α350の特徴はなんといっても、ライブビュー機能だろう。高山植物を撮るものにとっては、ローアングルは欠かせない。ましてやアルプス山行など、20キロ近いザックを背負ってのローアングルは、姿勢が窮屈になり、撮るのが億劫になってしまいがちだ。ザックを降ろしてじっくりと構えればいいが、たっぷりと時間を使った贅沢な山行をしない限り、あまりゆとりがない。そんな山行をしていると、ザックを担いでいても、見つけたときに撮りたい花が取れるα350はありがたい。鈴鹿などの低山では2台を持ってでかけること事が多いが、テント山行の高山となると、極力重量を抑えたくなるので二者択一になる。春に購入したα350だが、今年は高山へのお供となり、過酷な環境下で酷使してきた。画質的にはα700には及ばないが、それを差し引いても、重量の軽いα350は利用価値がある。
さて、話は変わって、予告通りα900が10月に発売された。もちろんライブビュー機能はついていないが、なんといってもフルサイズの2460万画素のcmosを登載している。一年前からフルサイズのαの発売は予告されていたが、実際に世に出てくると常に頭から離れなくなってくる。価値観は人それぞれ違うが、日常的に使っている者にとっては、物欲が刺激される代物だ。値がこなれるのも待とうかと思ったが結局、購入することになった。これまでは、主力がα700でサブにα350を使ってきたが、これを機会にもう一度、自分の写真スタイルを見つめ直してみたい。