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■竜ケ岳(鈴鹿@三重)


レポート No.858
日時:2015年1月31日
参加者: 山の神各位

〜先週に引き続き不明者の捜索〜

 

宇賀渓駐車場(8:00)〜遠足尾根登山口(8:33)〜遠足尾根(9:52)〜大鉢山分岐(10:20)〜131付近の痩せ尾根(10:50)〜ホタカ谷(12:50)〜登山口(13:45)〜駐車場(13:55)


プロローグ 優先順位の高いエリアから順に捜索活動をしてきたが、全く手がかりのない状態が続いている。と同時に、捜索エリアがなくなってきている。手詰まり感は隠せない。不明者のキャリアや過去の山行から推測すると一般道から大きく逸脱はしていないと思うが。

uttyのレポート

捜索地図を見て捜索エリアを健闘した。今回も3斑に分かれる。福王山、砂山方面、遠足尾根で、私とuttyは遠足尾根。遠足尾根は、稜線までの展望付近と遠足尾根の痩せ尾根付近が未確認でだったようだ。とにかく手がかりが全くないので、実際に確認して捜索エリアから除外していく、と考えると地道だが捜索の成果になる。

   
捜索地図             登山口に不明者情報の掲示

今日は不明者の情報掲示板ができたのでその設置も兼ねる。軽トラで登山口まで送ってもらって遠足尾根を登る。遠足尾根までの標高差は約400mあり登りごたえがある。まずは展望台付近の両サイドを分散して確認したが異常なしだった。

   
吊り橋撤去の案内       展望台付近の両サイドを捜索

   
展望台付近の両サイドを捜索

確認後遠足尾根まで登り小休止。低気圧通過で寒気が入り、雪雲が流れ、雪が舞ったり風が強くなったり、青空が覗いたり。天気の変化が著しい。さて本番はここからだ。まずは高鉢山分岐。しっかりとした案内が立っているが、吹雪の中を下ってくると真っすぎに高鉢山の方へ下ってもおかしくない。遭難したと思われる1月17日は寒波襲来で天気が悪く登頂者もすくなかったようで、誰にもすれ違っていないという証言を得ているようだ。天候がわるかったので途中で引き返したことも考えられるが。

    
遠足尾根でひと休み          大鉢山へ

数年前に青川、大鉢山、遠足尾根、竜ケ岳、静ケ岳、治田峠と周回したことがある。高鉢山の方へ少し入ってみたが、アセビがうっとうしくて歩きにくかった。もし遠足尾根を登りに使っていたら、ルートミスに気づくはずだ。下りに「登山口」というプレートを目に付きやすいところの移設した。

   
大鉢山分岐

   
痩せ尾根

痩せ尾根からホタカ谷へ さて次は痩せ尾根付近、ここで6人が3隊に分かれることにした。私とuttyはホタカ谷側を下ることに。滑落した場合、もし負傷していればそのまま下ってしまうこともあり得るので、とにかくこの谷をつぶしてしまうことにした。登山道から100m位はかなりの傾斜なので、もし滑落したら止まらないだろう。雪は固まってきてピッケルとアイゼンが雪面を捉えた。ロープを出すまでもないが、アイゼンを蹴り込みながら慎重に下っていった。100mほど下ると10mくらいに滝になり落ち込んでいる。滝壺を覗き込むが異常なし。谷は険しいので谷に降りずトラバースで谷を覗き込みながら下ることにしたが、間伐材が邪魔をしてなかなか下れない。傾斜もきつくアイゼンをしていても足が滑る。

       
最初の滝           ホタカ谷へ

ホタガ谷へ下降 左岸をどんどん下り谷の傾斜が少し緩んだところで昼食休憩。好物のチャーハンお握りも冷たくて味気ない。GPSで確認するとホタカ谷まであと半分だ。林床に横たわる間伐材に難儀しながらじわじわと高度を下げていくが、ホタカ谷が近づくにつれ傾斜がますますきつくなってきた。林床に横たわる間伐材と急傾斜に難渋を極める。在懸垂ポイントを探しながら高度を下げていったが、知らぬ間に登山道を通過してしまい谷底まで降りてしまった。登山道まで這い上がり小休止。結局2時間の激闘になったが、全く収穫なしだ。

     
冷えたチャーハンお握りは味気ない     分かれ滝@ホタカ谷?

ホタガ谷ルート 帰りはホタカ谷ルートを下ったが、かなり荒れていて歩きにくいルートになっていた。慎重に1時間下ってやっとホタカ谷登山口に到着した。無線で軽トラタクシーに来てもらった。ありがたい。

    
下り過ぎて谷へ         ホタカ谷に登山道

    
登山道          ホタカ谷登山口

遠足尾根斑の他の2隊には、痩せ尾根の青川方面も調べてもらったが手がかりなしだったようだ。遠足尾根の危険箇所はつぶし、実際に歩いてもみると、どうも遠足尾根ではなさそうな気がする。1月17日の午後からは寒気が入り荒れた天気になっている。(1月17日の天気図を見ると9時には、いずれも996の二つの低気圧が三陸沖に抜け寒気が吹き込み始めている)私はガイドブックの取材で度会に獅子が岳から七洞まで縦走し山頂で休憩していたら吹雪になりしっぽを巻いて下山した日だ。南部の太平洋側での天気が悪かったので竜ヶ岳はもっと悪かったはずだ。不明者のSさんは落合橋を10時半前後に出発していることが予想できるが、荒れた山を見てあえて単独でピークハントをするだろうか。


2015-1-31 Copyright (C) 2015 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home