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■カガ谷右岸尾根(大杉@台高)

レポート No.792
日時:2014年3月30日
参加者:隊長、うさぎ

〜うぐい高周辺の尾根をバリエーションで探索

父ケ谷林道駐車地(8:26)〜10号鉄塔(11:40)〜P858(11:40)〜10号鉄塔(14:30)〜駐車地(15:00)

プロローグ 池木屋のつもりで出かけたが、宮川ダムのところで大和谷林道が崩壊通行止めになっていた。午後から天気が下り坂だし、いい条件で撮影もしたかったので、池木屋は次回にて今日は、尾根のバリエーションに切り替えた。うぐい谷高は巨大な山塊でいくつもの谷や尾根が発達している。しかも、谷は深く、尾根は痩せている。それで今回は、取り付きやすい10号鉄塔重視路から上がり、尾根を詰めていった。

アプローチ 新大杉橋を渡り父ケ谷林道を少し進んだところ。父ケ谷林道を少し走ってみたが悪路。ただし落石などは処理されているので走行可能。カガ谷まで進んでみた。ヒカゲツツジが咲き始めていた。

   
宮川貯水池    父ケ谷林道、10号鉄塔重視路

10号鉄塔 まずは巡視路で鉄塔まで上がることにした。一部植林帯に入るが、全体的に自然林の急登。鉄のハシゴが2カ所設置されていて、転落防止用のネットが張ってあった。たぶん作業者を守るためだろう。アセビが花の見頃を迎えていて、ヒカゲツツジが咲き始め、山でも張るが感じられ始めた。

     
傾斜がきつく2カ所で鉄の階段があった       イワカガミ

   
ヒカゲツツジが多い         アセビが花盛り


ヒカゲツツジ

バリエーション 約45分で10号鉄塔に到着した。標高は570mくらいだろう。天望がいいのでしばらく給水休憩。ところがその先に踏み後が全く、完全なバリエーションになった。アセビやウバメガシ、ゴヨウマツ、アカマツなどの雑木を避けながら進む。ミツバツツジが鮮やかなピンク色でよく目だった。徐々に尾根が痩せ岩場が多くなってくる。700m付近からコウヤマキが多くなってくるが、邪魔になって進みにくい。

   
10号鉄塔         尾根からは眼下に貯水池

   
アセビとミツバツツジがきれい      痩せ尾根

   
ミツバツツジ           岩が脆く、断崖

   
コウヤマキが多い、700〜800m付近   痩せ尾根の両側は切れ落ちているところが多い

痩せ尾根は高度感があっていいが、両サイドがすっぱりと切れ落ちている。転倒などは絶対にあってはならないところだ。岩はコンプレックス帯の堆積岩だが、風化で脆くなっているので不用意に体重を預けられない。アルパインクライミングみたいでわくわくしてきた。うぐい谷高まで行きたいが、ブッシュや痩せ尾根ルートファインディングに時間を消費するばかりで遅々として進まない。


痩せ尾根

    
痩せ尾尾根は天望がいい    アセビが満開


国見山1282.97m


貯水池上流部と群界の山々

標高750mを過ぎた谷の源頭付近で断崖に阻まれ行き詰まる。ルンゼを木登りで登って行けそうだが、ロープを出してリスクを回避することに。ザックにはいつも最低限の登攀具を入れてある。ザイルは30m。うさぎはハーネスを持ってなかったので、スリンクで簡易ハーネスを作った。これは昨年、錫杖岳の200mくらいの空中懸垂で実証済み。立木で2カ所プロテクションを摂りながらロープ30mいっぱい伸ばしてピッチを切った。その後もミスの出来ないアップダウンが続くのでコンテで進んだ。

    
断崖に行く手を阻まれた、ロープを出して安全確保。簡単な登攀具はいつもザックに

P858を過ぎ一旦平坦になりヒメシャラ林になるが再び痩せ尾根になり、正面にピークが立ちはだかっている。面白そうだが時間がなくなってきた。時間は11時40分だが、登るより下る方がはるかに厄介だ。登る以上にルートファインディングが必要で、ロープを出したところは懸垂で下った。下りに3時間20分を要した。

   
ゴジラの背みたいな所を歩いてきた。新大杉橋から

新大杉谷橋から今日登った尾根を見上げてみる。ゴジラの背みたいな尾根だ。ショートルートだったが、それなりに充実感の感じられた一日になった。次回はお隣の国見山に登ってみよう。


2014-3-30 Copyright (C) 2014 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home