■海金剛(西伊豆) |
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レポート No.860 |
〜辛口スパイスのスーパーレインは2回目〜 |
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2月6日 鈴鹿(2月6日21:30)〜道の駅松崎(2月7日2:30) |
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プロローグ この週は久しぶりに二日連続がとれたので、sskさんと遠征を考えていた。天気が良ければ赤岳主稜(南八ヶ岳)、不安な時は海金剛と決めていた。週の中盤で天気予報は日曜から下り坂になっていたので海金剛に行き先を絞った。たくさんに連絡すると土曜日は相手が居なかったとのことで4人パーティーで海金剛をやることにした。ところが出発日にsskさんが急に参加できなくなり、3人パーティーとなった。前回は初見の海金剛だったが、今回は2回目。全7ピッチあるが、ボルト類は一切なくオールナチュラルプロテクション。グレードは5.10aが3ピッチあるが、リードにはグレード以上に確実なプロテクション技術が求められる。登攀的にはもちろん充分満足のできるラインだが、それ以上にロケーションのすばらしさは屈指。 アプローチ 前夜に「道の駅、花の三聖苑伊豆松崎」で集合としたが、到着したのは2時30分。たくさんもほぼ同時刻に到着。6時出発の予定なので、わずかな時間だがしっかりと休む。コンビニで朝食を済ませ雲見オートキャンプ場に向かった。この日はキャンプ客は少なく閑散としていた。駐車料金500円を支払い、まずはギアの準備。先にも書いたがこのルートは、巧みにクラックを繋げた、オールナチュラルプロテクションなので、ギアの選定が成否を分ける。カム2セット(#4まで)、細かいカムが6本、ナッツ1セット、ヌンチャク7、スリング類10本で、全部身につけるとかなり重い。 駐車場を7時50分に出発し、車道を数分歩いて山道に入る。特に目印無しだが、踏み跡がしっかりとしている。断崖に沿って斜面を徐々に高度を下げていく。断崖で懸垂下降し一旦浜に降りる。磯釣りの客が竿を振っていた。聳え立つ海金剛を浜から仰ぎ、ベストな登攀を期待する。アプローチにはやはり1時間かかる。身体もぬくもり1枚脱いで準備を整えた。懸垂で取り付きに降りてくるので、ザックと靴をデポした。 海金剛正面壁スーパーレイン 正面壁の中央のクラックを繋げた代表ルートで、グレードは、5.7〜10.0aの7ピッチ。ボルトやハーケンは一切なく、クラックを使ったカムとナッツのプロテクション。 1ピッチ目5.8 カムを2セット身につけるとずっしり重みを感じると同時に気持ちが引き締まった。前回は6ピッチ目のハングでフォールしたので今回はうまくやりたいという思いがある。1ピッチ目のグレードは5.8、クラックのある凹角で25mくらい。しっかりとしたスタンスを拾わないと滑りやすい岩質。プロテクションは立木と中間サイズのカムでとった。終了点は立木。 ボルトラインの5.8ならなんら不安はないが、ウォームアップのピッチでもあり、NPなので登攀よりもプロテクションの構築に神経を使い、普段よりも緊張した。1ピッチ登ると視界が開け、必然的に気分も明るくなった。 写真準備中です。.. 2ピッチ目5.7 樹林帯を抜け全体が明るくなり、露出感が出てくる。25mくらいのピッチ。1ピッチに引き続きクラックに沿ったラインで、ピッチの終盤はナッツが有効的だった。このピッチの核心はフェースのトラバース。それほど難しいトラバースではないが、プロテクションがとれないので緊張するところ。2箇所でプロテクションをとった。トラバースの出口の岩角にスリングをかけたが外れたので反省。ここも立木で支点を構築した。 3ピッチ目5.10a 2ピッチ目の終了点から20mほど歩いた所が3ピッチ目の取付。フィンガーサイズのクラックが上の伸びている。ここからがスーパーレインの本番に入る。小型のカムを連続して使うことになるので、ナッツでいけるところは優先的に使うなど、計画的に使わないと足りなくなりそうだ。プロテクションをとりながらの連続登攀は厳しいので、フィーフィーで時折レストを入れた。ここも登攀だけに集中したいところだが、どうしてもプロテクションに気を使う。
クラックが途切れると微妙なフェースになりプロテクションが取れない。フォールすると落ち幅が大きくダメージも大きく、リードにとっては嫌らしい部分だ。ここの立木で終了点を構築した。 |
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