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今週末の捜索について

○今週末の捜索に参加するにあたって、もう一度、頭を整理する
登山道からの滑落・転落については、捜索しつくしたと思われる。もう一か所、タテ谷のトラバースからの滑落可能性の捜索が残っていが。また、雪解けに伴い、これから発見される可能性がないわけではないが。
やはり今回の遭難は、道迷いから始まったと解釈した方がいいだろう。Nさんは、装備はしっかりとしたものを準備していた。ブログを見る限り、研究熱心で計画的で慎重な性格なのだろう。登山経験が浅くとも、準備はできるだろう。そかし、バリエーションをコンパスと地形図で歩くことができる技能を身につけるには、経験の積み重ねが必要だ。しかも、厳しい冬山だ。これが前提となる。
登山歴3年の人が、冬山で下山するルートが見つからなくなると、どのような行動をするだろうか。御池山頂から下山すると仮定すると、全く方向がわからなくなれば、北西と南西に向かうとテーブルランドへ迷い込むことになる。もちろんテーブルランド全域は捜索済だ。台地の縁からの滑落も考えられるが、当日の天候は冬型だったとはいえ、視界は最低でも数十mはあったと思う。散策で縁を回れば覗き込むこともあるだろうが、下山を考えているときに、縁から降りようとは思わない。ただし、北東面はなんとか降りられる傾斜なので、今後は捜索エリアに入れてもいいだろう。この斜面は、木和田からテーブルランドを目指すときは、バリエーションでよく使われているが、道に迷ったとはいえ初心者がこれを下るとは考えにくいが、今週末は捜索が予定されている。また、テーブルランドからゴロ谷に入ったことも考えられるが、ここも当然、真の谷同様、不明直後の13日に捜索が行われ、降りて行ったトレース跡などの痕跡は認められなかったようだ。
もし方向がある程度わかっていたら、これまでに実績のある鈴北岳経由で鞍掛峠を目指すか、コグルミ谷方面に向かうはずだ。鈴北へ向かった場合を想定し、丸山から鈴北にかけては、26日にローラ作戦が実施されている。それでは鈴北方面かということになる。丸山東面の傾斜は比較的緩やかだが、人一人を隠す谷はいくつかあるし、全部が捜索済ではない。この辺りは今週、捜索することになりそうだ。
 台地上にいないとなると今度考えるのは、どこで県境稜線を越えたか、また、県境稜線に出て、どこまで藤原方面に戻ってきたか。タテ谷に迷い込んだ場合、危険個所はやはりタテ谷上部のトラバースとなる。コグルミ谷は捜索しつくされている。穴に落ちてしまったことも考えられるが。コグルミ谷で未捜索の部分は、左岸尾根斜面だ。この斜面は、かなり傾斜がきつく、人を隠し隠しそうな谷がいくつかある。この辺りは今週、捜索することになりそるだろう。
 次に、県境稜線を藤原方面に歩いて、途中で道迷いになることがあるか?これは昨日、自分がたどったルートだ。視界不良で一時的に迷い込むことはあっても、避難小屋を確認せずに、そのまま尾根を下り続けることは考えにくい。藤原岳8合目の目撃情報の真偽はあるが、藤原岳登山道に関しては捜索しつくされている。雪解けを待つか。