最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

■八ケ岳主峰(八ヶ岳)
〜白く輝く八ヶ岳の主峰を縦走した〜

レポート No.937
日時:2016年2月7
参加者:Tjさん、隊長、うさぎ

2月6日 美濃戸口Pで前夜車泊 美濃戸口(7:30)〜美濃戸(8:30)〜(11:40)行者小屋(12:10)〜地蔵尾根〜(13:50)赤岳天望荘(14:40)〜赤岳2899.4m(15:10)〜赤岳天望荘(15:40) 歩行距離11km
2月7日 朝食(5:45)〜赤岳天望荘(7:00)〜横岳2825m(8:35)〜(9:00)硫黄岳山荘(9:15)〜硫黄岳2760m(9:55)〜(11:00)赤岳鉱泉(11:30)〜美濃戸口(12:30)〜美濃戸(14:40)〜もみの湯〜駒ヶ岳SA〜春日井〜鈴鹿(19:30) 歩行距離14km

| ページ1 | ページ2 | ページ3 |


二日目 朝方、霧が出る予報だったが、朝食前に外を見ると雲ひとつない好天になっていた。5時30分の朝食の館内放送で食堂へ向かった。ガスが残る予報だったのでのんびりしていたが、天気がいいようなので、準備でき次第することにした。朝食もバイキング方式なので、好みと量は自分なりの加減が出来る。ここの食事はどれもおいしい。歩き始めると飲み物はポットのお湯だけになるので、出発までになるべく多くの水分を補給しておく。お茶を2杯、コーヒーも2杯飲んだ。

       
天望荘の朝食バイキング

縦走 今日の天気は、ヤマテンの予報を見ると最高気温マイナス15度、最低気温マイナス18度、風速10mになっていた。気温よりも風の強さが縦走できるかの判断になる。10m以下を目安にしていたので大丈夫だろう。準備を整え外へ出るとすでに陽が昇っていた。時刻は7時。端正な容姿の富士山がきれいに見えていた。東シナ海から張り出す高気圧にすっぽりと入ったようだ。少し風は強うそうだが、良い縦走日和になった。

   
朝日           富士山

小屋は多くの登山者で賑わっていたが、大半は赤岳へ向かうようで、縦走するパーティーはそれほど多くない。すでに何パーティーかは横岳に向かって出発しているようで、トレースもしっかりと出来ていた。


横岳の縦走開始

小屋を出ると直ぐにマイナス18度の南西の風に吹かれる。ブラクラバ(目出し帽)はしているが、直ぐに左のほおが痛くなってきて感覚が麻痺してくる。手もしびれてくる。身体が発熱しだすまでは辛抱だ。アイゼンとピッケルが雪面でキュッ!キュッ!と鳴いている。風は非常に冷たいが、陽射しはありがたい。これで陽射しがなければかなり辛いだろう。岩と雪と青空だけの世界。日常では経験できない世界だ。

    
左:槍、穂高連峰         右:赤岳と天望荘を振り返る

      
岩場の東面は風裏になる

    

紺碧の空とはこの色をさすのだろう。岩場を登っていると、天に向かって昇っているような錯覚に陥る。先週の伊豆の岩壁と比べると、気温差は実に30度だ。高気圧に入っているようなので、低層に雲が浮かんでいるだけで、我々の高度はその上で、上空には雲は一つもなかった。北アルプス、中央アルプス、南アルプスが雲の浮かんで見えていた。

    
北アルプス穂高、槍連峰          御岳山

    
南アルプス、甲斐駒と仙丈    小刻みに岩場のアップダウンを繰り返す

       

    

この縦走路は夏場は一般登山道なので、登攀の要素はないが、岩壁のトラバースが何カ所かあるので、注意が必要だ。特に岩壁の西面は日陰になっていて風も強いのでバランスに注意して歩いた。足下は切れ落ちている。

    
岩場の東面は風裏になるので、休憩ポイントだ

    

いくつかコブを越えていくと横岳が見えてきた。横岳は顕著なピークを持たないが、西面に小同心と大同心を抱えているので直ぐに判る。横岳にはここ数年、小同心や大同心からクライミングで登っているが、一般道で来るのはずいぶん久しい。

    

今回、撮影には、オリンパスE-M1+14-150mmを持ってきた。レンズも軽量化の為に4-5.6の汎用レンズにした。この環境下ではレンズ交換などはもってのほかで、手袋をしたままの操作は撮影だけがやっとだ。E-M1をマイナス18度で使うのははじめてだった。メーカーの使用可能温度が-10〜40℃(動作時)なので、それよりも8度は低い。しかも強風にさらされている。問題なく作動した。バッテリーの急激な低下もなかった。さすがはオリンパスのフラグシップだ。頼りになる。厳し環境なので細かい調整はできず、ズームと構図だけが自分意志で、あとはすべてカメラ任せになった。

    


| ページ1 | ページ2 | ページ3 |

2016-2-8 Copyright (C) 2016 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home