最新情報  レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

■本谷@御在所(鈴鹿)
〜アイゼン登攀とロープワークの練習に本谷へ〜

レポート No.713
日時:2013年1月27日 
参加者:隊長、うさぎ

御在所ロープウェイ駐車場(9:25)〜本谷登山口(10:20)〜不動滝(11:28)〜大黒滝(12:30)〜(13:30)山上公園、アゼリア(14:10)〜山上駅〜(14:20)ロープウェイ駐車場(14:40)


プロローグ アプローチを少しでも有利にするために温泉街に車を入れたが、積雪のためスタックした車が道をふさぎ駐車できず、ロープウエイの有料駐車場に車を回した。4WDは登りは強いが下りは駄目で、チェンを装着して下ったりしていたので無駄に時間を費やしてしまった。急がば回れ。さて本谷だが、「鈴鹿の山と谷4」では、「一の谷」と主張している。考察しているので参照されたし。この本谷だが、一般道として扱われているが実際は、バリエションに近い一般道だ。知らずに下山に使い過去に何度か事故が起こっている。冬期の登攀に関しては、藤内沢ほど人気はないが、週末になると必ず何人かは入山しているはずだ。今回は、八ヶ岳の冬期バリエーションをにらんでの、アイゼンとピッケルによる登攀とロープワークの練習が目的だった。昨年は2月12日に来たが、山頂は吹雪いていて、御池岳で遭難事故が起こった日だった。それ以降、冬山の予定の大部分を捜索に振り替えることになった。

 

アプローチ 温泉街に入ると道路は凍結し4WDを駆使しなんとか走れたが、渓流の宿、蔵之助の先でプラドがスタック。本格的な4WDだが、下りは普通車と同じで滑り出したら止まらず、ガードレールで止まったようだ。山に遊びに来て大きな出費だったようだ。JAFが来るまですいません、と謝ってみえたが、お気の毒に。こちらも後退しようとしたら車が滑り出し、後部バンパーをガードレールにこすってしまった。このままだと坂を下れないのでチェーンを装着。駐車場もないので仕方なくロープウェイの駐車場を利用することにした。駐車料金は800円。最初からこちらにしておけば、時間も節約できたのにと悔やまれる。今回は出鼻をくじかれたスタートになった。

   
ロープウェイの駅           峠道分岐

駅から本谷登山口のある御在所山の家まで歩くと小一時間ほどかかる。路面がツルツルになっていたので途中でアイゼンを装着。昨夜は宴会があったので舗装道路の坂道で足が重いこと。これで本谷が登れるのかと不安になる。

 



  御在所山の家、本谷登山口
  本谷 登山口を入ったところで、ハーネスとロープを準備した。本日は出遅れたが、先行者のトレースの恩恵があった。果報は寝て待てということだろう。谷に降りるとしばらくは大岩が重なりしかも雪で隠れているので歩きにくく、先行したグループが右往左往したトレースが残っている。その先はナメ状の滝が連続しているが、いつものように凍結はしていない。雪が乗っているだけなので、アイゼンもピッケルもあまり効果がない。

不動滝 谷が雪で埋めれているのでルートが定まらないが、探しながら歩くのも面白い。ちょっとした岩場を楽しみながら、後続の男性二人組と抜き抜かれつするうちに不動滝に到着。思ったより氷柱が出来ていなかった。お腹が空いてきたので、サンドイッチを食べながら休憩。後続の男性二人組に先を譲った。

  

不動滝を右岸から巻き、谷へはクライムダウンで戻るが、ロープワークの練習を兼ねて懸垂で下った。実践では状況を的確に判断し、素早く確実な操作が求められる。手袋をしたままではやりにくいが、気温がマイナス20度まで下がっている岩峰では手袋は外せない。


   
左:不動滝    右:滝を巻き、懸垂で谷に降りる

次は少し傾斜のある5mくらいの傾斜で左岸からだと簡単に巻けるが、右岸にちょっとした岩場があり凍結していたのでアイゼンとピッケルの操作の練習になった。

      

大黒滝 さて、谷が開けゴンドラと白い鉄塔が見えるところに出る。倒木や大岩が邪魔をしている。ルートは左でちょっとした壁がありこれを越えると大黒滝だ。支点にリングボルトが一カ所あるが、その上の灌木もしっかりとしているので支点になる。適当な場所にハーケンを打とうと思い持参したが、リングボルトもしっかりとしているのでやめにした。難しい箇所ではないが、練習のためにスタカットに切り替えた。

 

   鉄塔巡視路分岐地点

   


大黒滝

大黒滝を過ぎると滑り滝があるが、ここは右のブッシュを巻く。スラブ状の岩場にはフィックスロープがあるが、今回はそれを使わず、アイゼンの爪とピッケルで登った。その先の潜り岩を左岸から巻くと谷が開け見通しが良くなるが、降雪のために視界は不良だ。このあたりからさらに傾斜が増してくる。

  

左岸の氷柱を見ながら最後の詰めにかかる。傾斜がきついので息が切れる。まっすぐに谷を詰め一の谷震動に合流した。山上公園はすぐそこだ。

   

    
谷が開けてくると山頂は近い


駅直下の氷柱

  
山上公園の氷瀑     そりで遊びことどもたち

カレーうどん 山上公園は家族連れで賑わっていた。自分の足で登り、自分の足で下るのが登山だが、今回の目的を達したので、ここで山行を中止しカレーうどん目当てにレストランアゼリアへ。決してお値打ちではないが、ここのカレーうどんはうまい。伊勢うどん風の麺にカレーがかかっているかんじだ。暖かいレストランでゆっくりと休憩しロープウェイの駅に向かった。さあ、帰ろう。ロープウェイに乗って。なかなか便利な乗り物だ。

  
御在所名物、カレーうどん        国見岳

  
山上公園駅          駅直下の鉄塔

  
大黒尾根と本谷          白い鉄塔

 


 

2013年1月27日 Copyright (C) 2013 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home