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大同心雲稜ルート@南八ヶ岳 2012年7月31日8月1日No.684 たっくん、こばちゃん、とっちゃん、隊長、うさぎ
〜懸案だった大同心雲稜ルートに挑戦、すばらしいパートナーと天候に恵まれ、すばらしいクライミングとなった〜
7月31日 美濃戸(9:30)〜赤岳鉱泉(11:30)〜レスキュー講習会
8月 1日 赤岳鉱泉(5:50)〜大同心基部(7:15)〜1ピッチ目(8:00)〜大同心の頭(12:00)〜大同心基部(14:00)〜(14:40)赤岳鉱泉(15:40)〜美濃戸(17:10)

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今回はたっくんの判断で、1−2(たっくん−うさぎ、とっちゃん)、1−1(こばちゃん−隊長)で登ることにプランされた。
雲稜ルートガイド(チャレンジアルパインクライミング)を見ると、7ピッチからなっている。

1ピッチ目 急なフェースからハング 30m WA1
2ピッチ目 フェース 25mWA1
3ピッチ目 カンテから凹角 35mW
4ピッチ目 フェース25mV&凹角20mWA0
5ピッチ目 トラバース 30mV
6ピッチ目 フェースからカンテ ハング2か所 40mWA1

引用 http://mikiyatsu.jp/page070.html
ルートは1ピッチ目が垂壁からハング越えの5.9。2ピッチ目はクラシックラインから外れて、右側の垂壁から凹角を登る、ちょっとテクニカルなクライミングで要リーチ。ここが核心のような気がして、5.9。3ピッチ目はちょっと脆い、日本的クラシックルートで5.5。4ピッチ目はドームのトラバースも含み5.7位。最後はドームのカンテラインを登る、高度感のあるピッチで5.9。

登攀日 4時過ぎに目を覚まし朝食の準備に取りかかった。朝が早いのでまだ食欲はない。そんなときは雑炊などが食べやすい。しっかりとお腹に納め出発の準備をする。各自装備は、ヘルメット、ハーネス、安全環付きカラビナ(2)、カラビナ(3)、 ヌンチャク(3)、スリング(5程度)、ビレイデバイス(リベルゾor  ATC)、 アタックザック、クライミングシューズ、6mmロープスリング(3程度)、手袋、ナイフ、 ホイッスル、(フィフィ)で、共通装備として私が、ダブルロープ50m、ヌンチャク10、カム2をザックに入れると結構な重さになった。まずは取り付きまでの急登をがんばらないといけない。適度に休憩を入れながら、大同心稜を登っていった。途中、カモシカと出合う。すぐに逃げようとせずこちらを珍しそうに向いていた。

  
大同心稜で出会ったカモシカ君     カワラナデシコ

ダケカンバが現れ、岩場にさしかかると、日当たりの良いところには、チシマギキョウ、カワラナデシコ、シコタンソウ、イブキジャコウソウ、ニョホウチドリなどの夏の花が出迎えてくれた。ちょっとした窟があるので底にザックをデポし、 ハーネスとギア類を装着し、アタックザックに必要な物を入れて、ロープを担いでいざ出陣。

   
チシマギキョウ           大同心が見えてきました

  
シコタンソウ          ニョホウチドリ


大同心雲稜ルートを見上げる

    
大同心基部からルートを見上げる


阿弥陀と中央アルプス


左:御岳山      右:乗鞍

  
岸壁に沿って確保しながらトラバース

1ピッチ目  さていよいよ、1ピッチ目が始まる。全6ピッチ中の1、6ピッチ目が核心とのこと。つまりいきなりの核心ピッチで、期待と不安が入り混じる。たっくんに後で聞いた話では、このピッチが自力でクリアできなかったら中止したそうだ。ここが駄目なら6ピッチ目も駄目ということだ。たっくんのリードを全員が注視。八ヶ岳は火山岩からなる山で、火山弾を火山灰で固めた(石をコンクリートで固めた)ような地質なので、岩壁には大小に石が埋め込まれたような地質になっている。よって、ホールド、スタンスともに豊富だ。意外としっかりとしているが、ときには、掴んだ石や乗り込んだ石が外れることがある。今回も全員が一度や二度は経験したはずだ。話はそれたが、皆の注目は、核心のハングのところだ。実際に立ちこんでみるとやはり被っていた。セカンドのうさぎもとっちゃんも、フィフィでうまくレスとしながら比較的スムーズにクリアした。鬼が牙のトレーニングが生かされたようだ。駄目ならA1(アブミ)を使えばいいが、今回はA0(ピトンを足場にしたり、ヌンチャクをつかむ)でクリアできた。6ピッチ目の核心に備え、筋力を温存できた。


1ピッチ目の開始点でビレイの準備

  

   
1ピッチ目をリードするたっくん


1ピッチ目開始点

     
1ピッチ目の出だし      うさぎが核心にさしかかる


とっちゃんの後をコバちゃんがリードで続く


タックン1ピッチ目の終了点から撮影

  
1ピッチ目クリア、終了点にて

心配だった1ピッチ目がA0でクリアでき少し見通しがついたようで、タックンの撮影にピースで答える。

2ピッチ目  このピッチも決して易しくはない。まず最初の1歩がリーチがいるので、女性陣は、お助けスリングに足を乗せて踏み出した。壁が立っているが、ホールド、スタンスが適度にあるので、快適な登攀だった。背があるのでフリーで登れたが、背の低い女性陣は、ヌンチャクを掴まないといけないところがあったはず。A0で 問題なくクリアした。


1ピッチ目終了点

   
1ピッチ目終了点にて


タックン2ピッチ目の登攀

  
ミヤマオトコヨモギ         シコタンソウ


2ピッチ目の終了点

3ピッチ目 ピナクルを目指して登る草付きのフェース。少し傾斜が緩むが、草付きの斜面と浮き石に要注意。落石が怖い。草に足を置くと良く滑る。


3ピッチ目のとっちゃんの登攀

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2012年8月2日 Copyright (C) 2012 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home