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2005_10_10 加賀白山

 

加賀白山 2005年10月10日 No.344 隊長

阿弥陀原 道を彩る ナナカマド 賑わいみせる 秋の室堂

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市ノ瀬(5:00)〜シャトルバス20分〜別当出合(5:23)〜砂防新道〜(6:45)甚の助ヒュッテ(6:55)〜南竜分岐(7:08)〜黒ぼこ岩(7:40)〜(8:05)室堂(8:15)〜(8:50)御前峰2702m(9:15)〜池めぐり〜(10:20)大汝峰2684m(10:50)〜(11:30)室堂(11:50)〜黒ボコ(12:20)〜観光新道〜別当出合(14:33)〜シャトルバス30分待ち〜市ノ瀬(15:20) *コースタイムは小休止と撮影の時間を含む 累積標高1600m、歩行距離約15km

この3連休は秋雨前線の影響でぱっとしない天気が続くという予報であった。しかし前線が南下する気配がある。この週は白山へいくつもりでいたが、最初の二日は仕事が入る。1日しかないが、別当からだとピークハントと池巡りをしても日帰りでおつりがくる。シャトルバスの始発は市ノ瀬が5:00で。最終便は別当出合が17:00だ。つまり行動時間の上限は11時間半ということにある。エアリアマップに従えば、全歩行時間が9時間20分ほどだ。このエアリアマップはかなりのんびりとしたタイムなので、休憩などをいれても9時間以内で歩ける計算になる。

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9日、仕事が終わり一度家に帰ってから、簡単に準備を済ませて18時30分に出発する。日帰りの山行の場合は準備が非常に簡単だ。しかし鈴鹿の山とは違い、2700mの標高があるので防寒対策が必要だ。日帰りの場合、食事は行動食程度で十分だが、山頂で温かいラーメンでも食べればさぞかしおいしいだろうと思い、野菜などをザックに詰め込んだ結果、無駄な荷物が増えた気がする。しかしテント山行が続いていたので、それから比べると随分と軽いザックになった。
予定通り、自宅から約4時間で登山口に付くはずだったが、鈴鹿市内でF1の渋滞に引っかかり出鼻をくじかれた。そういえば今日はF1の決勝に日だった。主要幹線を避けて306号線に入り、関ヶ原ICから名神に入り、米原から北陸道を北上する。途中のサービスエリアで給油して、福井北ICで降りる。実はここから市ノ瀬までが長い。距離にして50数キロあるので、夜間とはいえ急いでもたっぷり1時間はかかる。23時過ぎに市ノ瀬に到着した。この時期は別当出合まで上がれると思ったが、週末の連休なので通行の規制されていた。始発のシャトルバスの時間を確認して車泊の準備をする。3連休とあって大きな駐車は目測で8割方詰まっていた。
  携帯の目覚ましで、4時40分に目が覚める。車泊も慣れてくると、快適とまでは行かないが、よく休めるようになってくる。昨晩コンビニで調達したパンをかじりながら出発の準備にかかる。停留所にはすでに始発のバスが待機している。出発の10分前であったが、400円を支払いバスに乗り込むと、すでに満席の状態だった。所要時間は20分ほどなので立ち席でもあまり苦にならない。
  バスは予定通りの所要時間で別当出会いに到着する。バスを降りるとまだ辺りは薄暗い。出だしから渋滞に捕まるのがいやだったので、すぐに登山口の吊り橋に向かう。先頭を切った単独男性が、ヘッドランプをつけて歩き出したので、その登山者に続く。


 南竜同分岐から黒ボコ岩への途中

 途中でこの男性単独者を追い越し、先頭に立つ。始発の先頭だからこの先には誰もいないはずだ。前後に人がいるとどうしても自分のペースにならないが、先頭になったので8割の力でマイペースで登る。気温が低いのかあまり汗をかかない。甚の助避難小屋付近で下山者とすれ違うようになる。朝一番、日の出を見て降りてきた人たちだろうか。南竜分岐から黒ぼこ岩を目指して一気に高度を上げていく。白山はテント泊山行が多く、このまま南竜に向かうことが殆どなので、このコースが初めてだ。谷筋のコースなので水場が多いのに感心した。花の時季も楽しみなコースだ。展望も良く気持ちよく高度を稼いでいく。風通しがよく、一気に体温が下がったので、フリーズを着込む。温度計を見ると気温が5度になっていた。鈴鹿の山の冬の気温だ。高山の環境の厳しさを垣間見る。ここから室堂までの半分は、よく整備された木道にあっていて、大変歩きやすい。ナナカマドの赤く熟した実がとても綺麗だった。残念ながら空を見上げるとどんよりとした曇り空だ。天気予報は晴れだったのに、と悔やむ。
 朝の室堂は、出発する登山者で賑わっていた。一息入れようかとも思ったが、体を冷やしたくなかったので、そのまま御前峰を目指す。荷物が軽く気温も低いので比較的楽に登ることができた。しかし暴風の手袋はしているものの、手先がなかなか温まらず、山頂に付いた頃にようやく暖まりだした。風があり暴風のためにレインウェアーを着用する。お日様はまだ顔を出さないが、空気の透明度が高いので遠望が利く。しばらく山頂からのパノラマを楽しむ。紅葉はやはり、雪渓の周辺が良さそうだ。山頂からはカンクラ雪渓を見渡せるが、なかなか見応えのある紅葉であった。やはり平瀬道が正解だったかとちょっぴり悔やむ。ガスがないので、池巡りと大汝峰の登頂のために山頂を後にする。


山頂(御前峰)からの見る噴火口の池(紺屋ケ池)


山頂から見る小カングラ雪渓の紅葉


御前峰の山頂


山頂から見る室堂

池巡りは過去に2回ほどしているが、いずれもガスの中でどの池だどうだったか全く記憶に残っていない。今回初めて池の全貌を目の当たりにできた。やはり翠ケ池が一番大きいことが確認できた。約400年前にできた火口湖だそうだが、また噴火する可能性があるのだろうか。大小の火口に水が溜まり池になっているので、池の周辺は風も遮られのんびりとした池巡りができる。ひとつひとつ池の名を確認しながら歩くのも、観光気分で楽しい。


最も大きい翠ケ池

 血の池を過ぎたあたりに大汝峰への分岐点がある。うっかりとそのまま進んでしまい、またこの分岐まで戻ることになった。分岐から700mで大汝峰の山頂に立った。予想に反して山頂は意外と平坦である。石組みの塀に囲まれ、風が遮られて中は暖かい。東側は石組みで風が遮られ、昼食休憩にはもってこいだ。早速野菜入りラーメンを作る。寒いときは暖かいものがうまい。紅葉は眼下に見える中宮道の雪渓周辺が見事に色づいている。もう少し近づいてみたい気もするがこのあたりからでも十分に紅葉を楽しめる。

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