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2008年8月9日〜11日 五色ヶ原、薬師岳(北アルプス)

 

五色ヶ原、薬師岳(北アルプス)2008年8月9日〜11日 No.457 隊長、うさぎ
【8月 8日】自宅(19:30)〜
【8月 9日】(1:30)立山駅(6:00)〜ケーブル〜美女平〜バス〜(7:15)室堂(7:35)〜浄土山2831m(8:30)〜龍王岳2872m〜鬼岳2750m東面(11:00)〜獅子岳2750m(11:50)〜雷雨になる〜ザラ峠2348m〜五色ヶ原野営場(13:30) 歩行距離5.8km +680m -700m
【8月10日】五色ヶ原野営場(5:05)〜五色ヶ原山荘(5:20)〜鳶山2616m〜越中沢乗越〜越中沢岳2591m(8:20)〜スゴの頭〜スゴ乗越(11:00)〜スゴ乗越小屋野営場(12:00) 歩行距離6.7km +660m -800m
【8月11日】スゴ乗越小屋野営場(5:00)〜間山2585m(6:20)〜北薬師岳2900m(7:55)〜薬師岳2926m(8:55)〜薬師岳小屋(9:45)〜太郎兵衛平野営場(10:35)〜(10:55)太郎平小屋、昼食(11:30)〜折立(14:15)〜バス〜有峰口駅〜立山駅〜自宅(22:15) 歩行距離14.5km +800m -1740m
今季のアルプス第3弾は、室堂から折立までの縦走となった。ゆとりを持たせて3泊4日の装備を準備したが、薬師岳で好天に恵まれ、十分満足できたので、そのまま下山となった。寒気の流入に伴い初日は、天候が不安定になることが予想され最悪の場合、雷雨になることを想定していたら見事に的中してしまった。またこの縦走路のアップダウンの大きさは地形図をみて想定はしていたが、4日×2人分の食料を詰め込んだザックは、カメラ装備を加えると20キロあり、予想以上に体力を消耗した。3日目で大気が入れ替わり夏のさわやかさが戻ると同時に体調もよくなり、快調な歩きができた。天候、地形、体調などなど諸々の要素が絡み合い、手応えのある思い出に残る山旅となった。

 | 8月9日 その2 | 8月10日 | 8月11日 その2

土曜日の深夜、立山駅に到着した。東海北陸自動車道が今年の7月に全線開通し名古屋からのアクセスがよくなったのがうれしい。以前はこの山域に入る場合、北陸自動車道を利用していたが、交通量は少ないものの大きく回り込むかたちだったので、距離的には不利であった。鈴鹿の自宅からだと立山駅まで300kmほどだが、仕事が終わってからだったので、熊野からの鈴鹿までの160kmが加算されることになり、走行距離は460kmになった。東海北陸道だが飛騨清見まではたびたび利用していたが、これか先は今回の通行が初めてだ。予想はしていたがやはり大半がトンネルだった。深夜ということもあり交通量が少なく、快調に走って北陸自動車道にスイッチした。しばらく北上し立山ICで降りて立山駅に到着した。ICから立山駅までは比較的道路もよく、車は走りやすい。ハイシーズンなので駅前の無料駐車所はほぼ満車で、残りのスペースは数台分しかなかった。駐車場に車を入れてシートを倒して仮眠する。5時過ぎに起きて準備をし、ケーブルの駅に並び、6時始発の切符が買えた。美女平らまでケーブルで上がり、そこからはバスで室堂まで進む。乗り継ぎなのがあるので、室堂を出発できるのは7時30分になる。夏場はもう少し早く出たいが、宿泊しない限りは無理だろう。

 
室堂

室堂は雲ひとつない晴天だった。早朝から登山者や観光客で賑わっている。今日の目的地である五色ヶ原までに必要な水を確保し、室堂を後にした。室堂周辺は石畳の散策路もよく整備されていて歩きやすい。300mほど進んで、進路を浄土・五色ヶ原への進路をとる。見る限り雄山方面への登山者の方が多いようだ。4日分の食料を満載したザックが最初から肩に食い込んでくる。カメラ装備を含めると今回は、総重量が20キロほどになる。20キロまでなら大丈夫だろうと思ったが、昨日の胃検診でバリウムを飲み、検査後の下剤がよく効いたので脱力気味で、体の方は本調子ではない。また天候は晴れてはいるが、南から湿った空気が入っているようで、湿度が高く、高山のすがすがしさに欠ける。最初のポイントである浄土山へはたかが40分ほどの登りだが、睡眠不足と体調不良で最初から息苦しい。


室堂周辺の散策路に咲くチングルマ

盆前のこの季節は、夏の花の最後の盛りで、どこへ行ってもチングルマやイワイチョウが咲きほこっていた。


イワイチョウ


チングルマ

 
チングルマやイワイチョウの群生


浄土山へ向けて高度を上げていく

浄土山へのルートは石畳で、観光客でも歩けるよう、よく整備されている。所々に雪渓が残り、草の緑と空の青色とのコントラストが、夏の高山を演出している。普段の生活では接することができない景観だ。感動もつかの間、知らぬ間に日常生活から隔絶された自然の中へ、心と体が溶け込んでいく。頭の中を支配するのは、これからの先のルート状況、経過時間、天候、すばらしい景観、自分の体力、集中力などで、日常の雑事ごとなど入り込む余地がない。


ミヤマキンバイ


ウサギギク


登山道より室堂を俯瞰する、向こう側の山は大日山と奥大日山

少し登ると登山道より室堂が俯瞰でき、向こう側には、大日山と奥大日山が控えている。いずれも未踏峰なので、いつの日にはまた、足跡を残してみたい。

浄土山から龍王岳にかけてはなだらかな稜線になっていて、足下に咲くチングルマを見ながら、ゆっくりと時間の欠けて歩かないと、損をするような気持ちになる。目的を設定すると人は、それに向かって脇目もふらずに邁進してしまいがちだが、ここでは少し気持ちがゆとりがほしいところだ。しかし残念ながら本日は体調がすぐれず、正直なところあまり気持ちにゆとりがなかった。


浄土山から龍王岳にかけても景観


五色ヶ原

しばらく進むと大学の研究室の古びた建物がある。ここは一ノ越への分岐にもなっている。日帰りで周回散策するにはいいコースだ。室堂周辺は、簡単にアルプスの雰囲気を味わえる数少ない場所だろう。コースは龍王岳の西斜面を通過し一旦、150mほど高度を落とし今度は、鬼岳東面を通過していく。


雄山


ミヤマリンドウ


浄土山、山頂付近の地形


イワツメクサ


稜線に咲くイワギキョウ


龍王山
付近から見る五色ヶ原と薬師岳


浄土山2831m


浄土山から龍王山への稜線に咲くチングルマ


カシミールの画像を引用しました

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