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2004_08_21,22 立山、剱岳(北アルプス)

 

立山、剱岳(北アルプス)2004年8月21,22日 No.281 隊長、うさぎ

 先週から前線が見え隠れしているので天気が読めない。アルプスで天気を外してしまうと、違った意味での思い出深い山行になりかねない。台風一過で少し前線活動が弱まった隙をつくことができた。といっても土日しか山に入れないので選択の余地はないが。夏場はいくつのもパターンを準備しておいて、天候と体調の様子をうかがい、山域を決めることにしている。しかし、一般的に天候と体長と剱は繋がらないと思うが、なぜか今回は1週間ほど前から剱が頭に浮かんでいた。

8月20日(金)
自宅(20:00)〜立山駅(0:30)

8月21日(土)
立山駅(6:00)〜(7:00)室堂(7:30)〜(8:40)一ノ越(8:50)〜(9:50)雄山(10:10)〜(10:30)大汝山(10:45)〜富士ノ折立付近で昼食(11:25)〜真砂岳〜別山(13:40)〜剱沢キャンプ場(15:30)

8月22日(日)
剱沢キャンプ場(4:30)〜剱山荘(5:10)〜剱岳(8:00)〜剱山荘(11:00)〜(12:40)剱沢キャンプ場(13:00)〜剱御前小屋(14:10)〜雷鳥沢キャンプ場(15:30)〜地獄谷(16:00)〜キクリガ池(16:27)〜室堂(16:40)〜立山駅(18:00〜自宅(23:30)

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8月20日(金)

帰宅後、夕食とお風呂を済ませて、昨日に準備したザックを車に積み込み20時に自宅を出発する。国道で北上し、関ヶ原で名神高速に入る。名神高速は相変わらず込んでいたが、北陸自動車道に入ると、陸送のトラックも少なくて走りやすい。途中の賎ヶ岳サービスエリアで眠気覚ましのコーヒーと食料品を買い込んで、立山ICを目指してひたすら走る。自宅からの距離が概ね350キロだ。前回、薬師岳に出掛けたときはガソリンが走行距離分しか入っておらず、インターを降りてから給油をと思っていたが、有峰に向かう途中に営業中のガソリンスタンドがなく、山を下りたら殆どガス欠寸前だったことを思い出し、今回は満タンで出発した。快調に北陸自動車道をとばす。福井、石川、富山とかなりの距離を走ることになるが、中央道と違って交通量がすくなく、大変走りやすい。予定通り0時過ぎに立山インターを降り、立山駅を目指す。駅前の駐車場はほぼ満車状態だが、何台かの空きがあり、なるべき駅に近い所で、照明の水銀灯を避けて駐車をする。ケーブルの始発は6時なので、5時に腕時計のアラームをセットする。長距離のドライブでお腹がすいているので、サービスエリアで買ってきた鯛寿司を摘みにビールを飲む。予定通り5時に目を覚まし準備を整えてケーブルの駅に向かう。すでに10人ほどが列を作っていた。往復の切符(4150円だったか)を購入し列に並ぶ。といっても切符には060と書いてあるので、朝一番のケーブルだ。ケーブルは7分間で美女平に着く。そこからはバスに50分乗り、室堂に向かう。10キロ以上の荷物は有料になり、別途300円が必要だ。早朝に乗車するのは殆どが登山者のようだ。予定通り7時に室堂に到着した。団体のバスが先に到着しているのでターミナルの周辺は登山者で溢れていた。数十人の団体登山が先に出発していったのでいやな予感がしたが、これが見事的中した。


室堂


室堂周辺の遊歩道

低くたれ込めた雲に気持ちも少し暗くなる。だけど足下を見るとたくさんの花が出迎えてくれている。主なところでこの時期には、ヨツバシオガマ、ミヤマアキノキリンソウ、ウサギギク、ハクサンボウフウ、イワイチョウなどが見られた。肩に掛かる荷の重さを確かめながら、故障している足首の状態を確かめながら、花を見ながらスローペースで歩き出す。いつものようにふさぎを連れているとザックの荷も重くなることになっている。うさぎのザックには概ね、食料の三分の一とおやつとカッパが入っているだけで。テント泊といえでも専属のボーターが居るからそれでいいのだ。そんなことを考えると18.5キロの荷物が余計に重く感じられる。

とにかく雲の高さが低い。といっても室堂の標高が2500m程度なので表現に困るが。とにかくこのまま進むと祓堂あたりで雲の中に突入しそうだ。


遊歩道脇のウサギギク

ハクサンボウフウと浄土川


一ノ越への登山道

一ノ越までの登山道は大変良く整備されている。登山道というよりも遊歩道のようだ。徐々にからだが暖まりと同時に荷の尾の差が体に馴染んできた。しかし足首の方は相変わらず痛みは消えていない。かれこれ1年半のお付き合いになるが、これからも付き合っていくことになるだろう。この足首がブレーキになっていることは確かだが、これが安全弁になって大きな事故を防いでいるのかもしれない。と考えることにしている。


祓堂

 視界があるうちに写真をと思い、祓堂で休憩を入れる。これは正解であった。ミクリガ池、ミドリ池を中心に散策路がよく見える。晴れていてくれれば、絵になる写真が撮れるのみと悔やんでも雲はたやすく消えてくれない。早々に腰を上げて一ノ越に向かう。


ミクリガ池とミドリ池

一ノ越はやはりガスの中だ。 団体の登山者であふれかえっていた。引率者の指示には敏感に反応しているツアー客を見ていると、やはり少しは身構えているようだ。観光登山といえども3000級の山なので、ある程度の覚悟は必要だ。雄山までは50分ほどの登りだが、浮石や転石が多いので、落石は恐怖である。この怖さを知らない登山者が先行していると思うと、不安というストレスが募ってくる。それよりも、亀より遅い歩みに、うさぎのいらだちを押さえるのに気を遣う。私にとっては、手間のかかるのはうさぎだ。

 

やっとのもおもいで雄山に到着したが、気疲れしてしまった。ここでひと汗流したかったが、願い叶わず。うさぎの機嫌とりに、おしるこを注文するが、出てきたのは井○○のカップだった。観光登山者が多いので、手作りだと思っていたが、山頂は山小屋仕様だったので、解釈に困った。しかしインスタントといえども、寒いときには甘くて暖かいものがいい。うさぎはそれで満足。それを見て、隊長も満足。

雄山のてっぺんは有料だ。ピークハンターでない私にとって、ピークは興味の無い存在なので、パスをする。観光登山者はこのあたりまでらしい。

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