2006年9月30日10月1日 涸沢散策 |
■涸沢(北アルプス) 2006年9月30日、10月1日 No.382 隊長、うさぎ アルプスの紅葉には少し早いが、来週は仕事のために連続した休みがとれないので、1週間早めて涸沢を訪れた。うさぎが登山靴を自宅に忘れ、ストックも駐車場の車に忘れ、出鼻をくじかれたかたちになった。今までにこんなミスをしたことはなかったが、ここ一番でのミスの連発に苦笑するしかなかった。しかしここで易々と退散するわけにはいかない。コースを縮小して、何とか無事に涸沢の散策ができた。 9月30日(土) 早朝の明神館は、数人の登山者が休憩している程度で、ハイシーズンにもかかわらずひっそりとしてる。小休止後すぐに歩き出す。ここまで来てやっと体が暖まってきた。体のだるさも少しずつ和らぎ少し調子が出てきたようだ。約1時間30分で徳沢に到着した。これから出発する登山者や、小休止の登山者やらで少し賑わいが出てきた。時計を見ると7時前だった。樹林の間から朝日を浴びてた前穂が、まぶしいほどに輝いて見える。山の天気はいつまで持つかわからないので、見えているうちに何枚もシャッターを切る。 徳沢から横尾までは距離にして4キロ、1時間ほどだ。徳沢からは前穂が梓川の対岸にそびえ立っており、歩くにつれて少しずつ、見る角度と光線の加減が変化していくのが面白く、何度となく立ち止まり見入ってしまった。予定通り横尾に到着する。時計を見ると8時だ。この時間になると、下山してきた登山者も加わり賑わっている。ここで槍へ行く登山者と穂高へ行く登山者が二分する。しばらく登山者の様子を見ていたが、まだ早い時間なので槍へ向かう登山者の方が多いようだ。ここで10分ほど休憩し、吊り橋を渡った。 ここから本谷橋までの1時間は、樹林帯の緩やかな登りだ。道も歩きやすく、樹林から垣間見る青空はどこまでも深く感じられる。どうやらお天気の心配もいらないようだ。気持ちよく歩いて本谷橋に到着する。前後して歩いているおじさんが、「これだけきれいに見えるのは、4回目にして初めてだ」と、何度も立ち止まりデジカメのシャッターを切っていた。 横尾谷より、北穂高岳を見あげる。てっぺんには、北穂高小屋が小さく見えている。本谷橋の手前の樹林で一休みして、涸沢の2時間の登りに備える。といってもそれほどの傾斜でもない。先ほどの横尾からだと、標高差にして約800mほどだ。しかしここまでで、17キロのザックを担いで4時間ほど歩いているので、筋肉の方はそれほど疲れていないが、肩や腰が少しずつきしみ始めているようだ。 涸沢を徐々に高度を上げていくと右手には、北穂が迫ってくる。やがて森林限界に出ると、周囲の山が一望できるようになる。モチーフはどこに出もあるのでかえって的を絞りにくい。まずは涸沢へ、と気持ちがはやる。
Sガレ押しだしを過ぎると、涸沢ヒュッテの旗が見え始める。もう少しだ。沢へ出ると森林限界を越えているので開放的だ。夏ならばたくさんの花が咲き誇っていたことだろう。ヨツバシオガマやミヤマダイコンソウが咲き残っていたのが印象的だった。
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