今日は代休だったので、鈴鹿ベルシティーのワーナーマイカルで「点の記」を見た。原作は新田次郎で、今年の冬久しぶりに、原作を読み返したところだった。舞台になった剱岳には5年ほど前、1泊2日の強行スケジュールで行ったときのことを思い出す。陸地測量部の柴崎氏が四等三角点を設置してからすでに100年の歳月が流れていた。そして2004年に改めにGPSなどの測量技術を使って再測量が行われ標石が設置された。
山行はその年であった。山頂にヘリで荷揚げされた標石が置かれているのが印象的だった。
さて映画、「点の記」だが、原作を読んでから見るのと、何の予備知識もなく見るのとでは、印象が違うと思う。流れは原作とほぼ同じだったので、初めて見る人にとってはストーリー展開のおもしろさが加わるだろう。しかしそれ以上に、登場人物の生き様がうまく描かれていたのではないだろうか。小説を読んで感じた人物像と映画での印象とがほぼ一致していた。また山岳の描写については、映画の目でとらえると、普段から見慣れているNHKの山岳風景の映像とは明らかに違う。NHKのハイビジョンの番組はリアルさが売りだと思う。一方映画の方は、印象的に描かれていると思う。元々目的が違うので比べるのはおかしいが、いずれにしろ、実際に剱を体験している人とそうでない人とでは、映画の印象も違うだろう。
さて今年は昨年企画倒れに終わった早月尾根から剱を目指すことにしよう。