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■阿弥陀峰、赤岳、横岳、硫黄岳(八ヶ岳)

〜北陵で阿弥陀に上がり、赤岳、横岳、硫黄を縦走した〜 No.1015
【参加者 】Tjさん、Nさん、隊長 【天候】晴れ

1月28日 八ヶ岳山荘仮眠室(5:40)〜美濃戸〜南沢〜行者小屋(9:30)〜北陵〜阿弥陀岳2805m(12:40)〜中岳(14:00)〜赤岳2899m(15:20)〜赤岳展望荘(15:40)
1月29日 赤岳展望荘(7:50) 〜横岳2829m(9:15)〜硫黄岳2760m(10:40)〜赤岳鉱泉(12:10)〜美濃戸(13:30)

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プロローグ 恒例になりつつある厳冬期の南八ヶ岳。今回は北陵で阿弥陀に登り、中岳、赤岳、横岳、硫黄と縦走した。移動性高気圧にすっぽりと入り初日はかなり冷え込んだが、風もそれほど強くなく、絶好の冬山日和となった。鉱泉はアイスキャンディーフェスティバルとやらで大賑わいだったが、北陵や縦走路は登山者がそれほど多くなく、自分たちのペースで厳冬期の八ヶ岳を満喫できた。

アプローチ 前夜に八ヶ岳山荘まで入り、仮眠室で朝まで休憩した。この時期の車泊は寒くて辛いが、仮眠室は暖かく快適だった。5時過ぎから行動開始、まずは、美濃戸まで車で入った。路面は凍結していたが、冬タイヤとAWDで難なく美濃戸まで入ることができた。

    

美濃戸〜行者小屋 まずは南沢で行者小屋まで歩いた。適度な積雪でトレースもしっかりとしており、アイゼンなしでも問題はなかった。朝は日が当たらず冷え込んでいて、行者小屋まで上がると気温はマイナス15度まで下がっていた。小休止後、登攀準備をしていると、まだ日が当たらなかったので、ぐんぐん体が冷えてきた。阿弥陀岳を見上げると、稜線で雪煙が舞っているものの、青空が広がり天候の不安はなさそうなので、予定通り北陵から阿弥陀岳を目指すことにした。

     
左:支稜    右:ジャンクションピークへの急峻な登り

ジャンクションピーク 北陵への取り付きは、色々とルートがあるようで、前回は行者小屋から少し登ったところの樹林帯から取り付いた。今回は、樹林帯が途切れるところまで登山道を歩き、トレースに従い、途中から分岐して取り付いた。このルートは支稜ルートで、ジャンクションピークで北陵の主稜と合流していた。ジャンクションピークの手前は急峻でダブルアックスで対応した。

     

ジャンクションピークに上がると一気に展望が開けた。左手に赤岳、背後に横岳を従え、高度感を感じる雪稜の登攀は痛快だ。稜線は日が当たり全く寒さは感じなかった。振り返ると2パーティーが我々に続いている。先行するパーティーはすでに阿弥陀から下ったようで、稜線を中岳へ向かって歩いているところだ。

         
赤岳                 横岳

     
左:第一岩峰    右:中岳への稜線を歩く先行パーティー

岩峰 第1岩峰からロープを出した。この上に第2岩峰があるが、この辺りがアルパイン的な登攀が楽しめる区間で、50mロープを2ピッチで通過した。

    

阿弥陀岳2805m 12時半過ぎにピークを踏んだ。山頂には南陵からの3人パーティーがいた。山頂は風も弱く、天候にも恵まれ、360度のパノラマ展望があった。バリエーションでピークを踏んだという達成感は束の間で、これから赤岳へ縦走するという大仕事が残っている。

    

    
左:山頂への登り      右:山頂から赤岳へ向かう 

     
赤岳              赤岳へ向かう雪稜

さて、本日の核心は阿弥陀からの下り。クライムダウンといった方がよさそうだ。雪の状態が悪いとロープを出した方がいいだろう。慎重にダブルアックスで下った。

    
雪壁を慎重にクライムダウン        中岳への登り返す

無事に鞍部に降り立ちほっと一息。パンをかじりながらポットのお湯を飲んで簡単に昼食を済ませた。さてここからが大変だ。北陵の登攀が全身運動だったので、疲労が蓄積し体がだるい。時間時はゆとりがあるので、スローペースで歩き出した。雪はしまっていて歩きやすかったが、雪庇があるので端に寄りすぎないように注意した。

    

中岳を越えるとまた下りだ。そして、赤岳への登りが待っている。文三郎ルート分岐を過ぎてからの登りが疲れた体に堪えた。休み休み登っていく。なんとか三時過ぎに赤岳の到着した。やれやれ。風は穏やかだった。天望荘への下りも、雪の状態が良かったので20分で下れた。

    

天望荘は50人ほどの宿泊客だった。暖かいお汁粉で暖まり、コーヒーで一息ついた。そうこうしているうちに、なんと、急遽不参加になったNさんが登ってきた。仕事をやりくりして、昼頃から登ってきたようだ。急にこれなくなって気がかりだったが、これで安心だ。阿弥陀は行けなかったが、横岳への縦走はできそうだ。食事は3回で回った。夕食はいつものバイキング形式で、お代わり自由。メニューはいつも同じみたいだけど。生ハムとタラの芽の天ぷらを、厳冬期の2700mの山小屋で食べられることがうれしい。


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