■千石ぐら(大台ヶ原) |
レポート No.959 |
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駐車場(5:45)〜西大台遊歩道〜千石ぐら基部(7:00)〜1ピッチ目(7:25)〜 2ピッチ目〜3ピッチ目〜4ピッチ目〜5ピッチ目〜6ピッチ目〜7ピッチ目〜8ピッチ目〜(14:40)9ピッチ目(14:55)〜駐車場(15:50)〜物産館食堂(16:00)〜(18:30)大宇陀あきのの湯(20:30)〜鈴鹿 |
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プロローグ 大台遠征の二日目は本命の千石ぐらサマーコレクションの登攀。グレードも高く、長いルートなので、チーム編成、登攀システムなどを考慮し、計画的な登攀が求められる。今回は1−2−1の登攀システムを選択。 アプローチ 千石ぐらは西大台に入ることになるので、立ち入り許可書が必要になる。遊歩道をシオカラ谷へ下っていく。階段を下りきったところからトロッコ道に入る。開かれてから100年以上経過していて、軌道も自然にかえりつつあるが、水平になっているので歩きやすい。尾根を一つ乗り越すと千石ぐらの谷に入るが、一つ手前にテープがあったのでその谷を下った。結局、途中で尾根を乗り越すことになるので、最初から千石ぐらの谷を下った方がいい。時間にすると、遊歩道から10分くらいの距離。 一つ尾根を乗り越すと千石ぐらの岩壁が見えてきた。谷におり岩壁に沿って下っていくと、まず最初に、サンダーボルトの取り付きがある。日本の岩場には、こちらもルートの紹介があるが、サマーコレクション寄りの少しグレードが高い。サマーコレクションの取り付きはさらに一段下がったルンゼ。 サマーコレクションの概要 1ピッチ目V 易しいルンゼだがプロテクションなし、カムも使えそうにない 1ピッチ目 易しいルンゼの登攀で、終盤はチムニー状になる。支点はないのでカムでプロテクションをとった。登攀へのアプローチ的なピッチ。これを登るというよいよ、サマーコレクションが始まる。 2ピッチ目 5.10a、30m ここから実質的な登攀が始まる。プレートに刻まれたルート名「サマーコレクション」を見ると身が締まる。滑りやすいスラブで、細かいスタンスを拾いながらの登攀が続く。微妙なムーブもあり、1ピッチ目が終わるころに、こわばった手と足がなじみ始めた。ボルトの間隔は狭いが1ピッチ目のリードなので、なかなか大胆になれない。 朝が早いのでまだ岩壁は日陰になっているが、岩壁のコンディションは、暑くもなく、寒くもなく良好だ。1−2−1のシステムだが、2人を上げたところでスタートできるので、時間的には1−2とあまりかわらない。 3ピッチ目 5.10a、50m 気持ちにゆとりの出てくるピッチだが、長い。5.10aは部分的で、全般的に気持ちの楽なピッチだ。 左の岩壁に日が差し始め、明るい雰囲気になってきた。ルートは左の岩壁とのコーナーに沿って登り、スラブで乗り越すと少し傾斜が緩む。このピッチから陽射しが入ってきた。 4ピッチ目 (5.10c/d、15m) さて4と5ピッチ目は繋げることもできそうだが、4ピッチ目が厳しいので切った方が良さそうだ。ただし、切るとハンギングビレイになる。このピッチのみのフリーならあれやこれやムーブを工夫する楽しさがあるが、4人がそれぞれやっていると時間がなくなる。とにかく時間内に抜けることが第一優先なので、1カ所だけアブミを使い安全策をとった。 核心部は薄かぶり状態だが、ホールド、スタンスは探せば見つかる。短いピッチだが保持力も必要になっている。
5ピッチ目 5.8、40m 易しいが長いピッチでロープが重い。樹林の中間バンドの岩に支点が整備されている。登りすぎるとトラバースの時にクライムダウンすることになるので、整備された支点で切った方がいいだろう。中休みするには一段上に上がった方がいいのだが。後半戦に備え、食事と休憩に都合のよいところだ。 |
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