■池木屋山(台高)2009年12月13日 No.519 uttyさん、隊長 | ページ1 | ページ2 | 山頂 山頂には12時過ぎに到着した。足跡から判断して先行者がいると思ったが、すでに山頂を後にしたようで、山頂には誰もいなかった。今日は暖かい日になったが、さすがに標高が1395.9mの山頂を吹き抜ける風は冷たかった。風を避ける斜面に移って昼食休憩を30分とった。体が冷えてきたので午後の行程に入った。 ブナ林 山頂から稜線にかけて美しいブナ林が続いている。目を見張るほどの巨木には出会わないが、林床にスズタケを伴った台高特有の樹皮をもつブナ林が広がっている。夏は涼しく、冬は明るい。落ち葉が、冬の斜光を受けてきらきらと輝いていた。寒波が来るときっと、白銀の世界になることだろう。 池 さて、帰路のコースだが、稜線を北に進んだ所にある霧降山まで進み、そこから宮の谷左岸尾根を下ることにする。地形図には記されていないが、最近はよく使われているようだ。山頂を北に降りると山名の由来となった木屋池がある。今回で4度目の池木屋山になるが、しっかりと水を蓄えていたのを見るのは今回が初めてだった。 熊の痕跡 池を後にしブナの稜線を歩いて行く。尾根の幅はそれほど広くなく、多少の起伏はあるが、緩やかで歩きやすい。倒木の白っぽい削りくずに目がいった。よく見ると爪痕が付いている。きっと熊がムシをほじくって食べた後だろう。少し先に進むと熊の糞があった。今回は二カ所で熊の糞を確認した。冬ごもりを前にしてきっと、食欲が旺盛になっているのだろう。 霧降山 約30分で霧降山に到着した。2005年に縦走で通過しているので4年ぶりということになる。前回はガスで展望がなかったように思う。展望がいいので、ザックをおろして休憩にする。北を見ると桧塚や明神まで俯瞰でき、稜線に霧氷が付いているのが確認できた。東に張り出す迷岳までの稜線もよく見える。台高は張り出し尾根も多く、スケールの大きい山域だ。 宮の谷左岸尾根 さてここから尾根の降下が始まる。長い尾根で距離にすると3kmくらいはあるだろう。途中に標高点が3カ所あり行程確認の目安になる。降下点は三角点756.2の手前だ。上から見下ろす限り降下点までは明るい落葉樹林が続くようだ。最初のポイントは標高点1222mで、狭い尾根幅で比較的緩やかに下っている。豊かなブナ林は残っているものの、大部分は伐採後に広がったヒメシャラが優先している。また伐採時に使ったワイヤ類が残されていた。しかし明るい尾根は気持ちがいいもので、気分よく下った。
標高点1222 約30分の降下で美しいブナ林を抜ける切り開かれた平地になっている標高点1222に到着した。この平地はおそらく伐採作業のためにヘリポートだろう。白骨化した倒木には、青空の平や白骨平の俗称がつけられていた。古くからはどう呼ばれていたのか調べてみないとわからない。とにかく目安となるポイントだ。展望も良く、先ほど山頂を踏んできた池木屋山がよく見えた。
標高点981 さて、ここからは顕著に高度を落としていく。伐採地の後を優先するヒメシャラが目立つ。常緑の針葉樹はモミだろうか。登りに使った尾根にはコウヤマキが目立ったがここにはない。約40分で標高点981に到着した。ネームプレートには「こぶし平」と書かれている。工事で使ったドラム缶がころがり、ビールケースでベンチが造ってあった。この尾根は伐採後植林されていないので、時がたてばやがて美しい二次林になるだろう。 降下点 さらに下ると標高点866のピークを乗り越す。行く先には降下点になる伐採地が見えている。三角点756.2mではもう少しだ。伐採地は鹿除けネットで囲まれていた。縁を回り込もうとするがどうも違うようだ。どうやらアミノバイタルで話しが弾み、登山道の目印を見落としたようだ。網がひもで編んであり、これを外して中へ入れということのようだ。もちろん外した後は、元に戻しておかないといけない。裸地となった斜面には、作業用のモノレールが施設されていた。まだ設備はまたらしいので、これから植林作業が行われるのだろう。我々登山者は林業者の迷惑にならないよう、心がけなければならない。裸地にはしっかりとした登山道がつけら、標高差300mを快調に駐車場まで降りることができた。完
| ページ1 | ページ2 | |
2009年12月13日 Copyright (C) 2009 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |