある。黄色い花弁は光沢があり、細長い楕円形をしていて、たくさんついている。上部の縁には微歯がある。めしべは多数で黄色。おしべも多数。子房は短小で緑色。そう果は頭上に集まりほぼ球形で細毛がある。
【生活史】
*写真は2006年3月24日に撮影したもの。