最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

2011年月2日6日 竜ケ岳(鈴鹿)  ホーム  ダイアリ 談話室 レポート

 

竜ケ岳(鈴鹿)2011年2月6日 No.592 隊長、うさぎ
〜冬の竜ケ岳の撮影に行ったが、天候不良で絵にならず〜
宇賀渓駐車場(8:08)〜林道終点(8:35)〜金山尾根〜縦走路合流点(11:40)〜竜ケ岳山頂(12:20)〜中道(昼食休憩)〜ヨコ谷出合(14:00)〜五階滝(14:40)〜駐車場(15:20) 歩行距離10km累積標高+-950m camera LumixGH2  本日のルートを見る

プロローグ 日本列島に長く居座っていた寒波が緩み穏やかな天気になった。山には寒波がもたらした雪がドッサリと残っている。御在所の藤内沢の状況も例年になくいいので、そちらにも気を惹かれたが、今回は少し嗜好を変えて、雪原歩きに竜ケ岳に登った。

アプローチ 一昨年、シロヤシオが良く咲いて年に訪れて以来だ。冬の竜ケ岳となると、数年ぶりになるだろう。寒波が去って1週間、雪もしまった頃だろうからどのルートでも良かったが、谷コースを避けて登りには金山尾根コースを使った。このコースは一般的なコースではないが、むしろ中道や裏道よりも安定していると思う。道標がなく、最初の場合は取り付き地点がわかりにくいと思う。ただ地形図には蛇谷へ降りている波線が残っている。

  
宇賀渓谷駐車場

金山尾根 林道は、工事車両が入っているようで除雪されているが、凍結気味でテカテカしたところに注意して歩いた。落石止めのフェンスに落ち込んだ鹿を見てぎょっとした。すでに息絶えており、鹿としてはさぞかし不本意な結末だったろう。合唱、念仏。林道終点の休憩所でレイヤリングで体温調節をする。後続の男性2人組が追いついてきた。我々は白滝橋を渡り金山尾根分岐を目指す。一見頑丈そうに見えるこの白滝橋だが、ワイヤの錆びなどの老朽化により、通行注意と書いてあった。このコースには2箇所に橋が架けられているが、使えなくなると困った事になりそうだ。


白滝橋

魚止滝 二つ目の橋を渡ると魚止滝の音が聞こえ出す。登山道から1分ほどなので、久しぶりに立ち寄ってみる。滝周辺は残雪が多いが、氷瀑にはなっていなかった。トレースで固められた雪で滑りやすくなっているので、早い目にアイゼンを装着した。登山道は谷の左岸斜面をアイゼンを効かせながら高度を上げていく。岩と雪がミックスになっているので、ちょとしたアルパインの練習になった。


魚止滝

蛇谷分岐 標高差200mを登ると一旦傾斜が緩む。地形図ではP587の地点で、樹間から竜ヶ岳が見え、休憩によいところだ。左の谷は蛇谷で、ここから谷へ降りていくことができる。この蛇谷からは中道につながるが、荒れた谷は現在、通行不可となっている。


P587でひとやすみ

さてここからは登りが続く。尾根を忠実につめていけばいい。大部分は自然林で歩きやすいが、急登となる所はガレ場になっている。岩が雪に隠されるこの時期は、一見歩きやすそうに見えるが、落とし穴があるので気が抜けない。この日も何度か雪を踏み抜いてはまり込んでしまった。


シデの林

稜線合流 シロヤシオやブナ、アセビ、笹が出てくると雪原だ。雪はしまっているが、担ぎ上げてきたスノーシューに履き替える。広々とした雪原は開放的で気分がいい。穏やかな天候だが、暖かい南風により山でガスを生じているようだ。山頂付近もガスで輪郭がはっきりとしない。青空は望むべくもなく、撮影目的で登ってきたから残念だった。じっくりと構えて待てばチャンスが到来することもあるが、気圧配置が変わらない限り、空模様は改善しないだろう。とりあえず山頂に向かうことにした。


積雪期は歩きやすい金山尾根、稜線まであと一息だ


残念ながらガスが流れている

  
誰もいない山頂

中道 山頂には誰もいないし、展望もない。風は西側の斜面から吹き上がってくる。湿気を持った空気が南斜面を駆け上がりガスを生じていようようだ。風が弱まらない限りガスは晴れないだろうと判断し、いさぎよく山頂を後にした。帰路はこれも久しぶりに中道を降下することにした。雪がしまりスノーシューいらずで降っていけた。そして風が止んだところで昼食とした。どんべいやトマトスープなど、暖かいものがうまい。30分ほど休憩し、引き続き中道を降る。南斜面の急降下だ。雪が溶け始め腐り始めているのでグリップが悪い。慎重に降り谷間で降りると、日差しが降り注いできた。山頂を見上げると青空まで見えはじめている。あと1時間ほど辛抱すれば撮影できたかも知れないと思うと、悔しさが後ろ髪を引いた。山岳写真撮影というのはこんなものだと諦め、中道を降った。


堰堤の鉄製のハシゴ


五階滝

五階滝 途中、長尾滝に立ち寄ろうと少しルートを峠方面に向かったが、気乗りせずすぐに引き返した。峠分岐からは谷に左岸道が続く。積雪で滑りやすくなっているので慎重に歩く。五階滝もまずまずの水量だった。本日、シェークダウンしたケイランドの冬靴はまずまずだった。特にアイゼン装着時のフィット感は、満足いくレベルだった。ヒモの締める具合や靴下の選択など、自分の足になじむまで少し工夫と時間がかかるだろう。

 

 

2011年2月6日 Copyright (C) 2011 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home