プロローグ　　登山道点検のために三峰山へ。登山道自体はそれほど問題ないだろうと思ったが、問題はアプローチの林道の修復状況の確認がしたかった。通行可能かどうかは電話で確かめることが出来るが、どの辺りまで車が入り、復旧箇所が歩きで通れるかなど、登山者の立場で確かめておきたかった。また、昨日から寒気が入ってきているので、樹氷にも淡い期待を抱いた。

アプローチ　三重県側からのアプローチは、�ﾚ�燒k奧林道を利用する。林業のための林道で災害が起こっても復旧が早い。昨年は豪雨災害で登山口付近が何カ所か崩壊し通行不能となっていたが、近頃開通したようだ。松阪から国道166号線で飯高に入り、福本から林道に入る。村の入り口に「三峰山登山口」への立派な案内板があるので安心できる。まずは、ゆりわれ登山口まで順調に車まで入ることができた。

ゆりわれ登山口　この日は薄日が差したり時雨れたりで、寒冷前線通過直後のため天候が安定しない。天候が崩れても、４時間もあれば周回できるコースなので、臨機応変に対応できる心の準備はしておいた。久しぶりのゆりわれ道だ。登山者にまずまず歩かれているようで、大きな荒れはない。植林帯をぬけ、落葉樹林に入ると展望が開ける。身体が温まり、展望を見ながら休憩を入れた。

　　　
ゆりわれ登山口　　　　　　　　　　植林帯

　　　　　
落葉樹林帯　　　　　　展望、登山口から１１００m地点

ところが休憩をしていると、さらさらとあられが降り出した。やはり寒気が入り込んできているようだ。防寒のためにレインウェアを羽織った。ポットのコーヒーで暖まっていると、天候が急変しだした。あられた雪に変わり、みるみるうちに雪化粧をし始めた。下山者が、すごい風でしたと、逃げるように下山していった。この天候では撮影は出来ないが、コース点検はできる。しかり、山頂は吹雪になっているようなので、なかなかモチベーションは上がらないが、冬装備は出来ているので、突入することにした。

ヒメシャラ、ミズメなどの落葉樹林

八丁平　ゆりわれに上がると、寒風がほおを切るようで、しびれてきた。ウールの手袋が凍り付いてきた。手袋もいろいろな種類の手袋を使ってきたが、やはり天然素材にウールに落ち着いた。このような雪や雨のときはウールの上にオーバーグローブをはめるが、今回は持ってきていなかったので、ウールだけだったが、表面は凍り付いても中は暖かい。ゴアのレイヤー構造の科学的に進化した手袋よりも、この天然素材のウールの方が優秀だ。

ゆりわれから八丁平に向かう

　　
横なぐりの風雪に身体がよろめく

山頂　ゆりわれから八丁平に向かうと、吹きさらしのために、風雪で身体がふらつく。もはや撮影どころではない。風を避けて山頂に上がる。樹林の中なので風は避けられる。ポットのコーヒーで暖まっていると、後続の男女5人組が到着した。冬の装備をしていないので寒そうだ。集合写真を撮ってあげた。展望もないし、食事をするにもこの状態ではできない。とりあえず新道峠まで行くことにした。

　　
八丁平　　　　　　　　　　　　三峰山1235.4m山頂

新道峠　稜線は思ったほど風がなく、軽快に歩けた。ただし展望はない。観察できるものといえば樹皮くらいだ。山頂から40分もかからずに新道峠に到着した。お地蔵さんが雪を被り寒そうだ。ここまでくれば、30分で登山口まで下れる。風を避け避けられるところで昼食にすることにした。お湯を沸かしカップ麺で暖まった。

新道峠分岐

新道峠のお地蔵さん

　　
さわび谷登山道

わさび谷登山道も特に問題はなかった。雪で滑りやすかったが、予定通り30分で登山口に到着し、林道歩き25分で出発地点に戻った。

わさび谷登山口

温泉　帰りは、高見山トンネルを越え、奈良県側の「たかすみ温泉」に立ち寄り、湯に浸かって身体を暖めた。極楽！極楽！。このあたりは「スメール」「�ﾚ�燗ｹの駅」など、ほかにも温泉がある。帰りには、「御杖道の駅」で地場産野菜を買い込む。ここにも「御杖温泉、姫石の湯」がある。ちなみに、高見やまから室生かけては火山地帯だった。