最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

■砦岩@御在所岳(鈴鹿)
〜雨のぱらつく蒸し暑い一の壁で汗を流した〜

レポート No.752
日時:2013年9月1日
参加者:隊長、うさぎ

中道登山口(6:50)〜負ばれ岩(7:18)〜(7:40)地蔵岩(7:55)〜立岩(8:07)〜(8:15)砦岩(11:10)〜立岩(11:35)〜負ばれ岩〜登山口(12:20)


プロローグ 朝5時に起きて空を見上げると、どんよりとした曇り空だった。めまぐるしく変わる天気予報に翻弄され山行を今日に伸ばしたが、結果的には昨日の方が天気が良かったみたいだ。週末ごとの山行延期で体力と技術の低下が懸念される。落ちても生活に実害があるわけではないが、人間、楽な方に転がれば、すべてが流される。もしそれでよければ、精神的にも肉体的にも厳しさが求められる登山などはしない。ということで、とりあえず出陣することにした。

アプローチ 自宅を出るなりウインドウに雨粒があたりだしたが、天気予報を信じ、午前中は持ちこたえてくれることを念じて車を走らせた。雨は降ったり止んだりしているが、青空がのぞくこともある。今日は砦岩なので、久しぶりに中道を登ることになるので、満天星駐車場に車を入れた。早朝で天気が悪いこともあって、がら空きの状態だった。

   
新しくなった満天星駐車場           中道登山口

負ばれ岩までの30分で身体がヒートアップし汗が噴き出してきた。気温はそれほど高くないが湿度が高いからだろう。負ばれ岩もクライミングの対象としてみると興味深い。スラブとチムニーを楽しめそうだ。時間が余れば帰の駄賃にやってみたいが、それよりも天気がいつまでもつか気がかりだった。

     
負ばれ岩              5合目

さて地蔵岩まで来ると陽が差してきた。濡れた岩が乾いてくれるのでありがたい。この下に女神岩があるらしいので偵察に行く。もちろんクライミングの対象としてだ。上から観察すると、しっかりとしたハンガーが光って見えた。直下がスラブで、右手のクラックが面白そうだ。ネットで検索するとスラブは5.8(ビーナス)と5.9(マーメード)でクラック(三日月クラック)は5.6だそうだ。今度来たときにやってみよう。雨が降り出す前に砦岩をやりたいので先を急いだ。

   
地蔵岩周辺

立岩 砦岩へは立岩から入る。立岩の人工ルートもやってみたいが次回の課題にしておこう。前回ルートをトレースしたので迷うことなく砦岩の取り付きまで移動できた。曇り空になったが、まだガスは降りていない。あまり長くは持ちそうになさそうだ。1,2本出来ればよしとしよう。

最後の砦 5.10b(クラックから入ったので5.8くらいかな) 砦岩に到着。メイン岩壁の中央に砦クラック5.10aがまっすぐに伸びている。手を入れるとしっかりと濡れていた。これは駄目だ。とりあえずトップロープをセットしたいので、砦クラックの左側にある易しそうなクラックからフェースのラインをリードしてみることにした。キャメの#1前後がよくきまる。このままクラックを直上し途中からフェースに移動した。手も足もあるので比較的易しい。終了点にはハンガーが二つありカラビナもセットされていたのでうれしい。安全のためにカムを3個使ったのでロープの流れが悪くなった。2回目はトップロープだったので、離陸だけクラックを使いすぐにフェースに入った。次回は最初からフェースで挑戦しようと思った。


このルート、ハンガーを見ると左のフェースから入るらしいけど

   

   
うさぎはクラックから右のフェースで登っていった

    
真ん中くらいで左のフェースに移動


終了点から見下ろす

      

上昇気流に乗って 5.10b さて次は、砦クラックがやりたいが濡れているので今回は却下、メイン岩壁の真ん中にあるフェースのライン(上昇気流に乗って)。トップロープを移動させた。なるほど、5.10b以上はありそうだ。右手でカチがとれないと離陸が難しそうだ。右手でカチをとり離陸は出来たが、手も足も細かい。最初の3mくらいは我慢できたがその先が続かない。たまらずにヌンチャクを掴んで体制を整え次のピンまでからだを上げ、また休憩だ。これでは各駅停車だ。中間部が少し休めて、上部のフェースが再び核心となる。


上昇気流に乗って

  
うさぎの登攀

うさぎはやはり、右手のカチが取れず離陸が出来ないので、アブミをセットしてやった。その間にお隣に男女パーティーが入ってきた。何度か砦岩に来ているとのこと。砦クラックの右のクラックから入ったが濡れていてジャムが決まらないみたいだ。それぞれが1本やると空模様が怪しくなってきた。

      
左:砦クラックの右のクラックから入ったお隣のパーティー

    
中間部はなんとかクリア        この上が上部の核心

ヒップクラック 5.7 ガスが出てきて雨が降り出すまでにあまり猶予がなさそうだ。最後はヒップクラックでクールダウンしようとロープを垂らし懸垂で開始点に降りた。開始点に降りるとぽつりぽつりと雨が降り出したので、ブルージックで同時登攀し時間短縮。さっさと登って荷物を片付けようとすると、ヌンチャクの残置があるよ、と声を掛けてもらった。ありがとう。うさぎが回収を忘れたようだ。岩壁の上に回り込みロープを垂らして懸垂で回収した。お陰でトップロープをセットするルートがわかった。

       
砦岩から見下ろす藤内小屋        ヒップの割れ目

   
ヒップクラックのロープセット       クラックに沿って登攀

立岩 雨に降られながら懸垂でヌンチャクを回収し立岩まで登返した。前回は藤内小屋まで下ったが、ルートを間違えて苦労した。車の回収を考えると、来た道を帰った方がいいみたいだ。立岩の人工の練習も次回に持ち越しとなった。

 


立岩

     
コモノギク              立岩

駐車場に戻ると雨にもかかわらず登山者の車で溢れていた。帰り支度を始めている人が多かった。

 

     
地蔵岩            満天星駐車場

雨には降られたが、以前から気になっていた砦岩のルートをやることができた。肝心の砦クラックが出来なかったのでこれからの課題にしたい。ネットでの情報はまだまだ少ないが、今日のお二人は、サイト「Free SoulsU」さんみたいです。今後ともよろしく。

 


 

2013-9-1Copyright (C) 2013 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home