最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

2010年6月5日 銚子ケ岳(両白山地)

 

銚子ケ峰(両白山地)2010年6月5日 No.549 隊長、うさぎ
〜花を求め今年も銚子ケ峰へ〜 
石徹白登山口(6:30)〜石徹白の大杉(6:40)〜P1195(7:06)〜おたけり坂(8:00)〜(8:42)避難小屋(8:54)〜母御石(9:34)〜(9:52)銚子ガ峰1810.4m(10:43)〜母御石(10:56)〜避難小屋(11:45)〜石徹白登山口(13:15) +990m 9.5km LumixG2 45mmマクロ 14-140mmズーム マップ
昨年の記録(銚子ガ峰、一の峰、二の峰(両白山地)2009年6月14日 No.496)

| ページ1 |ページ2 |

プロローグ この週末は赤兎山か籾糠山を予定していたが、ネットで調べてみると林道のゲートがまだ開いていないようなので、急遽行き先を変更し銚子ガ峰とした。鈴鹿、台高の花や新緑、それに取材が一段落したので今週から地元の山を離れ北へそして高嶺へと徐々にシフトしていく。もうすぐ季節は梅雨、列島は湿潤な暖気と移動性の高気圧がもたらす寒気とのせめぎ合いが始まる。高気圧に入れば五月晴れで、今回は運良く好天となった。さて今回のコースだが、展望の良い歴史のある良いコースだ。白山禅定道の岐阜県側の登山口となっている。それにもまして花の多いコースでもあり、道ばたには恒に花が絶えない。

アプローチ これからの季節、山はやはり午前中がいいので、前夜車泊とした。熊野から鈴鹿に帰るとすでに9時を過ぎていた。食事と風呂を済ませ、10時の出発となった。国道23号線、東名阪、名古屋高速、東海北陸道と順調に走り、長良川SAで休憩し、大和SAで車泊とした。当初車泊地を道の駅「白鳥長滝」を予定していたが、時間調整で立ち寄った大和SAが車も少なく落ち着いていたので、ここを車泊地とした。他に何台かの車泊しているようで、なんとお隣の車が同じ目的地だったことが後に分かった。余談だがCR-Vからステップワゴンに乗り換え、車泊が随分楽になった。室内が広くシートがフラットにでき、カーテンを付けたので遮光もばっちりで、12時過ぎから5時前ぐっすりと休むことができた。鈴鹿からここまで2時間もかからなかったが、白鳥ICからが結構時間がかかる。

白山禅定道登山口 林道は石徹白川左岸を通っていて比較的よく整備されているが所々に落石がある。釣り人が何人か竿を振っていた。6時半前に石徹白(いとしろ)の登山口に到着した。1年ぶりである。早朝と言うこともあり駐車場は2台のみ。先ほど大和SAで先発した車が後から入ってきた。駐車場には東屋、少し離れたところにトイレがある。さすがは国立公園、設備がしっかりとしている。


石徹白の杉 樹齢1800年

今日は兎のペースに合わせ超スローペースで歩くことにする。準備を済ませ駐車場を後にした。最初から石の階段の登りから始まり、石徹白の大杉までの10分間ほど続く。石徹白の大杉は、樹齢1800年といわれていて、特別天然記念物に指定されている。保護のために柵で囲まれ近づくことは出来ない。回りをぐるっと一周してみた。このあたり今清水神社の境内だったようで、他にの大きな杉が何本か残っている。

  
ユキザサ        ブナに絡むツルアジサイ

さて登山道は斜面を登り尾根に上がる。沢筋にはトチノキが花を付け、朴木の大きな若葉が風に揺れていた。またウワミズザクラの花が満開でいい香りを放っていた。足下にはユキザサ、エンレイソウが尾根に上がるとマイズルソウ、マルバスミレが花を付けていた。


マイズルソウ


エンレイソウ

避難小屋 尾根に上がると傾斜が緩やかになり、さわやかな初夏の風に吹かれながら、足下の花を見ながら、気持ちよく歩ける。ブナの樹皮は太平洋側のブナと違い、まだら模様がありきれいだ。大木も所々にはあるが、概ね幼木が多い。コースはおたけり坂で一段高度があがり1500mとなる。これを過ぎるとまた緩やかとなり、やがて避難小屋に到着する。ここまで上がってくると少し植物相が変わり、イワナシ、ツバメオモト、サンカヨウ、ミツバオウレン、ヒメイチゲが目立ってくる。先を急ぐ行程でもないので、避難小屋でザックをおろし少し長い休憩を取った。この神鳩の宮避難小屋はしっかりとした立派な山小屋だ。尾根の東斜面には水場があるようで、ガイドブックによるとゴロゴロとした沢を100mほど下ると書いてあった。

 
おたけり坂


銚子ケ峰南端

  
イワナシ

  
ツバメオモト


サンカヨウ


ミツバオウレン


神鳩の宮避難小屋

避難小屋を選ると、ハウチワカエデ、ナカカマド、コミネカエデ、タムシバ、ムラサキヤシオ、オオカメノキなどが見られるようになる。タムシバ、ムラサキヤシオは花が見頃を迎えていて、見事な花付きに惹かれ何度も足を止められた。どこの山でも普通に見られるショウジョウバカマもこの標高がちょうど花も見頃となっているようだ。花に新緑に、青空が味方をしてくれているので、どこを切り取っても絵になる。


ショウジョウバカマ


ナナカマド


ヒメイチゲ

 

 
ナナカマドの芽吹き       オオバキスミレ

母御石 灌木帯を抜けると笹の原となり展望が一段と良くなる。バイカオウレンにオオバキスミレが加わり、花と展望に、カメラのレンズ交換が忙しくなってきた。最後の急登りを凌ぐと銚子ケ峰南端に登り着き、大きな石が目に付く。母御石(ははごいし)と呼ばれるようで、平泉寺の開祖、泰澄(たいちょう)大使の母が、女人禁制を犯してここまで来たが、天地鳴動し、二つに割れた石の中で息が絶えたという伝説がある。


母御石

母御石を過ぎると山頂はすぐそこだ。別山の展望がすばらしい。雪渓を横切り山頂を目指した。


山頂手前で残雪横断


別山

| ページ1 |ページ2 |

 

2010年6月5日 Copyright (C) 2010 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home