冷川谷の捜索@御池岳(鈴鹿) 2012年4月21日 ホーム |
■冷川谷捜索@御池岳(鈴鹿) 2012年4月21日 No.663 隊長、精鋭10名 4月からの再捜索で、可能性の高いところからつぶしてきたが、いよいよ、手詰まり感がでてきた。今日は、冷川谷の未捜索域の確認にターゲットを絞り、集中的な捜索を行った。 花の百名山のラッシュもフクジュソウが終わる頃になると落ち着いてくる。登山口となる山口配水場も駐車の心配はなかった。 林道の終点が冷川岳白瀬峠登山口になっている。登山届けのポストが設置されているが、このルートは危険な沢ルートなので、入山する人は限られているだろう。中には古いノートがあった。 冷川谷について、西尾本(鈴鹿の山と谷2)ではどのように扱っているか気になったので見てみると、簡単にまとめられていたのは意外だった。「炭焼き時代はともかく最近は利用する登山者も少なく廃道に近い、登は迷いやすいので書こうがよいが、谷の植生は上部ですばらしく樹下の下生えも少なくてよい。下部はやはり植林帯である。」(引用)。 雨に濡れた石灰岩は滑りやすく、スタンスを慎重にとっていく。岩場の登は面白いが、どうやらヤマヒルが活動を開始したようだ。先頭から2、3番目の人から足下注意の声がかかった。谷に入ると丸尾からいくつか枝沢が降りてきているが、全部を相手にするには人数が足りない。11名なので最大5グループが限界だ。各班にGPSと無線があるので連携した捜索ができる。 P391を過ぎた辺りから分散を始め、一つ一つ谷を確かめながら丸尾へと詰めて行く。 捜索も重要だが足下が気になる。案の定、靴の上に2ヒル。ズボンの裾をあげると靴下に1ヒル。気温が低いので動きが鈍い。しかし確実にやってくる。今日で冷川谷は卒業したいと思った。 650mまで高度を上げてくると谷にはまだ残雪があった。アルプスの雪渓と比べると規模こそ小さいが、シュルンドが大きな口を広げていた。上に乗ると陥没するかもしれないので、横から覗き込みながら確認した。冷川谷本流は何度か捜索に入っているので、 重複は避けたい。我々は冷川岳と突き上げる谷を2グループに分かれて詰めることにした。谷筋ではハシリドコロが咲き始めていた。毒草だ。 枝沢は上部に行くにつれ浅くなってくる。カタクリやバイケイソウヤブレガサが見られるいい雰囲気のところだ。ガスがかかり雨が降ってきたのでカッパを着て寒さと雨を凌ぐ。 分散していたグループが2人を除いて冷川岳で合流。ガスと雨で止まっていると冷えてくる。食事を済ませてもまだ2人が上がってこなかったが、白瀬峠で合流できた。東の冷川岳で待っていたそうだ。冷川岳の標示は二つあるのでややこしい。
帰路は谷と尾根に分散し捜索しながらの下山となった。収穫のない捜索になったが、未捜索域を確実に狭めることができた。雨にもかかわらず参加してくれた皆さん、ご苦労様でした。大貝戸で下山を待っていてくれたご家族の方々の心遣いがありがたい。 |
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