■荒川三山&赤石岳(南ア) |
レポート No.900 |
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7月24日 草薙ダム臨時駐車場(6:50臨時バス)〜(7:50)椹島(8:05)〜千枚岳登山口(8:20)〜岩頭(9:50)〜(12:35)清水平(12:50)〜(14:40)見晴台(14:55)〜(15:50)駒鳥池(16:00)〜千枚小屋野営場(16:50) |
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プロローグ 夏山シーズン到来。昨年は天候不順で消化不良の登山者も多かったのでは。私もそうだった。今年も梅雨明けと同時に台風が来て、また今年も駄目かと思っていたところ、太平洋高気圧が力をつけて台風がそれてくれたのが幸運だった。ここ数年は、高山といえばほとんどの登山がバリエーションで、まともに登山道を歩いていなかった。ロープ、ハーケンやギアも持たず、極度の緊張感や体力を強いられることもない、肩肘張らない山歩きを思い出す意味で南アルプスに向かった。 アプローチ じんじんさんと鈴鹿の自宅で合流し湾岸ー東名ー新東名と乗り継ぎ島田金谷ICで下り、ひたすら畑薙ダムをめざし車を走らせた。ICを下りてから2時間かかった。ダム下に夏季臨時駐車場があって、送迎バスの発着場になっている。大きな駐車場で約三分の一が埋まっていた。いつものようにシートを倒して仮眠。ところが喚起のために開けた窓から蚊がたくさん入ってきてぶんぶん飛び回っている。かゆくて何度も目が覚め、蚊の退治におおわらわ。5時半に起床し出発準備。 畑薙ダム駐車場 6時前にはバス停にザックの列ができていたのでわれわれも列に入り、8時の始発を待つことにした。少し待っていると送迎バスが下りてきて、臨時バスを出すという。すぐに受付(3000円)が始まり、定員いっぱいになったので、最初のばすが6時20分に出発した。我々は最初のバスに乗ることができた。最初に3000円支払ったがこれは宿泊料になり、どこかに宿泊しないとバスには乗れないというシステム。だから送迎バスらしい。 椹島 予定どおり1時間で椹島に到着した。未舗装の林道だったので、バスは大きく揺れ、何度も車体のお腹を地面に打ちつけ、ゴンと大きな音を発しながら巧みなハンドルさばきで激走した。送迎バスだから文句は言えない。 椹島は南アルプス南部の登山基地だが、北アルプスの登山基地に見る喧噪はなく、静かなで落ち着きのある雰囲気だ。標高は1100mあり、朝のすがすがしさが残っていたが、初日は登り一辺倒だし、3日分の食料が詰まったテント装備のザックが重いので辛くなりそうだ。水1.5リットルとカメラ2台をもっているので、ザックの重量は15キロくらいだろう。アルパイン装備と比べると10キロも軽いので重圧は感じないが、ザックは軽いほうがいい。 千枚岳登山道 さて林道まで上がると左手が赤石岳の登山口、そして林道を少し進んだところが千枚岳登山口になっている。どちらから回ってもよかったが、赤岳を目指して歩いた方がいいように思ったので左まわりになった。宿泊はどこかの施設を使わないといけないので、今回は赤石岳避難小屋を利用することにして、千枚小屋をテント泊にした。 このルートと平行して千枚小屋付近まで林道が通っていて、比較的傾斜も緩やかだが、その分距離がある。今日は樹林帯歩きで高度を上げ、千枚小屋でテント泊するだけなので、時間も充分あり、急ぐこともない。30分に1回小休止を入れ、しっかりと給水しながらの行程になった。 登山道は鉄塔巡視路を歩いたり。林道を横切ったりと、人工物が良く出てくるので少し興ざめするが、樹林は豊かで、キノコが多かった。ベニテングタケとタマゴタケは区別がはっきりできる。タマゴタケは今晩お味噌汁の具に。花は少なく、撮影の対象になったのはウメガサソウとイチヤクソウくらいだった。 清水平 4時間登ってやっと清水平に到着。水がたくさん出ていた。1.5リットルも持ってこなくてよかったと反省。水が豊富で涼しくていい休憩ポイントだ。重いザックが少し身体に馴染んできとはいえ、この重さから解放されることはない。小屋泊の人達がうらやましい。野営場でわかったことが、この日のテントは3張しかなく、ほとんどが小屋泊だったみたいだ。足が軽いのはそのためで、ほとんど抜かれっぱなしだった。 清水平を過ぎるとシラビソ、オオシラビソ、コメツガの美しい樹林に入り、高山の雰囲気になってきた。大汗をかくこともなく、じわじわと高度を上げてゆき、見晴台に到着。すぐ横に林道が走っているので興ざめするが、展望がよく荒川三山を見上げることができた。風通しも良かったので大休止した。 駒鳥池 見晴台を過ぎると今度は、駒鳥池が経由ポイントになる。標高は2000mを越えていて、やっと手の届く距離まで登ってきた。シラビソ林を1時間登るとやっと駒鳥池に到着した。この手前で樹間から千枚小屋が見えていた。池はシラビソ林の中にあって、周囲は苔むした湿地にあっていて、ひっそりとした佇まいで、まるで絵はがきのようだった。 千枚小屋 さてここまでくると小屋は近い。もうひと踏ん張りだが、ザックの重荷がこたえてきたようで、足腰が重くなってきた。標高的には1000m程だと思ったがずいぶん長く感じた。 やっと千枚小屋に到着。とりあえず重いザックをおろして休憩。富士山方面に展望が開けている。周辺の草地は花が多く、マルバダケブキ、ハクサンフウロ、ミヤマカラマツソウ、ミヤマトリカブト、グンナイフウロ、花は終わっているがオオサクラソウなどが見られたので、早速撮影に出かけた。その後、受付を済ませ給水してから小屋から2分ほどのところの野営場に入った。いい野営場だ。登山者の大半は小屋泊のようで野営場は3張しかなく閑散としていた。 今回はアルパイン装備がないので、食事が少し贅沢になった。野菜とベーコン入りのスープパスタ、キノコ入りの味噌汁、セブンの総菜(最近これがお気に入りで、色々と種類があって楽しめる。1食分がパックされていて携帯性もいいし、要冷蔵だが気温が低いのでもちもいい)食事して日没と同時にシュラフに入った。
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2015-7-27 Copyright (C) 2015 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |