■弥山、八経ケ岳(大峰) 2020年7月2日 No.1294 |
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概要 梅雨の晴れ間が夏日になるパターンが続いている。登山も低山歩きが厳しい気候になってきた。6月から台高、大峰シリーズを続けてきたが、暑さに追われていよいよ最高峰の大峯山にオオヤマレンゲを見に登った。紀伊山地での自生地は限られていて、これまでにも何度となくこの花を見に登った。久しぶりに見に行こうと思い記録を見ると十数年の歳月が流れていた。当時と比べ体力は落ちているが、美しい花や、山岳風景を見たい気持ちは変わらない。今回は晴天に恵まれ、大峯山が満喫できた。今年はバイケイソウが良く咲いていた。野鳥は、ルリビタキ、カヤクグリが撮影でき嬉しかった。 行者還トンネル西口 平日だが、梅雨の晴れ間に恵まれ、駐車場は盛況だった。この山域は、先月から通っているが、アプローチに3時間を要する。コロナ禍のため、登山者の少ないこの山域に足を伸ばすことが多くなった。台高、大峰への山行を重ねるほどに、豊かな自然、山岳仏教の精神文化に惹かれる。登山口を入るとヤマボウシが満開だった。 今日は夏日の予報だが、登山口の標高が1000mあり涼しくてありがたい。しかし縦走路(奥駈ケ道)までが急登りで、一気に500m高度を上げる。中腹まで登るとコマドリにさえずりが聞こえだした。撮影のチャンスがありそうだがなかなか姿を見せてくれなかった。オオルリ、ミソサザイも同じだった。縦走路が近づくと、冷温帯落葉広葉樹林にはいり雰囲気が良くなる。 稜線に上がると緩やかで歩きやすい道になる。アカゲラ、ヒガラ等が鳴くが、姿が見えてもなかなか撮影が難しい。今年はブナの実をよく目にする。成り年なのか。バイケイソウもよく花を付けていて、群生地が点在していた。
弥山に向け、徐々に高度を上げるにつて、植生が変化するのは興味深い。ブナ、ヒメシャラ、モミからトウヒ、コメツガ、そして、1700m以上になるとシラビソ林がなる。シラビソは、 亜高山帯の常緑針葉樹で、自然分布の北限が福島の吾妻山で、南限がこの大峰山系だ。先月、大峰の釈迦に登ったが確認できなかったので、この山が南限だろうか。 亜高山帯の常緑針葉樹に入ると茶野の種類が変わってきた。「キョロキョロキョロリ」と鳴く、なんだろうと思いながら、見通しの良いところに出ると、枯れ木にてっぺんにとまり、盛んに鳴いていた。今日は花撮影がメインだったので、レンズを望遠に絞ってきたことが悔やまれた。仕方がないので、テレコン付けて、電子ズームも使いなんとか撮影できた。尾が青いのが確認できた。ルリビタキは成鳥の3年目くらいで、全身が青色になるようで、どうも若鳥のようだ。冬は低山にも漂行し、夏は亜高山帯に上がってくる。ルリビタキも夏は涼しいところがいいみたいだ。
ルリビタキ 弥山 山頂部は平坦で、トウヒ、シラビソが立ち枯れ、広葉樹も樹高がないので開けた雰囲気だ。北アルプスの劔岳の山頂に奈良時代の錫杖が見つかったが、この弥山でも奈良時代の土師器が見つかっている。山岳仏教が始まったのが奈良時代なので、かなり歴史のある山で、54番の靡がある。
| ページ1 | ページ2 | 機材 OLYMPUSE-M1U、 E-M5V 12-40mm、40-150mm | |
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