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加藤文太郎の歩き「単独行者」谷甲州より

無駄な動きは一切なかった。しかも各部の動きは連動し、たがいを支援している。重心位置の調整よって四肢の動きは制御され、腕の振りは効率のよい足の踏み出しを可能にしていた。さらに下半身を最小限におさえていた。これが加藤の歩き方だった。自然な動きで作業効率向上させ、消耗を低く抑えることに成功している。そのせいで長時間にわたって高速歩行を続けても疲労を感じることはなかった。
「単独行者」(谷甲州)より引用してみた。里歩きをしていた頃の加藤文太郎の歩き方だ。平均時速6キロだそうだ。すると2時間で12キロの計算になる。12キロにいうちょうど、上高地から横尾の距離だ。この区間はだいたい、2時間40分で歩いている。もちろんテント装備で、登りなので食料も一杯詰まっているので、比べられないが、荷物は少ないにしてもこの区間を2時間は結構速い。
先日、走り方教室で学んだことだが、走り方の基本は「こ、け、し」でそうだ。「こ」は骨盤、「け」は肩甲骨、「し」は姿勢だそうです。体幹に重心を置き、骨盤から足を動かし、肩甲骨から手を動かすのがポイントだ。