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桧塚奥峰(台高)2004年1月31日

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桧塚奥峰、明神岳(台高)テント山行2004年1月31日、2月1日 No.249
参加者:旅人さん、panaちゃん、じんじんさん、とっちゃん、いわなっちくん、隊長、うさぎ

1月31日 マナコ谷登山口〜桧塚奥峰〜幕営地
2月 1日 幕営地〜明神岳〜明神平〜明神岳〜幕営地〜桧塚奥峰〜マナコ谷登山口

厳冬期の1泊2日の山行を企画したところ参加者が7名になった。年明けから続いていた寒波がゆるみ、平年より暖かい天候に恵まれたが、初日は小さな低気圧の通過で、荒れ模様の気象条件になった。

一旦、スメールに集合し3台の車でマナコ谷登山口に向かった。登山口に標高は約700mあり、林道を上がるにつれて積雪が増してきた、登山口の手前の作業木屋の当たりに駐車した。轍は登山口手前までだったの木屋まで引き返すときにパジェロがスタック、みんなで雪をかいて脱出するというハプニングがおこった。しかし若干スタートが遅れたものの、準備を整えて登山口より入山した。装備は厳冬期仕様なのでどうしても大がかりになっている。ただ水はどこでも雪を溶かせば作れるので、その分だけ重量を抑えることができるが、食材は皆さんしっかりと持ち込んでいるようだ。 登山口からしばらくは谷の山腹道で、よく踏まれているのでスリップ注意だ。久しぶりの重装備なので少しペースを押さえながら歩き始めるが、すぐに体から熱が発散し始め、作業道に交わるところでザックをおろしてジャケットを脱ぐ。しばらくは植林帯のジグザグコースで、変化が少なく勾配もあり辛い登りが続く。桧塚までは標高差約740mほどで、日帰りの装備ならノンストップで楽に登れるが、重装備のために30分に一度は休みたい心境だ。

 

早く植林帯を抜けて展望のより笹原に出たいが、草原はどうやら強風が吹き荒れているようだ。先行した4人組の登山者のひとりが引き返してきた。稜線の手前で風を避けて昼食休憩にする。その後に装備を調えいざ出発。アイゼン、ワカン、スノーシュー、ピッケルなどそれぞれの作戦があるらしい。初心者ならリーダーの指示同じ装備になるが、百戦錬磨の山人にはそれぞれのスタイルがあるようだ。

意を決して笹原の稜線に飛び出す。北西の強風をまともに受けながら登る。とりわけ、小さな体で大きな荷物を担いでいるとっちゃんは、風にあおられるごとに大きく体が揺られている。それを見上げると雲が足早に流れていく。時折青空がのぞくと樹氷の森にスポットライトが当たり、絶好のシャッターチャンスが訪れるが、流れる雲にじゃまされてなかなかチャンスをものにできない。というかあまり長居をしたくない状況だ。


鞍の分岐まではまだもう少しある 。がんばれ


最後の急登りだ、ここはいつも風が強いようでヤシオが傾いている


鞍部は樹氷の世界だ!

全員無事に桧塚への分岐点の鞍に到着した。ここも強風のために長居ができないのでそのまま奥峰に向かう。踏跡も薄くなり先行しているじんじんさんと岩なっちくんのスノーシューのトレースが頼りになる。


見事なエビのしっぽ


奥峰より桧塚を振り返る

奥峰に出るが風が強くて長居はできない。雲の間隙をついて射し込む太陽を待ちかまえてシャッターを切る。さてここからはブナ林に入り風は避けられるが、積雪によるトレースは覚悟がいる。標高点1394ですでに3時を過ぎてしまった。目標とした笹ヶ峰など論外どころか、明神すら届かないかもしれない。ここは人気のあるルートだが、今日は荒れ模様であまり人が歩いていないし、荷物が重いので思ったように進めない。幕営地を緩やかな張り出し尾根に見つけ、設営準備に入ったのが3時半だった。雪はさらさらで上質だが、基礎工事には向かない。何度も踏みならし基礎工事に励む。この時点で気温はマイナス3度。寝床を作り、水を作り、食事を作り、トイレをしてなどなど、地上の生活がいかに快適か思い知らされる。みんなで持ち寄った食材で鍋を作る。寒いときは鍋に限る。湯たんぽをつくってシュラフに入る。インナーのダウンを着込んで羽毛800グラムのシュラフに潜り込む。下は銀マットとエアーマット。湯たんぽが余分だったのか、暑くてシュラフを開ける始末。風に飛ばされた樹氷が何度もテントをうつので騒々しい。しかしどれも自然の音だ。何度も目が覚めるが、10時間は眠ったようだ、日頃の睡眠不足の解消になった。7時前にテントから顔を出すとちょうど日の出だった。

二日目へ

 

2004_1_31