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2008年12月23日 静ヶ岳、銚子岳(鈴鹿)

 

静ケ岳1088m、銚子岳1019m(鈴鹿) 2008年12月23日 No.475 じんじん、N師匠、つくだに、隊長
〜小雪ちらつく稜線をひたすら歩いた一日だった〜
青川キャンピングパークの大鉢山から取り付き遠足尾根で静ケ岳を目指した。竜ケ岳にこそ立ち寄らなかったものの、歩行距離、累積標高差ともに別当から白山日帰りに匹敵する高低となった。遠足尾根まで上がると小雪がちらつき、静ケ岳あたりは霧氷が木々の枝を飾っていた。美しかった青川渓谷だが、土砂で完全に埋まってしまいどこでも歩ける河原になっていた。林道も完全に崩壊していた。
駐車地(8:10)〜大鉢山(9:24)〜標点700(10:30)〜遠足尾根(10:41)〜標点964(10:26)〜県境稜線分岐点(12:01)〜(12:54)静ケ岳(13:06)〜(13:16)昼(13:41)〜銚子岳(14:16)〜治田峠(14:58)〜中尾地蔵(15:18)〜林道(16:22)〜駐車地(17:08) 歩行距離15.5km、累積標高+1476m、カメラ α900 レンズ TAMRON SP 28-75mm F2.8 ミノルタ 100-300mm ルート図

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 静ヶ岳、なぜこの山名がつけられたか、ただ山深いところで静かにたたずんでいるからかと思い、「鈴鹿の山と谷2」を開いてみた。どうやら滋賀県側の茶屋川の支流「静ケ谷」をつめたところに位置しているので「静ヶ岳」となったようだ。とにかく山深いところに位置しているのは確かで、今回は大鉢山から取り付いたが、賎ヶ岳まで5時間を要した。


大鉢山へ向かう尾根筋から見る銚子岳と孫太尾根

 青川へ入るのは実に10年ぶりのこと、もちろん「青川渓キャンピングパーク」などなく、車で林道の奥まで入ることができた。何もない殺風景な所にログハウスの建ち並ぶ立派な施設が作られていて、単なるキャンプ場やオートキャンプ場のイメージはなく、「自然体感型」アウトドアスペースというようだ。遠くからマイカーでくる登山者にとっては、ここを基地にして、御池岳・藤原岳・竜ケ岳、静ケ岳など、この山域の山々をまとめて登るのもいいかもしれない。施設の東側には大きな駐車場も作られていて、施設中に入らなくても利用できるので、登山基地としての利用価値は高いように思う。
 さて取り付きの大鉢山だが、いつころから登山の対象となったのかは分からないが、キャンピングパークの営業開始に合わせて遊歩道などが整備されたのではないだろうか。もちろん昔から、遠足尾根に青川から登るコースとして細々と歩かれてきたとは思うが。登山口となるところは2カ所あるようだが、今回は駐車地の近くから取り付いてみた。遊歩道のようだがほとんど利用されていないようで、荒れ放題で灌木や茨がはびこり、灌木の枝を折りながら歩くこととなった。茨がザックに服に引っかかりいきなりヤブこぎに難儀した。おまけにショートカットのつもりで取り付いた尾根が急傾斜のバリエーションとなり、登山道に戻るのにひと苦労した。


大鉢山山頂の様子

大鉢山は石灰岩の露岩がごろつく展望のよい山頂をもっている。赤い実をたくさんつけたマユミの木がたくさんあったのが印象的だった。おそらく観光登山のために灌木が切り払われているのだろうが、展望のよい小高い丘といった雰囲気だ。厳しいバリエーションの後だけに、穏やかな日射しを受けて展望を楽しんでいると、ほっとした気分になった。地形図でみるとこの山頂は標高点522で、遠足尾を見上げると前面に標高点700の山が大きく見えている。


大鉢山からの展望は大変よい

  
山頂にはマユミの木が多かった


四日市港と知多半島 大型船が行き交う伊勢湾

 標高点700へは少し鞍部へ降ってからやせ尾根を登っていく。約200mの登りは結構な急勾配で、息が上がり途中で何度も後止まり肩で息を整えた。少し傾斜がゆるんだ所からアセビのジャングルが始まった。このジャングルの中の唯一1本、ブナの木が目立っていた。残念なことにこの木にも落書きの傷が付いていたのが残念だった。標高点700からの展望もまずまずだった。

   
右:P700付近で目立つブナ

 さてここまで来ると遠足尾根までは笹とアセビが続き、それほど急な登りもなくゆったりと歩けた。遠足尾根で、踏み後の薄い細々と続いてきた道が主要幹線道路と合流する。登り初めてから2時間でかなり標高を稼いできたので、ここならは緩やかな登りの遠足尾根になり一安心。展望を楽しみながらゆったりと歩ける。朝から天気がよく青空が広がっていたが、小雪がちらつく天気に変わってきた。風が出てきてガスが竜ヶ岳を隠し始めている。


遠足尾根に合流

  
遠足尾根からみる竜ケ岳

 快適な遠足尾根も笹がよく刈り込まれているのは途中まで。ホタガ谷との合流点までは踏み後が薄くなり、笹の海を歩くことになる。尾根筋も曖昧になり目印も少なくなるので、ガスで方向を間違えないことだ。ホタガ谷と合流すると登山者が一人登ってきた。今回の山行で出会った唯一の登山者だった。標高点1042を過ぎると県境分岐に出る。ここから治田峠までは県境稜線が大きく西に膨らみさらに、その西側に静ケ岳1088mと銚子岳1019mが位置している。青川渓谷は林道の終点まで車で入ることができた時は、治田峠経由でこの2山は登りやすかったが、竜ケ岳と治田峠間の稜線を通して歩く機会はそれほど多くないだろう。


雪雲が流れ込んできている


アセビが花芽をつけ始めている

 


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