■御池岳(鈴鹿) |
レポート No.715 |
2月16日 君ヶ畑集落の外れ駐車地(12:16)〜小又谷分岐(12:56)〜T字尾根取付(13:29)〜P878(14:44)〜P918(15:11)〜P967(16:00)〜ブナ権現で野営(16:46) |
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| ページ1 | ページ2 | プロローグ 冬期の御池岳は魅力的だ。積雪状況により日帰りでも十分に楽しめるが、厳冬期の鈴鹿において敬意を払いたいのが御池岳だ。初日は寒波が入り、厳しい冬山とな留ことが予想されたので、二日目に期待をこめてテーブルランドにアタックした。
午後からの出発だったが,御池林道の状況を確かめて駄目なら藤原に変更することにしてとりあえず入ってみることにした。石槫トンネルを抜けると雪国だった。寒波を鈴鹿山脈が食い止めていて太平洋側は晴れていたが滋賀県側は道路が積雪し雪が舞っていた。蛭谷でチェーンを装着し御池林道を進む。積雪は20センチほどあったが,侵入している車があるらしく,轍に助けられ林道を進むが,小又谷分岐までには至らなかった。T字尾根登山口まで1時間ほどのところだったので決行することにした。 御池林道を10分ほど歩くとワゴン車が一台,路肩に停められていた。この先にめぼしいトレースはなかったので登山者であれば、天狗堂あたりへいったのだろうか。轍は小又谷分岐の先で終わっていた。どうやらここで引き返したらしい。ここからは林道のラッセルだ。この調子だとテーブルランドは無理かもしれない。「敗退」もありうるなと思いながら林道を進む。 P918 ここからは美しい二次林のスノーハイクだ。スノーシューは積雪した平地で威力を発揮する。風雪が厳しく冬山らしくなってきた。多少アップダウンのある尾根を軽快にP918の分岐まで進んだ。ここからは一旦,鞍部まで下り登り返す。快適な尾根は徐々に細く険しくなり,雪庇が出ていて気が抜けない。灌木を縫うように痩せ尾根を登って行くとやがてシャクナゲ帯に入って行く。横に枝を拡げるシャクナゲに難儀しながらP967に到着した。ボタン岩,ボタンブチの断崖が間近に迫ってきた。 ブナ権現 時計を見ると16時だ。無理をすればテーブルランドまで這いあがれそうだが,これから先はさらに積雪が増してくるので,時間は読めないだろう。とりあえずブナ権現まで進むことにした。ピークからの急斜面を滑り降り,登り返しにかかる。予想通り積雪のために思うように進めなくなってきた。ブナ権現で時計を見ると16時46分だ。無理をすればテーブルランドまで登れそうだが,日没後のテント設営は避けたいので,ブナ権現を野営地にした。ここでは春と秋に何度が野営しているが,積雪期にここで野営は初めてだ。雪は収まってきたがまだ風が強く,ブナの枝が風に唸っていた。簡易スコップで雪ならしをして基礎工事をしっかりとしテントを設営した。3、4人用のテントなので居住性がよく、食事のときなどゆっくりとできるのでありがたい。 さて今日も水作りが大変だ。夕食に使うお湯と明日の分を作っておかなければならない。焼酎をお湯割りして二人で山談義をしながら水作りと食事の準備にテントの時間が過ぎていった。食事は,ボイルウインナー,サトウのご飯とレトルトカレーと至ってシンプル。テントを設営した場所がよかったのか,テントがばたつくこともなかった。トイレにテントの外に出ると満天の星空が広がっていた。明日は期待できそうだ。ブナの幹を触ると暖かかった。水を吸い上げ幹を循環させ春の芽吹きに備えているのか、それもとも、凍り付かないようにしているのかわからないが、極寒の中出来るブナの生命力を感じた。4時にアラームをセットしシュラフに潜り込んだ。
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2013年2月17日 Copyright (C) 2013 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |