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■藤原岳(鈴鹿)
 〜孫太尾根から花の山藤原岳へ〜

レポート No.870
日時:2015年3月28日
参加者:じんじんさん、sskさん、隊長、うさぎ

新町浄水場登山口(8:30)〜丸山(9:40)〜草木834m(10:40)〜多志田山965m(11:15)〜(12:00)藤原岳(12:25)〜4合目(13:50)〜大貝戸登山口(14:25)


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プロローグ 藤原岳はこの時期に登りたくなる山だ。その思いは多くの登山者に共通するようで、朝から山麓の駐車場は大混雑。雑踏を避けて孫太尾根からの周回をプランニングしたが、新町の登山口も多くの登山者で賑わっていた。さすがは花の百名山。さて、この時期の花のメインははやり、フクジュソウだろう。黄金色に輝く花に酔いしれた一日だった。

アプローチ 8時に藤原岳観光登山駐車場集合にしたが、じんじんさん、sskさんをピックアップしに行くと、駐車場は大混雑で車が駐車場から溢れていた。とりあえず二人は駐車できたようで、一台の車で新町に移動した。単独の場合、登り口と降り口が異なると、車の回収が面倒になるが、ここは鉄道が利用できるので周回が可能だ。ところが新町の登山口に車を入れるとここの混雑していた。孫太尾根ルートは以前バリエーションの域に入っていたので登山者も少なかったが、最近は人気が高くなったみたいだ。

     
コショウノキ            青川と静ケ岳

さて孫太尾根だが、皆さんのお目当てはやはり花でしょう。石灰岩質の痩せ尾根だが、春の草本が好む土壌だ。どの花も大きな群落を作るほど豊かではないが、種類の多いのは評価できる。この時期は、花には少し早いが、咲き始めの一輪を見付けたときの喜びは大きい。セツブンソウ、ミスミソウは終盤だと思うが、ヒロハノアマナとミノコバイモは開いているだろうか。植林をぐいぐいと登り痩せ尾根に乗ると灌木帯になり視界が開け明るくなってくる。岩場にはヒメウズが小さな花を風に揺らせていた。コショウノキが目に付いた。ジンチョウゲの仲間も春を告げる樹木の花の代表格だ。この山域では同じ仲間のオニシバリもよく見られる。カタクリも葉を出していたが花芽はまだ確認できなかった。

丸山 歩き始めて約1時間10分で丸山に到着。お目当てはミノコバイモだったが、まだ芽が出始めだった。先ほど丸山の取り付きで見付けた1輪が本日の貴重な一枚となった。ミスミソウとセツブンソウが咲き残っていたので、とりあえず写真に納めた。

     

牛道 丸山を過ぎると歩きやすい道になる。牛道といわれ、治田鉱山から牛の背に乗せて鉱石を乗せて運んだとされている。尾根の末端は治田城のあった丘陵地で、大規模な精錬工場もあり、ここへ鉱石を運んだようだ。地質的に見ると藤原岳に沿って御池断層が走り、それにそって治田鉱山や茨川蛇谷鉱山がある。この断層を境に東が緑色岩類(玄武岩質溶岩)西が泥岩となっている。東の緑色岩類の中には石灰岩やチャートが介入しているは皆さんご存じだと思う。採れる鉱石はFeS、Pb、Cu、Zn、Au。治田鉱山の銅は有名だが、地質図に記載のAuが気になる。大切に牛の背に乗せて運んだのか。山麓に丹生川という町があるが、丹生は鉱山と関係のある地名で全国的に多く使われている。話はそれたが、牛道を歩いているといつも、鉱山のことが頭に浮かぶ。

草木 孫太尾根の834mのピークで、気にしてないと通過してしまう。ここまでくるとこれから向かう多志田山のピークと藤原岳が重なるように見え、山深さを演出してくれる。ここまで高度を上げてくると花は望めなくなる。ヤマシャクも芽が出たところだった。ここまでですでに2時間歩いているが、これから多志田山のピークを越え藤原岳までは遠い。

   
草木付近             多志田山と藤原岳

     

多志田山 緩やかなアップダウンを繰り返した尾根も、鞍部から多志田山へは急登だ。寡黙になり登りに専念する。30分の登りに息を切らせると山頂に到着。風に吹かれると肌寒いが、残雪の明るい雑木林を歩くのは実に気分がいい。少し休んで最後の登りに備える。さてこれからフクジュソウの山に踏み込む。

   
多志田山付近

   
県境稜線から見る藤原岳

藤原への最後の登りはきついが、フクジュソウやセツブンソウが出迎えてくれるので、登りの辛さを和らげてくれる。ちょうど12時に山頂東端に到着した。

     

藤原岳山頂 空気も澄んでいて展望も良好で、御岳山や白山が一望できた。岩に腰掛け昼食休憩にした。藤原岳の山頂は大賑わいで、藤原ファンがまた増えるのではないだろうか。さて帰路はどのルートで行こうか。まずは山頂に立ち寄り、登山者の少ないルートで山頂台地を散策し谷を下って9合目に合流した。ゲップが出るほど沢山のフクジュソウが咲いていた。

     
山頂へ上り詰めたところ

   

   
静ケ岳            お昼休み

   
御岳山              加賀白山

   
御池岳と藤原山頂              山頂へ

   
山頂台地             カレンフェルト

   

   
フクジュソウ

大貝戸道 9合目で登山道に合流した。8合目まで残雪がありぬかるんでいて、滑って尻餅をつくと大変だ。8合目からは快調に下って、14時25分に登山口に到着。靴を洗って観光登山駐車場に戻りsskさんの車で車の回収に向かった。田光のシデコブシに道草してから帰路についた。

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