■十一面岩左岸壁(瑞籬山) |
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レポート No.823 |
〜錦秋カナトコルート〜 |
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8月14日 自宅(19:00)〜瑞籬山植樹祭公園(23:30) |
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プロローグ この週は丸山東壁の予定を入れていたが、この夏の太平洋高気圧の力不足で気圧の谷が中部山岳に横たわり北アルプスは天候不順。土俵際で踏ん張る高気圧により奥秩父はかろうじて悪天を免れているのを狙い、瑞籬山に行くことにした。岩場までのアプローチも比較的短く天候判断で、ショートやマルチが選択できるメリットがある。アルプスのようなスケールこそないが、どのルートもグレードが高く、数ピッチでも内容が充実している。さて今回は3度目の瑞籬で、今回もたくさんにお任せのコースになった。 アプローチ 植樹祭公園駐車場には予定通り23時過ぎに到着した。今回は荷物が多く、雨の心配もあったのでとりあえず、車の横にテントを設営し荷物をそこに入れ車泊することにした。朝起きると雨は降っていなかったが、駐車場の路面はまだ半乾き状態で岩場のコンディションが心配だ。山にはガスがかかっていた。今回は6名と大所帯で3人2パーティーの構成なので、ギア類は2セット必要になる。準備を済ませ7時に出発した。 十一面岩へは天鳥川北沢を詰めて行く。大小の岩が積み重なるガレた谷で、落石が心配される。ハクサンオミナエシ、ダイモンジソウが咲き始めていた。もうすでに秋の気配が感じられる。 谷を詰め、これ以上進み辛くなったところで右岸斜面を登って行くと十一面岩の岩壁に行き当たる。岩壁に突き当たると「燕返しのハング」が目に飛び込んでる。A3のルートがあり正面壁につながっている。我々は今回、左岸壁の「山河微笑みルート」のつもりできているので、取り付きはこのハングの左手にある。クラックルートでグレード的には5.8だが、しっかりと濡れていて戦意喪失。急遽、「錦秋ナカトコルート」に変更することにした。 錦秋カナトコルート5.10 十一面岩の左岩壁の左端を、岩壁頂上のカナトコ岩まで繋げるルートで、ルートの核心は2ピッチ目のフレーク状クラックで5.10a。3ピッチ目は樹林帯だが随所に登攀の要素が隠れていて侮れない。 1ピッチ目5.8はフレークから始まる。しっかりとしてはいるが、大型のカムを入れるのは憚れる程度の厚さだ。手で叩くとコンコンと響いていた。フレークを掴んでぐいぐいとダイナミックに登れる気持ちのいいピッチだった。
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