頭蛇ケ平南斜面捜索@藤原岳(鈴鹿) 2012年4月7日 ホーム |
■頭蛇ケ平南斜面捜索@藤原岳(鈴鹿)2012年4月7日 No.660 とおる、りん、いわなっち、隊長 昨夜からの降雪で、山頂部に新雪が乗ってしまった。青空のもとスノーハイクをするにはいいが、新雪は捜索の邪魔になるだけだ。捜索範囲は振り出しに戻ったとはいえ、やはり気になるのは稜線付近の谷や斜面だ。今回は蛇頭ケ平を中心に捜索範囲を絞ってみた。未捜索範囲があるためだ。 最も効率よく捜索活動を行うために、捜索域へのアプローチは短いほどよい。今回は頭蛇ケ平ということで、標高差で有利なコグルミ谷からの入山も考えたが、国道ゲートの開け閉めが制約されるので、木和田から入山することにした。しかし、谷を散策しながら稜線に上がると3時間を必要だし、下山にも2時間近くを要するので、実質の捜索時間は3時間ほどだ。しかも捜索の条件は良くない。 参加メンバーは旧来の山友である、とおるさん、りんちゃん、いわなっちくんの4人となった。予定通り7時30分に大貝戸に集合し対策委員のIさんと、捜索に難して情報交換し、木和田尾根の山口登山口に向かった。 木和田尾根の登山ルートは、鉄塔巡視路を利用したものである。もともと登山道という行動はないのであって、巡視路を使わせてもらっているのである。二列の送電線に沿って巡視路はつけられていて、今回は、東の巡視路を登りに使った。 木和田尾根のP841からトラバース気味に坂本谷に降り、頭蛇ケ平から坂本谷に降りる谷を2本、捜索しながら登ることにした。一旦、坂本谷へ降り、2班に分かれてそれぞれ谷に入った。谷芯にはまだ残雪があり、しかもその上に新雪が乗っているので、目視による捜索は無理だ。標高差は350mの登りになる。県境稜線まで1時間30分をかけて捜索しながら登った。寒気が入ったので、厳しい天候だ。雲が走り、青空と吹雪が繰り返される。目まぐるしく移り変わる天候だ。人間は、ちょっとして気候の変動に翻弄される弱い生き物だ。稜線は吹雪いていそうなので、鞍部から捜索予定の滋賀県側の谷に入った。南東斜面なので雪解けが期待されたが、昨夜からの降雪で新雪が乗り目視による捜索は無理。急斜面の捜索に入る前に昼食休憩を入れる。我々に気づいたのか十数羽のカラスが飛び去っていった。カラスが集まっていたのは、これから我々が向かう斜面だったので、もしやと思ったが。 頭蛇ケ平の南東斜面は、地形図を見てもわかるように、急峻な斜面であることが想像できる。しかし実際に見てみると断崖に近い地形をしている。この山特有の石灰岩地形で、斜面を露出した石灰岩と灌木が覆っている。頭蛇ケ平から南に派生する尾根に迷い込む可能性は高いが、露岩は雪に埋もれるとしても、灌木が邪魔になって急斜面までは入り込めないように思った。新雪の乗った急斜面の露岩帯は手ごわかったが、斜面の下と上を覗きながら徐々に高度を下げ尾根芯まえ進んだが手掛かりはなかった。送電線鉄塔まで下りその先を確認してから、頭蛇ケ平へ標高差約200mを登り返した。頭蛇ケ平で時計を見ると14時だ。白瀬峠周辺の残雪状況も確認したかったので、白瀬峠経由で下山することに。 雪庇周辺の残雪は先週とあまり変わらないように思えて。もう少し気温が上がらないことには融雪は進まないだろう。このあたり、雪庇が発達していたので、雪がなくなり確認ができるまでは、釈然としない思いは消えないだろう。冷川谷も然りで、融雪を待たなければ、捜索対象外にはできない。捜索が終わり、適度な休憩を入れながら山口登山口まで下山すると、16時を過ぎていた。完 あとがき 可能性のあるところが殆ど捜索済となってしまったが、稜線付近はほとんど融雪を待たなければならない状況だ。今後は、融雪を待ち、捜索を確実にしていく必要がある。
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