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■釈迦ケ岳(鈴鹿)
釈迦ヶ岳不明者の捜索で松尾尾根に入る

レポート No.737
日時:2013年6月2日
参加者:utty、seitaroさん、隊長

(7:30)朝明茶屋(8:30)〜松尾尾根登山口(8:40)〜(10:40)P782(11:50)〜大岩〜(12:00)松尾尾根出合で昼食(12:30)〜水無谷源頭部の捜索〜松尾尾根(14:10)〜大岩周辺の捜索(15:30)〜松尾尾根登山口(16:10)〜(16:15)朝明茶屋(17:10)


今日は捜索活動に参加した。概要については、「藤原岳・御池岳・鈴北岳 捜索情報 Wiki」を参照してください。このサイトから二次情報を出して情報の混乱を避けるためだ。

5月25日に不明となりその夜から捜索活動が行われている。 警察と自衛隊による捜索活動は6月1日で終了したようだ。それ以後は三重県山岳連盟遭難対策委員会による捜索活動が継続される。この日も7時30分朝明茶屋集合だったので、6時半に自宅でuttyと合流し朝明渓谷へ向かった。今日はseitaroさんも来るようで心強い。

予定通り朝明茶屋に到着すると既に30名ほどが集合していた。班分けをしてから全体ミーテリング。不明者の当日の行動や持ち物、これまでの捜索状況などの説明があり、概要が把握できた。我々は5人編成で松尾尾根の大岩付近と上部の登山道分岐点付近だ。登山道を中心にめぼしいところの捜索は終っているので、消去法で捜索範囲から除外していくという捜索方法に移行していく段階だ。

  
朝の打ち合わせ          松尾尾根登山口

無線の周波数を指示通りに合わせてロック。軽トラックの荷台に載せてもらって松尾尾根の登山口に移動した。釈迦が岳は定期的に登っている山で、最近では中尾根、岩ケ峰尾根などを使っていたが、松尾尾根はしばらく踏み入れていなかった。大岩周辺が険しかったことが記憶に残っていた。新・分県登山ガイド「三重県の山」ではルートに、中尾根から登り羽鳥峰経由で下山するルートを紹介している。庵座谷が荒れてきたので、ルートを中尾根に変更したのは2年前だ。

  

約1時間の登りでP782に到着。滑落の可能性のある尾根から水無谷へ50m2ピッチを懸垂で降りる。谷川側は最初の50mは急峻だが徐々に傾斜がゆるみ谷へと続いている。私はロープを回収しながら登り返し、他の二人は別のルートで尾根に登り返した。1本やるだけで1時間の作業となった。

    
めぼしいところを懸垂で降りて捜索

大岩周辺の地形は急峻で、尾根からの滑落が疑える場所に目星を付け、両サイドの覗き込みながらとりあえず尾根分岐の出合いまで登ることにした。分岐には12時に到着。30分の昼食休憩をとる。午後は二手に分かれ、水無谷源頭部分の谷と斜面の捜索をしながら下ることにした。谷でコッヘルを見つけたが古い。帽子もあったが古い。既に捜索が入っているようで踏み跡があった。最初の滝まで谷芯を下り登山道へ斜面を這い上がった。

  
ヤマツツジ        松尾尾根出合

  
谷に落ちていたコッヘル

   
荒れた谷だ


谷を下ってみたが

大岩まで戻り本部へ進捗状況を無線報告。本部から「もう一度大岩周辺を確認してください」との指示が出る。登りに目星を付けた谷をseitaroさんが100mの懸垂下降。手がかりなし。

  
大岩からの展望          シライトソウ

本部に16時過ぎに帰った。各隊とも成果がなかったようだ。捜索済みの箇所が地形図に書き込まれていく。新しい情報でもない限り、捜索済みの地形図を頼りに次回の捜索活動が展開される。5月25日、釈迦ヶ岳を訪れた登山者は多いと思う。「似た人を見た」など、些細な情報でもいいのでお寄せください。

遭難時の状況から判断して重大アクシデントが突発的に発生したことが推測できる。可能性のあるのはどこなのか、目当てをつけて捜索活動を行っている。携帯の通信記録などからある程度の山域は絞り込めるが、釈迦ケ岳は大きな山だ。思わぬところを見落としている可能背もある。

 


 

 

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