■霊仙山(滋賀県) |
レポート No.724 |
今畑登山口(7:50)〜笹峠(9:05)〜近江展望(9:35)〜山頂(11:00)〜お猿岩(11:57)〜汗ふき峠(12:50)〜落合(13:20)
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プロローグ 花見山行を計画した。フクジュソウはこの時期の主役で、鈴鹿山系では、藤原、御池、霊仙ということになる。今回は久しぶりに霊仙に的を絞った。この山域、お隣の鍋尻山は昨年訪れている。期待したフクジュソウだったが、どうも様子がおかしい。 → jinjinさんレポート uttyレポート つくだにさんレポート アプローチ 宇賀系で、つくだにさんとN師匠と合流し、私の車にピックアップ。うっちーが到着し石グレトンネルと抜けて登山口に今畑に向かった。7時半に到着するとすでに路肩には駐車の列が出来つつあった。じんじんさんは集落の集会所の前に駐めたようだ。後で確認すると集落周辺にも何台かの駐車スペースはあった。数年前までは離村した人が週末には里帰りしている様子があったが、今は人の気配は感じられなくなっていた。 今畑 さて、準備を済ませて今畑登山口から入山。今回は大勢だ。といっても7人だが。コースは定番の周回コースで、この時期はフクジュソウとミスミソウが目当てだ。 今畑フクジュソウは伸びきっていたが、まだしっかりと花をつけていた。植林を抜け落葉樹林に入ると例年ならこの時期、ミスミソウが出迎えてくれるが、薄日が差す天気にもかかわらず一輪も姿を見せなかった。どうも様子がおかしいと思いつつ歩を進めた。昨日のクライミングで手足と背筋がきしむが、足は軽くなっていた。小休止を入れながら笹峠へと進んだ。 笹峠 10年ほど前は背丈を超す笹で難儀したところだったが今は笹もなくすっきりとしていて、しっかりとした踏みあとができていた。レポートで記録を確かめると前回は2006年だったようだ。6年前の記憶では、西南尾根のフクジュソウが印象深かったのだが。峠ではオニシバリの花が見頃だ。小さくて目立たないが、ジンチョウゲ科の花らしく香りがいい。樹林を抜けて登りにかかると展望が開けてくる。厳しい登りだが、高度感があってすばらしい。 青空がのぞきはじめ、天気は予報通り回復傾向だが、北西の風が冷たい。雪解け直後はぬかるんで歩きにくい登りだが、今回は良く乾いていて歩きやすかった。 近江展望 30分しっかりと登って近江展望に到着した。とりあえず東斜面に腰を下ろ小休止。この辺りからフクジュソウが見られるはずだが、探しても一輪も見つからなかった。もう少し灌木が多かったはずだが、どうも環境が変わっているようだ。その後しばらく稜線を歩くが岩陰に少し咲いている程度で、以前の西南尾根とは全く様子が違う。 フクジュソウが少なくなったとは聞いていたが、これほどまでとは思わなかった。とりあえず山頂付近のフクジュソウを探しにバリエーションで残雪付近を探しながら歩くことにした。確か昨年は、山行を季節に併せたにもかかわらず、山頂付近でも見られなかった。 山頂に腰を下ろし、昼食にした。山頂付近を探したがやはり見つからなかった。あれだけタクサン咲いていたフクジュソウがなくなることは考えにくいが、現実となっている。西南尾根に関しては、登山者が増えてきたことは事実だと思うが、それだけでなくなるとは考えにくい。やはり、生育環境に変化があったのだろう。もともと灌木が少なく、表土が流れやすかったので、大雨でながされたか。灌木が少なく、保水力が落ちて、雪解けの水をキープできなくなったのか。どこの山もそうだが、鹿が増えたことにより、灌木や草が食われるなど、植物相に変化があった。酸性雨の問題や気温上昇なども考えられる。これから咲き始める、ニリンソウやアマナなど、他の花はどうなのかが気がかりだ。 少し時間は早いが、展望を満喫出来たので下山することにした。これもショートカットで降りてお猿岩で登山道に合流した。さて次は汗ふき峠のミスミソウだが、登りに一輪も見られなかったので不安がよぎる。 汗ふき峠のミスミソウはなんとか咲いていてくれた。今年の場合、個体数は極端に少なく、花も小さかった。今年は不作の年だろうか。昨年と鍋尻はたくさん咲いていたのだが。来年に期待し、汗ふき峠を落合に向けて下った。 落合の集落で咲き残っていたセツブンソウをカメラに納め帰路についた。帰りのお楽しみは、ヒトミワイナリーの、ワインとパンだ。お腹が空いていたので購買意欲が旺盛になり、ワインとパンを買い込んだ。花は少なく落胆したが、展望のいい山歩きとワインとで、満足のいく一日になった。
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2013年3月30日 Copyright (C) 2013 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |