■鬼が牙(鈴鹿) |
レポート No.726 |
(9:00)鬼が牙(13:40)
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プロローグ この夏に挑む岩壁のクライミングやアルプスのバリエーションに備えて、ルートの整備を兼ねて鬼が牙へトレーニングに出かけた。昨日のロングルートで少しからだがだるいが、クライミングならそれなりに出来る。というよりアルプスのバリエーションの場合、アプローチに2日、クライミングに1日かかるので、最短でも3日の行程になり、それをこなせるだけの体力が必要だ。 アプローチ 9時過ぎに岩場に到着した。今日は誰もいなく貸し切り状態だ。基本装備の他に,ペツルのアンカーやボルト,リングボルト,スパナ,ハンマー,アブミをつめこんだサブザックが重い。昨日,ロングルートを歩いた疲れが残っていて体がだるい。 中央ルート 1ピッチ目 35m まずは中央のルートから取り付く。ロープはいつもダブル2本で来ているが今回はシングル1本とした。シングルの場合,この中央ルートの1ピッチ目は35mなので,懸垂を2度に分けるのが面倒だが,スムーズなロープ操作の練習にはなる。 1ピッチ目の前半は壁が寝ていて易しいがスラブのためホールドが乏しく,フリクションのみで登るピッチだ。後半から少し壁が立ってきて,2本走るダイクをホールドにして核心を越えていく。といっても4級程度だが。長いルートなので後半,息が上がってくる。前回から2週間あいているので体の感覚が戻るのに少し時間がかかる。 2ピッチ目 25m さて2ピッチ目はいきなり5mくらいの垂壁から始まる。アブミ練習用にハンガーを設置してあるが,スリンクやヌンチャクを使えばA0でも越えられる。垂壁を出ると小テラスで少し休憩できる。この先は傾斜が緩んでくるがホールだが乏しく,フリクションに頼ることになる。花崗岩の結晶が風化でぼろぼろに剥がれるので不用意に荷重をかけると滑ることがある。2ピッチ目のテラスは安定していて展望が大変いい。石水渓谷の新緑が緑のグラデーションを作り始め,ミツバツツジが山肌を飾りヤマザクラがアクセントになっていた。残雪期のアルプスは魅力的だが,日常的に楽しめる低山はありがたい。 *この2ピッチ目は小ハングを越える右のラインをペツルのアンカーで整備した。午後から試登をしようと思ったが時間なくなってきたので次回の楽しみにとっておいた。 3ピッチ目 20m 次は3ピッチ目だ。弱点を突けば3~4級程度20mのピッチだが,他に取れそうなルートが2,3本ある。そこで今回はルートを一本増やすことにした。中央に少し壁が立ったところがあり,ホールドが細かいのでフリーではちょっと難しい。ボルトを2,3本打てばなんとかなりそうなので下降時に打つことにした。とりあえず3ピッチ目のテラスまでロープを伸ばした。 4ピッチ目 25m 4ピッチ目は30m,後半部分にアンカーを設置したが,それを使うのは今回が初めてだ。このルートは全般的に上部に行くほど表面の風化が進んでいる。というより,3ピッチ目からは誰も登っていないのでそうなのかもしれない。前半部分は傾斜がそれほどでもないのでアンカーは2か所設置した。後半部分で少し壁が立ってくるが僅かなホールドとフリクションで通過できる。ブッシュに突入する手前でピッチが切ってある。前回アンカーを1個設置し,手持ちがなくなったので穴だけ空けておいた。アンカーにするペツルのハンガーlifepageの店長にいただいたので,早速それを設置した。2本をロープでつなぎ懸垂の支点とした。さて5ピッチ目だが,この先はブッシュに途中する。弱点はブッシュの中なので敬遠したいところだ。なるべくブッシュを避けて試登してみるが垂壁に幅まで引き返した。ブッシュの中にルートを開く必要があるので次回の課題にして,3ピッチ目まで戻ってラインの整備をすることにした。その前にこの4ピッチ目だが懸垂時にロープ一本ではちょっと距離が足りないが,立木で確保しながら3ピッチ目の終了点に移動できる 3ピッチ目の整備 今回はリングボルトを3個準備してきた。ハンマードリルは重いので久し振りの手打ちになった。表面がもろいのでリングボルトは不向きだ。ハンマーでたたき音を聞きながら設置個所を探った。位置的にいいか悪いか,試登してみないとわからない。これも次回の楽しみだ。
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2013年4月14日 Copyright (C) 2013 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |