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■座佐の高(紀勢@三重)
〜海跡湖(芦浜浜、座佐浜)巡りのロングハイキング〜

レポート No.771
日時:2013年12月7日14日
参加者:隊長、うさぎ

新桑駐車場(8:55)〜展望(9:50)〜座佐浜分岐(10:10)〜座佐の高(10:30)〜芦浜分岐(10:55)〜(11:40)芦浜(12:25)〜座佐の高分岐(13:10)〜P143.3(14:18)〜座佐浜(14:45)〜座佐の高分岐(15:35)〜たまご浜(15:50)〜新桑駐車場(16:20) カメラ Olympus OM-D E-M1 レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 歩行距離:13km 累積標高+−1150m GPS

プロローグ 海辺の日だまりハイクに紀勢の山へ。先月に取材で姫越山に登ったがその隣に「座佐の高」というピークがある。座佐浜に座佐池があり、芦浜の芦浜池と同じようなロケーションだ。それで今回は、ピークヨリに浜と池に主眼を置いて、新桑を基点に池巡りハイキングを企ててみた。少しアップダウンの多いロングルートになるが、次週の宮之浦岳@屋久島に備えて、少し歩いておくことにした。

アプローチ 紀勢自動車道、大内山ICを降りて錦へ向かい、トンネルを出てすぐに260号線に分岐し古和浦へ。登山口は静かな漁村の新桑(さらくわ)。ハイキングの案内図があり、駐車場もあった。準備してロッジの方向へ歩く。右手に水産加工場のような施設があった。鳶がたくさん上空をまっていたので、おこぼれをちょうだいできるのかもしれない。堤防に突き当たると、テクテク会の「座佐の高」とかかれたオレンジ色の道標が目についた。この辺りの山は「テクテク会」の道標が整備されていて、はじめて訪れるものとっては安心できる。

   
駐車場横にあるコース案内            駐車場

   
ロッジ         テクテク会の道標(よく目立つ色)

座佐の高道 新桑川の対岸に渡り目印テープに導かれ、枝尾根を登っていく。標高差150mを登りきると、直接座佐の高から降りてくるメインの尾根に乗る。たまご浜はこの尾根を下っていけばいいようだ。ウバメガシ、アカガシ、イヌガシ、シキミなど雑木の尾根が座佐の高まで伸びていた。途中に展望が開けたところがあった。

   
堤防を歩いて川を渡る           ウバメガシ

   
尾根に取り付いてぐいぐい登っていく

山頂の手前500mまでくると、座佐浜2.2kmの案内がでた。顕著な尾根には山道がつけられているようで、山行プランにより利用することもあるだろう。

   
尾根から展望           座佐浜分岐

座佐の高(429m) 山頂が近づくと座佐浜が見え隠れしだした。冬型が強まっているので、さすがに尾根が上がると風が強い。標高は429m敷かないが、海抜0mから登ってきているので、それないの手応えはあった。眼下には古和浦湾と座佐浜と座佐池が、そして熊野灘の水辺線が横に伸び、スケールの大きさが感じられる。この景観は海に面している山の特権といえる。


座佐の高から座佐浜を見下ろす


座佐の高

   
座佐の高429m

さて山頂から座佐浜へは直接、海岸線の尾根を利用した下るルートがあった。芦浜に立ち寄らなければこれを下ってもいいが、今日は来週の宮之浦岳のトレーニングも兼ねているので予定通り、芦浜に立ちよることにした。尾根を姫越山の方に下っていくと芦浜への分岐がある。ここからは中電の私有地になるようだ。地形図はルートが記されているが、確認ができなかった。たぶん巡視路だと思うが、しっかりとした道だ。途中いくつかの分岐点があったが、どこに通じているのかわからなかった。営林署の小屋までくると緩やかになり浜に出た。

   
唐人殺し峠

   
中電のルート           営林署小屋

   

芦浜海岸 浜の近くにマンリョウがたくさん,赤い実をつけていた。縁起物の木だが自生かどうかはわからない。先月に引き続きの芦浜になった。雑木林の山歩きから開放され,開放的な浜歩きになると気持ちが一新される。ぶらぶら浜を歩いて池を眺めにいった。先月よりも水が少なくなっていた。ちょうど昼時になったのでここで昼食にすることにした。おにぎりとカップ麺で簡単に済ませる。最近はお湯を沸かすのも面倒なので,ポットにお湯を入れてくることにしているが,今回はジェットボイルを持ってきた。多少の風があってもすぐにお湯を沸かしてくれる優れものだ。

   
芦浜海岸

   
芦浜                芦浜池

さて座佐浜へはひとつ山を越えることになる。海岸を歩いて岩場に行くと,黄色い花が目に付いた。近づいてよく見ると,アゼトウナ,ツワブキ,イソギクだった。トベラもあり,先週の楯ケ崎の岩場にも咲いていて,冬に花が見られるのは海岸ハイクの特権だと思う。

   
岩場にアゼトウナ             ツワブキ


岩場に咲くイソギク

取り付きは,私有地なので道標などはないが,しっかりとした道があった。地形図を見て尾根のルートであることを確認。ところどころに巡視路のような分岐があるが,それを無視して尾根芯を外さずに高度を上げていた。

   
芦浜から尾根を登る           座佐の高尾根分岐

座佐の高分岐 尾根の乗り越しで,先ほど踏んだ座佐の高から降りてくる尾根と合流した。一気に300m高度を稼ぐ登りに45分を費やした。さてここからは断崖に沿った尾根ルートで座佐浜まで徐々に高度を下げていく。この区間が意外と長く,展望は期待通りでいいが,崖淵のルートでロープなどの安全柵はなく,踏み外せば命はない。踏み跡はしっかりとしていて,尾根芯には中電のコンクリ製の標柱が立てられている。分岐から浜まで約1時間20分を要した。登山道として利用するにはリスクが高い。ここはあくまでも自己責任で,ということになる。P143.3を過ぎると私有地を外れるので急に目印テープが多くなってきた。やせ尾根の急降下で座佐浜に降り立った。

   
断崖の尾根道が座佐浜まで続く

   
尾根の途中、座佐浜と古和浦が見える

   
尾根道の海側は断崖


崖淵のルートがしばらく続く

   
覗き込むのもいいが、スリップ注意    熊野灘が一望できる

     
断崖を覗き込む              岩壁が迫ってきている

座佐の浜 座佐浜は,海跡湖を二つ持つ広く美しい浜だ。座佐池をモチーフに撮影に興じたいところだが,時間がなくなってきた。時計を見ると14時45分になっていた。行程的は残りが4分の1くらいだが,尾根を二つ乗り越すことになるので,まだ気が抜けない。

   
座佐浜


座佐浜

座佐浜を縦断し谷に沿って標高差250mを上ると座佐の高分岐の尾根に登りついた。本日3回目の登りに太ももの筋肉が震えだした。やっと稼いだ標高だが再び,登った分をたまご浜へ向かって高度を下げることになる。この区間は尾根ルートで緩やかな15分の下りだった。

  
たまご浜           乗越の尾根の分岐

たまご浜は小さな浜で,養殖用の「のりそだが」が垣間見えたが立ち寄る時間もなくなってきたので素通りした。最後はもうひとつ尾根を乗りこさなければならない。標高差約100mの上り下りで出発地点の新桑窯に戻った。時計を見ると16時20分になっていた。狙い通りしっかりとした歩きができた。完

  
新桑

  
駐車場                鳶


 

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