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■霊仙山(鈴鹿)
〜花を探して柏原道から漆が滝道を周回〜

レポート No.725
日時:2013年4月13日 
参加者:utty、syu、隊長、うさぎ

柏原(8:00)〜二本松(8:30)〜4合目コンテナ(9:25)〜5合目ケヤキ(9:50)〜河内分岐(10:15)〜漆が滝道分岐(10:55)〜避難小屋(11:12)〜(11:20)経塚山(11:55)〜漆が滝道分岐〜漆が滝(132:30)〜潜り岩(13:56)〜横道分岐(14:02)〜こうもり穴(14:35)〜駐車地(15:30) 歩行距離13km 累積標高 +1000m -1150m *コースタイムは小休止含む

 

| ページ1 | ページ2 | 昨年のレポート

プロローグ 春の花の時期はいつも、藤原岳や御池岳に足繁く通っていたのだが、今年は少し行き先を変えて霊仙と伊吹に的を絞ってみた。先々週に西南尾根を歩き、フクジュソウの激減に愕然としたのだが、他のルートの花も気になっていた。そこで今回はしばらく歩いていなかった柏原道を歩くことにした。過去のレポートを読み返してみるとなんと、今回の山行は12年ぶりであることがわかった。さて、柏原道はどうなっているのだろ。

アプローチ 柏原道のピストンでは面白くないので、帰りに漆が滝道を使って周回することにした。幸いuttyが参加してくれたので車を一台、移動用にまわしておくことができた。ネットで検索すると単独の場足、JR東海道線を使い、柏原駅と醒ヶ井駅を列車で結ぶと日帰り周回レポートが見られた。この場合、歩行距離が長くなるのでそれなりの時間確保が必要になる。

柏原道 さて柏原道だが、国道21号線に「霊山山登山口」という大きな標識が出ているのですぐにわかる。JR柏原駅からまっすぐに来た道だ。名神高速の下をくぐると林道となり、車を利用するとある程度時間の節約ができる。養鶏場を過ぎると未舗装となり、橋を渡ると悪路となった。先行者の軽トラックが1台駐められていたのでその後ろに車を駐めた。 この柏原道は霊仙山のルート中で最も長いコースだ。さて、気合いを入れて歩こう。

  
柏原道の林道駐車地            林道を歩き出す

二本杉 林道の終点から自然と谷ルートになるが、この谷が荒れていて歩きにくかった。しっかりとした道標が設置されているが、入山者はそれほど多くないようだ。谷の右岸を歩き尾根と合流したところが1合目二本杉といわれるところだ。杉の巨木が二本あるのでよくわかる。

  
二本杉でひと休み

二本杉を過ぎると植林域を抜け春の光が降り注ぐ気持ちのよい落葉樹林になってきた。花を探しながら歩くとカタクリを葉が見られ始めた。花茎を伸ばしつぼみが膨らみ始めているが配下はもう少し先のようだ。起伏も少なく展望のよい快適な尾根コースだ。

  
カタクリ           シハイスミレ


カタクリ、もう少しで開花しそうだ

  
快適な柏原道          アセビが満開だ


風は冷たかったが、日差しは明るい

4合目コンテナ アセビの群落が出てくるとやがて、黄色いコンテナが避難小屋として使われている3合目に到着した。朝の出発が早く、お腹が空いてきたので小休止を入れることに。身体を安見るとすぐに身体が冷えてきた。少し寒気が入っているようで、3月中旬くらいに気候だ。単独男性が一人追いついて来た。

     
4合目コンテナ          5合目ケヤキ

3合目から4合目に掛けてアセビが多く見られた。他に花を探しながら歩くが、ショウジョウバカマとイワカガミくらいしか目に入らなかった。もちろんイワカガミの花はまだ咲いていない。藤原岳や御池岳のようにキンポウゲ科の春の花は期待できそうにない地質のようだ。


アセビが良く咲いていた

ケヤキ 5合目で大きなケヤキの木が目に付いた。これもかすかに記憶があり、浅い谷に水が流れていたことも覚えていた。5合目を過ぎると標高が700mを越え、ちらほらと残雪がみられ始めた。冬からの残雪ではなく、先週に気温が下がったので雪になったようだ。

  
高度を上げていくと残雪が


咲き出したショウジョウバカマ

河内分岐で7合目になった。ここで追い越していった単独男性に追いついた。尾根の南斜面には作業道が伸びて来ている。尾根から見えるピークが谷山のようだ。標高は992.8mある。この辺りから石灰岩地形となっていて、登山道を外れ尾根芯を歩いてみることにした。ヤマシャクヤクがいたるところで芽を出し始めていた。花の時期が楽しみだ。バイケイソウも芽を出し始めていて、季節が進むと他の花も期待できそうな雰囲気だった。この辺りにママコ穴があったようだが気がつかなかった。

  
河内分岐7合目        ヤマシャクがいたるところで芽を出し始めた


暖かいところではつぼみが膨らんできたが、開花は連休過ぎだろう

  
石灰岩が露出する地形    バイケイソウが芽を出し始めていた

避難小屋 少し進むと漆が滝道に合流した。ここからは登山者と行き交うようになってきて、さひと登りで避難小屋に到着した。時計を見ると11時を少し過ぎたところだった。ここまで約3時間の行程だった。緩やかに登ってきたのでそれほど疲労感はない。風が冷たいがとりあえず経塚山まで行くことにした。

     
漆が滝道分岐       展望が開け避難小屋が見えてきた


避難小屋

     
経塚山             歩いて来た柏原道

経塚山は賑わっていた。静かな柏原道とは対照的だ。花は少なくなったのはここ2,3年で、人気山岳であることに変わりはない。特徴的な石灰岩地形で樹木がなく展望がすばらしいことが魅力だろか。風を避け昼食にすることにした。賞味期限が半年切れたカップヌードルはこくがなくなっているが、それでも暖かくておいしかった。おにぎりとカップ麺だけだが、山食は何を食べてもうまい。時期的にはアマナが咲いていてもおかしくないはずだが、全く気配が見られなかった。霊仙は花の山だったのに、どうも要すがおかしい。気になったのは鹿の食害で枯れた灌木が目に付いたことだ。一概に鹿の食害が原因とはいえないのだが。今年は季節を変えて植生の観察を続けてみよう。


霊仙山頂(中央)

     
さあ、帰ろう            小屋に設置されているコースガイド


十数年前は笹の海で、ササユリも生えていたのだが


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