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2008年11月2日3日 御在所、雨乞岳、七人山、三人山(鈴鹿)


秋の幕営2008御在所、雨乞岳、七人山、三人山(鈴鹿) 2008年11月2日3日 No.469 じんじんさん、りんちゃん、なっきーさん、とっちゃん、N師匠、つくだにさん、隊長
今年は色々とルートや手段の選択できる湯ノ山を基点に、バリエーション性の高い行程となった。国道477号線が災害のための閉鎖が続いており、雨乞岳への入山者が少なく、他の登山者と会うこともなかった。天候には恵まれなかったが、七人山のブナ林をはじめ、鈴鹿の二次林の美しさを十分楽しむことができた。
第1日目(11月2日)
蒼滝駐車場(8:20)〜(温泉街)〜中道登山口()〜山上公園(11:20)〜(11:40)山頂三角点(12:00)〜(上水晶谷左岸尾根)〜コクイ谷分岐(14:35)〜七人山(15:30) *累積標高 +1275m 距離7.5km
第2日目(11月3日)
七人山(7:30)〜東雨乞岳(8:30)〜(郡界尾根)〜三人山(9:33)〜(登山道)〜沢谷分岐(10:45)〜(郡界尾根)〜一ぷく峠(11:32)〜(登山道)〜(12:40)武平峠駐車場(13:15)〜表登山道分岐(13:34)〜中道分岐(1:55)〜(14:30)ロープウェイの駅(14:50)〜蒼滝駐車場(15:00) *累積標高+470m -1200m 歩行距離 8.5km
*カメラα700 レンズ vario sonnar DT 16-80mm DT 11-18mm 50mm2.8 macro

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 今年は湯ノ山を基点としたコースプランを考えが、登山基地となる湯ノ山、朝明ともに9・2豪雨で被災しているので、利用できる駐車場が懸念された。しかし、前日にりんちゃんが調査してくれたお陰で安心して蒼滝駐車所に集合することができた。感謝。
 湯ノ山を基点にした場合、登山道がいくつもあるので、組み合わせにより幾通りものコースプランが考えられる。状況によってはフレキシブルに対応できる利点がある。今回は、普段フィールドの違う初参加のお二人をお迎えするので、メジャーなコースを歩くつもりでプランニングしたつもりだった。しかし結果は、このフレキシブル性を十二分に生かしたコース取りになってしまった。

 
中道にて つくだにさんとりんちゃん

 蒼滝駐車場は、観光シーズンに合わせて仮復旧されたようで、8時過ぎに全員が集合した。この駐車場がないと、有料を使うか、スカイラインの路肩に駐めることになる。登山者にとってはありがたい存在だ。
 準備と自己紹介を終えて、まずはロープウェイの湯の山温泉駅まで上がる。蒼滝のルートは通行止めになっているようだ。既に駐車場へ入る車が渋滞し、チケット販売には長い行列ができていた。ロープウェイ組の3人とここで分かれる。
 温泉街を歩き、中道分岐で一息入れる。テント装備のザックは重量があるので、車道歩きとはいえ、30分で汗が噴き出してきた。


じんじんさん

 スカイラインの中道登山口には何人かの登山者がいた。この中道は、鈴鹿の中では最もアルペン的なルートで、人気が高く登山者も多い。誰しも後続を気にしながら歩きたくないので譲り合う。


地蔵岩と御在所岳


地蔵岩と御在所岳

 中道登山口から山上公園までは、標高差625m、距離1.5kmほどだ。荷物を担がず、登りに専念すれば短時間で登れるが、今回は紅葉の見頃でもあり、荷が重いので思うように進まない。三角点で三人が待っているので、早く行きたい気持ちはあるが、地蔵岩で少し遊びに時間を使ってしまった。


地蔵岩から被災した藤内小屋を俯瞰する


土石流が流れ下った北谷

 キレットを過ぎ、山頂で待っている三人が気になるので少しペースを上げ、山上公園直下の岩峰帯まで頑張る。ちょうどこの辺りが紅葉の見頃になっていた。岩の上に立ち北谷を見下ろす。土石流の流れた谷の白さが際だっていた。呼吸を整え、一気に山上公園に上がるも、既に時刻は11:20分を過ぎていた。途中でビールの話が出たので、急に飲みたくなり、売店の自販機に急行。汗をたくさんかき、身体が火照っているので、一口目の美味いこと。缶ビールを片手に3人の待つ山頂三角点まで歩いた。


キレットの通過待ち


キレットは行列


中道上部の紅葉


山上公園から国見岳を見る


シロヤシオの紅葉

 結局、三角点には11時40分に到着し、後続の二人を待って12時に上水晶谷左岸尾根を降り始める。昼食は、三角点付近は人出が多く落ち着かないので、尾根の途中で食べることにした。

 この右岸尾根だが、望湖台から俯瞰する限り、二次林の続くよい尾根に見える。取り付きは、望湖台から一段下の広場の西端からだ。しばらく笹道が続くが、踏み跡もはっきりとしていて、上部では尾根をたどれば迷わないだろう。少し降りたところで昼食にした。


上水晶谷左岸尾根の降下する


ハウチワカエデ 葉柄が長いのでオオイタヤメイゲツかも


コクイ谷の俯瞰する 紅葉が進んでいる


踏み後はないが尾根を忠実に下ればいい

 標高差430m、距離1.8kmの尾根は、明るい二次林だ。コナラ、ミズナラ、ブナ、ケヤキ、シロモジ、コハウチハカエデ、オオウラジロノキ(少数派)、コシアブラ、タカノツメ、チドリノキなどの落葉樹で占められている。標高点は1166、1066の二つあるがアップダウンはそれほどない。藪もなく歩きやすい尾根だ。1066からは尾根の張り出しが有るので、向きを確かめて下た。とっちゃんがGPSを持っているので、任せっきりだ。つくだにさんは、落ち葉や木の根で滑って何度も尻餅をついていたようだ。ザックが木に挟まり、降ろして外したのはいいが、その弾みでごろごろ転がり、慌てて押さえた。


色づいた二次林

 
オオウラジロノキ バラ科 リンゴ属

 左岸尾根で2本見かけたオオウラジロノキ。樹皮にとげがあるので、迂闊につかめない。2〜3の果実ができるそうだ。


シラキ


愛知川左岸を行く
 

 順調に尾根を下って神崎川に合流する。登山者が二人通り過ぎるところだった。当初は上水晶谷を下って川原を散策する予定だったが、時間が無くなってきたので、右岸をそのままコクイ谷分岐手前まで進み休憩にする。毎度のことだが、サワグルミやトチの巨木には感心させられる。川原は少し土砂で埋まり浅くなっているように感じられた。



コクイ谷分岐付近

 さて、コクイ谷分岐からは、今日最後の仕事が待っている。ここから七人山までは、標高差320m、距離800mの急登だ。階段を上がるような傾斜が続き、肩で息をしながら登っていく。登り着いたところが本日の野営地なのでがんばりが効くようだ。1時間で七人山に上がり、適当な場所を野営地とする。食事は持ち寄った豊富な食材で鍋中心のメニューとなり、山談義に花が咲いた。


電子国土より引用

 七人山だが地形図には山名が記されていない。標高点1073が七人山と呼ばれている。「鈴鹿の山と谷4」では、七人山と呼ばれるようになったのは戦後のことで、根拠もはっきりしないようだ。

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