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■マブシ嶺(台高)
〜尾鷲道で栃山からマブシ嶺を往復〜

レポート No.915
日時:2015年10月24
参加者:Tjさん、隊長、うさぎ

栃山林道駐車地(7:45)〜地蔵峠(8:30)〜又口辻(9:00)〜神明水(9:50)〜新木組峠(10:10)〜木組峠(10:50)〜一本木(11:05)〜(12:15)マブシ嶺1410.8m(12:55)〜一本木(14:00)〜木組峠(14:16)〜神明水(15:05)〜又口辻(15:35)〜地蔵峠(16:00)〜駐車地(16:45) 歩行距離17.5km、累積標高+-1150m

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プロローグ 気になっていた尾鷲道のルートチェックと紅葉の撮影を兼ねて栃山林道から入山しマブシ嶺を往復した。このルートは過去に3度歩いているが、ガイドブックに取り上げてから歩かれているかが気になっていた。 ルート図などは「三重県の山」をごらんください。

マブシ嶺(尾鷲道)2009年12月23日 No.521
日出ケ岳(大台ヶ原山)2010年3月21日ー22日 No.536
日出ケ岳(大台ヶ原山)2010年5月8日9日 No.545

尾鷲道 大台ケ原ドライブウェイが昭和36年に開通するまでは、奈良側からは筏場道、三重県側からは尾鷲道が登山のメインルートだったようだ。尾鷲(海抜0m)から入山し、大台ケ原の最高峰である日出ケ岳1698mまでは10時間以上を要し、簡単には山頂を踏めない。さて尾鷲道だが本来は、古和谷から入山するが、水無峠の先まで栃山林道が利用できるので、古和谷はあまり歩かれてないようだ。しかし今回、又口の分岐に古和谷の道標が新設されていた。さらにここからマブシ嶺にかけても、「尾鷲道」と書かれたプレイとが随所に設置られ、踏み跡もしっかりとしてきた。大変喜ばしいことだ。

三重県立熊野古道センターHPより引用
尾鷲市から大台ケ原へ登る唯一の登山道である尾鷲道が開通してから今年2015年で 100周年を迎えます。この道は奈良県大台ケ原にある神習教大台ケ原大教会(通称:大 台教会)へ参拝するための参詣道として、尾鷲の林業家土井輿八郎が大正4年(1915)に 拓いた道です。かつてはこの尾鷲道を利用して多くの参詣者や登山者が大台ケ原への行 き帰りに利用した道ですが、長い間歩く人が途絶え廃道となっていました。しかし、近 年の登山ブームで歩く人も多くなり暫定的ですが歩けるまでに復活しています。道中に はトロッコ軌道跡やインクライン跡などの産業遺産が見られ、また大峯山脈をはじめ紀 伊山地の山並みを望むことができます。

2015年10月17日に尾鷲道100周年記念トレッキングが行われたようです。〈スケジュール予定〉※天候等の状況によりコース変更あり 3:30 受付(熊野古道センター駐車場) 4:00 出発 (29人乗りマイクロバス、普通ワゴン車) 大台ケ原駐車場へ 6:15 大台ケ原駐車場到着 6:30 トレッキング開始   大台ケ原駐車場→尾鷲辻→マブシ峯→木組峠→又口辻→古和谷入口ゲート 16:30 古和谷入口ゲート着  (マイクロバス迎え) 17:00 終了、解散 (熊野古道センター駐車場)連続歩行10時間、歩行距離24q、累積標高+731m −2,099m

ところどころでルート整備がしてあったのはこのためだったのかもしれません。

アプローチ さて今回は紅葉のいい時期を狙って、栃山林道を利用しマブシ嶺往復で計画した。tjさんに鈴鹿まで来てもらい5時30分に鈴鹿を出発した。紀勢道を海山ICで降り、銚子川を左岸を走って栃山林道に入る。この林道で一気に800m以上稼げる。水なし峠までは舗装がしてあり快適だ。その先がダートになるが乗用車でも通行可能になっている。

   
朝はガスがかかっていた          ゲートができていた

ゲートまで進みたかったが、乗用車では厳しくなってきたのでその手前に駐車した。以前はこのゲートはなかったと思ったが、この先、地蔵峠まで林道が整備されたようで、ゲートが設置されていた。ゲートは清五郎滝への分岐付近だ。

   
地蔵峠              アサマリンドウ

ゲートから約30分で地蔵峠に到着した。以前は落石で埋もれていた林道だが、車が通行できるまでに整備されていた。ただし地蔵峠は落石で埋まっていた。曇り空で無風のため、思った以上に暖かく、アウターを脱いで温度調節をした。

   
地蔵峠               尾鷲道、古和谷分岐

さて地蔵峠から登山道に入る。以前は入山者も少なく荒れた道だったが、入山してみると歩きやすく整備されていた。数年前までは繁茂していたであろうスズタケの立ち枯れが残っていたが今は、その痕跡もなくなりつつある。古和谷分岐まで30分かけて徐々に高度を上げていく。分岐で小休止。古和谷方面は以前、あまり歩かれたいなかったようだが今回、「尾鷲道」と書かれたしっかりとした道標が整備されていた。次回は是非とも歩いてみたいと思った。

   

さてこの分岐から又口辻を経て稜線のトラバース道に入る。標高を保ちながら水平に歩くので当然、地形をなぞるようになり距離がかさむ。谷は深くはないが、丸太橋がかけてあったり、古い石積みがあったりと、往時はよくメンテナンスされていたのだろう。三重県内にあって、山頂まで丸一日を要する本格的な登山道であったはずで、きっと大切にされていたのだろう。

   

神明水 又口辻から約50分で神明水に到着した。ルート中、貴重な水場だが今回は枯れていた。谷が稜線に近いこともあり、保水力は期待できない。このあたりの稜線は、三角点「西原」1297.4。

   
神明水

新木組峠 トラバース道はまだ続き神明水から約20分で新木組峠に到着した。天候は回復に向かっているはずだが、まだ雲が取れない。風もなく静かで穏やかだ。峠で一休み。

   
新木組峠

新木組峠からは奈良県側に斜面を行く。道幅もあり落ち葉を踏みながら、紅葉をトンネルを歩くのは実に気分がいい。稜線を歩いたこともあるがやはり、起伏のない道の方が歩きやすい。

   
草地からマブシ嶺と大台ケ原が見えてき、まだまだ遠い


ヒメシャラの紅葉

   
奈良県側の紅葉とマブシ嶺         コハウチワカエデ


稜線のブナ

木組峠 奈良県側の山腹道から稜線に上がりしばらく進むと木組峠に到着する。ところどころにあるブナ、ミズナラ、シデの大木に目がとまる。木組峠は稜線の鞍部だが、峠の少し南側のピークから東に派生する尾根に地形図(国土地理院)では1164ピークの先までルートがある。前回これを使って栃山林道に降りたことがあった。 野営敵地でもあり、谷を降りれば水が得られそうだったが、確認はしなかった。これも次回の課題。

   

一本木 木組峠からは再び奈良県側の山腹道になる。この道が稜線に戻り痩せ尾根になり、その鞍部が一本木と呼ばれているところ。

      

再び奈良側の山腹道に戻りしばらく進むと、開けたミズナラ、ブナ林になる。前回はここで野営した。軽飛行機の残骸を見つけたのもここ。今回も確認できた。これから先はマブシ嶺への急登が待っているのでここで小休止。

   

   




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