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■藤内壁@御在所(鈴鹿)
〜バットレスのカリフォルニアドリーミング〜

レポート No.744
日時:2013年7月6日
参加者:隊長、うさぎ

裏道登山口(8:10)〜藤内沢出合(9:40)〜(10:10)一の壁(10:45)〜(11:20)バットレス(13:15)〜うさぎのみみ(14:50)〜日向小屋(15:45)〜登山口(16:00)


プロローグ 今日も前尾根は満員御礼!一の壁もたくさんのクライマーが、クラックやりたかったけど、どこもぬれぬれ。一の壁とカリフォルニアドリーミング(3P)をやって、前尾根スラブに下ったが、これがまた濡れていて、地衣類が繁茂。もう一度、一の壁に登り返す気力無し。不完全燃焼の一日となった。

アプローチ 天気予報はぱっとしなかったが、御在所岳は今日も登山者が多かった。登山口周辺は8時の時点でほとんど駐車スペースはなかったので、路側帯の内側に邪魔にならないように車を寄せる。歩き始めると息苦しくなり、一気に汗が噴き出してきた。いつもよりゆっくりと歩き、岩場でも体力を温存することにした。藤内小屋で常連さんと話すと、すでにseitaroさんは 1時間前に通過したそうで、中尾根をやるとか。また、労山関係の人たちが前尾根に30人ほど入ってるとのこと。今週はしっかりと雨がふったのでクラックもどうか、など、情報を加味しながら今日のプランを組み立てながら藤内小屋を後にした。

   
ササユリ           コメツツジ

一の壁右ルート いつものように藤内沢出合で壁を見上げながら小休止を入れる。ガスで何も見えなかった。うさぎがきょうはアプローチシューズを忘れ、代用でわたしの大きな靴を履いていたのここでフラットシューズに履き替え、余分なものをデポした。全体的に岩が濡れていたので慎重に一の壁に上がった。ササユリが一輪、甘い香りを放っていた。一の壁は入門ルートに集中しているようで、右ルートが空いていたのでとりあえず、右ルートでウォームアップすることにした。この右ルートも浸み出しがあるので、コンディションは良くない。

   
一の壁右ルート(X)で始動

中尾根バットレス フランケの宇宙遊泳がやりたかったが、クラックがしっかりと濡れているのでコンディションは良くない。スラブ系なら乾いているかもと中尾根バットレスに移動する。前回の復習でカリフォルニアドリーミングをやることにした。2,3パーティーが上がっていだようだが、取り付きは空いていた。

CD1ピッチ目5.10a 濡れたコーナーから始まるのでそうしても靴を濡らしてしまう。通過後、靴と手のチョークアップ。さて核心はカンテに移ってからのレンジからの出だし。目の前にハンガーがあるのでクリップすると安心感がある。ホールドが甘く、スメアで2,3歩耐えるところが核心だろう。もう一段上にも同じようなところがある。


中尾根バットレス、1ピッチ目、濡れているのだ。

CD2ピッチ目X ハング下をトラバースし乗り越した所にビレイポイントがるが、今回はスルーしてもうひとつ上のレッジで2ピッチ目を切った。3ピッチ目の終了点に3人パイテーが懸垂の準備をしていたのでここで時間を調整。さらに上に二人パーティーがいるようだが、とりあえずスタートを切る。

CD3ピッチ目5.10a ショートカットでまっすぐ登るとピンが遠いのでフレークにカムをセットした。2ピン目からはハンガーやリングボルトが豊富なので、フレークにそって登っていく。ホールドが甘く、スメアで耐えるとこをが2、3カ所ある。

    
左:CDの1ピッチ目5.10a 右:3ピッチ目、2人パーティーが降りてくるのを待つ

2人パーティーが降りてくるのを待ちきれず登り始めると、3ピッチ目の手前で、「こんにちは」と挨拶される。誰だ。NHKのぶらり東海のロケで、ボッカをしてくれた、当時M大学のTT君だった。あれまーこんなところで。

    
3ピッチ目終了点           懸垂下降

懸垂 さて4ピッチ目は5.12aなのでフリーでは我々にはとても無理。ここは人工で行けるが、今日はクラックを予定していたのでアブミは持ってこなかった。うさぎが持ってきているが、下に置いてきたようだ。作戦ミスで、次回に楽しみにしておこう。今日はシングル1本なので、まずは下のレッジまで1回懸垂し、2回目は北面に25m懸垂。覗き込むとseitaroチームが奮闘中。ちょっとそばを通らせてもうことにしたが、どうやら邪魔をしてしまったようだ。ごめんなさい。この場で謝辞。

    
カリフォルニアドリーミング3ピッチ目(5.10a)のうさぎ     


モンキーフェース、誰かやってる、行きたいな


seitaroさん、ごめん、横通らせて!

オーバーザレインボー5.11aのRPを狙うseitaroさん、ちょっとごめん、横を通らせて。降りてみるとビデを撮影中だった。邪魔なものが映ってしまったようだ。編集しといてください。


中尾根バットレス

時計を見ると13時を過ぎてきた。お腹が空いたので食事に戻った。食事をしながら午後のプランを考える。フランケが空いているのでやりたいが、この天候ではまだまだぬれぬれだ。それではスラブならと前尾根のP7スラブに移動することに。


クラックはどこもぬれぬれ、宇宙遊泳をやりたかったが、却下


暑いのにごくろうさん、本日の盛況でした

  
キンレイカ           ヤマアジサイ

P7のスラブに移動して壁を見てみると。コンディションは最悪で、シミュレーションくらいしか出来そうにない。さてどうするか、時計を見ると14時を過ぎていた。もう一度、1位の壁に登返す気力もない。シミュレーションをやるにもこの暑さではモチベーションが上がらない。消化不良だが今日はここで退散することにした。

アクシデントに遭遇 出合で装備を整理している間に一の壁にいた3人パーティが追い越していった。我々もすぐあとで下山し水場まで降りると先ほどのパーティの一人が慌ててあがってきた。鎖場で落ちました、無線で救助を呼ぶらしい。上に仲間がいるようだ。今日はあいにく無線機を持ってこなかったので協力できず。クライマーは岩場では万全を記しているが、一般道では一般登山者と同じで、危険箇所でも確保していない。どうやら濡れた岩に足を滑らせたようだ。フラットシューズの感覚で足を乗せたのだろうか。右足を負傷したようで、うさぎがストックを1本貸して2本のストックで立ち上がろうとするが、駄目みたいだ。こんな時は無理をせず救助を待った方がいい。1時間くらいでヘリがやってきた。


事故発生、鎖場から滑落した人が足を動かせなくなった。ヘリで救助されました。

兎の耳を見ると、TT君たちがウエイクアップをやっていた。クラックのNPの登竜門と紹介されているルートだ。ここもとにかく濡れぬれで、かなり厳しいようだ。しばらく登攀様子をみて、TT君が完登したところで現場を後にした。

  
TT君、兎の耳でがんばる 、ぬれぬれのクラックに苦戦

  
左:消防と警察が救助に来たがヘリの方が早かった  右:日向小屋

帰りはオープンしたばかりの日向小屋に立ち寄った。Kさんを訪ねたが、あいにく、登りに行っているようだ。上がらせていただき案内してもらう。新築の小屋はきれいで気持ちがいい。さて、今日は不完全燃焼で終わったが、明日はどうしようか。完

     
木のいい香りがします


二階の寝室


 

 

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