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2008年11月2日3日 御在所、雨乞岳、七人山、三人山(鈴鹿)


初冬の白山2008年11月14日 N0.470 隊長、うさぎ
豪雪の白山、手がつけられなくなる前に訪ねてみた。閉められた山小屋の周辺には誰もいない。華やかな登山シーズンが終わり、厳しい冬を迎える前のほんのひとときの静寂。花も緑も紅葉もない。じっくりと白山と対峙できたと思う。
別当出合駐車場(6:30)〜観光新道〜別当坂分岐(7:40)〜殿ケ池避難小屋(8:53)〜(9:48)黒ボコ岩(10:04)〜(10:28)室堂(10:45)〜(11:23)御前峰(11:50)〜(12:05)室堂(12:30)〜殿ケ池避難小屋(13:21)〜別当出合(14:40) *標高差1500m 歩行距離17km カメラα700 レンズ vario sonnar DT 16-80mm PLフィルター

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 今回も前夜車中泊の山行となった。自宅から270kmを走り予定通りの時間で別当出合の駐車場に到着した。先客は姫路ナンバーのワンボックスが1台停まっていた。平日でありまた、登山シーズンも終わっているので、駐車場は閑散としていた。月明かりの中、シートを倒しシュラフに潜り込む。夜間は放射冷却でぐんぐん冷えて、標高が1200m地点の駐車場は氷点下まで下がる。早朝には2台の車が入ってきた。本日の登山者は数名のようだ。6時に起きて簡単におにぎりで朝食を済ませ、駐車場を6時30分に出発した。

 別当出合までは車で入れたものの、豪雪に備え、出合の吊り橋の板はすでに外されていた。2本のレールをまたぐように歩けば渡れなくもないが、ロープが張られて進入禁止となっている。このことは、石川県白山自然保護センターのHPで確認済みで、予定通りルートは観光新道ということになる。室堂の積雪が60セントほどとのことなので、観光新道のルート状況が気がかりだ。アイゼンとピッケルを装備しているので問題はないが、コースタイムがどうなるかがわからない。

   
左:別当出合駐車場の登山口  右:別当出合の吊り橋、板が外され通行不可だが

 別当出合の休憩所は閉められていて、トイレは冬季用が利用できる。この観光新道だが、距離的には砂防新道とほぼ同じ距離(合流点の黒ボコ岩まで5km)だが、尾根に乗るまでの別当坂の急坂が骨が折れる。コースが整備され以前よりも歩きやすくなっているが、急登にはかわりない。ガイドブックには標高差250mで、所要時間が1時間30分となっているが、普通に歩いて約1時間で別当坂分岐まで上がった。


すっかりと葉を落としたブナの多い落葉樹林

 
今朝は放射冷却で冷え込んだ、葉には霜がついていた


観光新道の尾根に出る。別当坂分岐にて

 急登がありやせ尾の稜線は歩きにくいものの、この観光新道は砂防新道に比べると展望がよい。右手に別山、左手に白山釈迦ヶ岳をみながらの展望コースだ。仙人窟は室堂までの中間3km地点。これを過ぎるとまた急坂になる。これを登り切り殿ケ池避難小屋で小休止。積雪はこの辺りから見られるようになり、気温が低いので堅く固まっていているのでよく滑るが、なんとかアイゼンなしでも歩ける程度だ。小屋付近で傾斜はゆるむが、ここからは真砂坂の登りが始まる。このあたりから樹木がなくなり、草付きの斜面は夏、花の多いところだ。中間地点に馬のたてがみがあり中間地点。もう一踏ん張りしてやっと弥陀ヶ原の縁にある黒ボコ岩に到着した。このあたりで積雪は60センチほどで、木道は雪に隠れていた。


仙人窟、室堂までの中間地点


観光新道を振り返る


殿ケ池避難小屋

 黒ボコ岩で一息入れる。風もなく穏やかで、雪の上でも寒さは感じない。すると予期せず、十二曲がりから息を切らせて人が上がってきた。「砂防新道からですか」と聞くと、吊り橋をまたいで渡ったとのこと。電話で聞いたら渡れるといっていたのに。渡れるだろうがもし落ちたら大変だ。弥陀ヶ原の木道は雪に隠れている。雪は凍り付いているのでよく滑る。エコーライン分岐からは五葉坂の岩場の登りになるが、すっかりと雪に隠れ歩きやすくなっていた。


登山道を御前峰 積雪は60センチほど


室堂手前の登山道 積雪のために石が隠れている

 いつもは登山者で賑わっている山小屋周辺も誰一人いない。別当から同じだった小松から見えた単独者が少し先行しているだけ。砂防新道からの単独者が後に続き、我々は3番手で山頂を目指した。神社前にザックをデポして空身なので歩きやすい。濃紺の空に吸い込まれるように天へと登っていく感じがした。


室堂、遠くに御嶽山が見える

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2008年11月14日 Copyright (C) 2008k.kanamaru. All Rights Reserved.  home