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木和田尾根、白瀬峠三重県側斜面の捜索(鈴鹿) 2012年3月25日   ホーム

 

木和田尾根、白瀬峠周辺の捜索(鈴鹿) 2012年3月25日 No.657
参加者:じんじんさん、いわなっちくん、りんちゃん、くまさん、隊長、うさぎ
〜春の嵐というか、吹雪かれて厳しい捜索となった〜
藤原簡易パーキング(8:25)〜山口配水場、白瀬峠登山口(8:41)〜木和田尾根〜坂本谷分岐(10:43)〜冷川谷側の捜索〜白瀬峠(12:14)〜県境稜線、三重県側斜面の捜索〜白瀬峠(13:22)〜県境稜線、三重県側斜面の捜索〜冷川谷源頭(14:02)〜登山道合流〜坂本谷分岐(14:29)〜P841(14:32)〜P647(14:56)〜鉄塔(15:04)〜白瀬峠登山口(15:35)〜簡易パーキング(15:54) 本日のルート

冬型の気圧配置となり寒気が入り込んできた。菰野町まで車を走らせると、時雨だしワイパーを動かした。大安町を過ぎると藤原岳が陽光を浴び浮かび上がった。中腹以上は雪化粧をしているようで、難しい捜索を強いられそうだ。

    
セツブンソウ

藤原岳は「花の百名山」に数えられ、福寿草の花が咲く季節になると、多くの登山者が押し寄せる。予想通り、大貝戸休憩所周辺はマイカーで溢れていた。邪魔にならないように路肩に駐車しミーティングのために休憩所に入った。休憩所周辺は多くの登山者で賑わっていた。捜索協力者は今日も30人ほど、常連さんが顔をそろえている。遭難対策の責任者のIさんから、各隊の行動説明がある。今日は、天狗岩周辺捜索隊、白瀬峠周辺捜索隊、鞍掛峠周辺捜索帯、鞍掛け峠ルート隊の4隊で行うことになった。それ以外にも個人参加で、気になるところを捜索してもらっている。

われわれは6人で白瀬峠周辺を捜索することになった。久し振りにいわなっちさんが参加でき、強力なメンバーとなった。大貝戸周辺の混雑を避け全員が車でパーキングへ移動し、配水場も駐車スペースがなかろうと思い、パーキングから歩くことにした。*イラストはりんちゃん

白瀬峠登山口8時40分の出発となった。快調に谷を詰めていくと十数名の先行グループに追いついた。長い行列を6人が追い越しをかけると混雑するので、谷を上がりきってからにした。谷を出てトラバース道に入る。ミスミソウが咲くころだが、この天気では花を閉じているようだ。曇り空でも花を開いているセツブンソウのポイントまで進み、ザックを下して休憩した。セツブンソウは予測通り、花を開いて待っていてくれた。やはりこの花を年に一度は見ないと春が来ない。雨にぬれ透き通ったガク片が寒そうだ。それでも少しの間、撮影に興じた。

   
県境稜線の雪庇

花を見るゆとりはここまで。西の尾根に沿って高度を上げていくと、雪が薄らと地面を覆い始めた。重点捜索エリアの白瀬峠は吹雪いているかもしれない。鞍掛隊のIさんと無線連絡をとるとあちらの方も厳しそうだ。めぼしい谷や尾根を数十メートル下り確認し稜線に戻る作業を繰り返しているようだ。

坂本谷分岐まで進むと完全に冬山になっていた。新雪が乗ったので確認が困難になってきている。この辺りは国土地理院の地形図に示された登山ルートと実際のルートが違っているところだが、山腹道を忠実に進めばルートミスはないと思うが、白瀬峠に少し進んだところの尾根に入り込みやすい。この尾根を少しく下り確認する。末端は急角度で冷川に落ちている。下を確認し冷川谷右岸に沿ってと登山道まで登り返した。

登山道と冷川谷が合流するところからは、登山道と平行にトラバースしていく。いわなっちくんとくまさんは白瀬峠直下の谷間で下り登返した。積雪が数センチあり、目視できない状況だ。盛り上がりなどを確認しながらそれぞれが白瀬峠を目指した。手がかりがないまま白瀬峠に集合した。時計を見ると12時を過ぎている。風を避け、ダウンを着込み寒さ対策をして昼食休憩にする。他の隊と無線で連絡を取り合い捜索情報を共有する。山頂はもとより稜線も吹雪になっているので、どの隊も苦戦しているようだ。体を冷やさないように早々に昼食を切り上げ、荷物をデポして稜線三重県側の捜索に出向く。凍結した雪面に新雪が乗り、斜面は滑りやすい状況だ。捜索もさることながら、自己確保に半分以上の注意力を注ぐ必要がある。キックステップで雪面に足を蹴り込み、一歩々慎重に捜索を進めた。1時間ほど捜索し再び白瀬峠に戻り小休止を入れる。今度は藤原方面の三重県側の斜面を捜索。かなり雪庇が発達しており下にはデブリができている。この辺りは雪解けを待たなければならないだろう。


凍り付いた急斜面を登る


県境稜線の雪庇

冷川谷源頭部まで進み捜索を終了。予定した捜索エリアの半分くらいしか消化できなかったが、ここがタイムリミット。シリセードを交えて谷を急降下し帰路についた。

  
捜索済み地図          2月13日のトレース

さて、捜索済みマップを見てもわかるように、考えられる谷や尾根はほぼ調べ尽くされている。、捜索が始まってから1ヶ月半が経過している、山岳連盟を始め多くの有志が捜索に協力してきたが、依然として手がかりすらない状況が続いている。本日のまとめのミーティングにもあったように、これから雪解けが進むので、もう一度初心に返って、基本的な部分から捜索を続ける必要があるだろう。

etc 本部の大貝戸に帰ると、Nさんのお父さんたちが迎えてくれた。おいしそうなイチゴのもてなしに、うさぎよろこぶ。今日は体調不良で参加できなかったとちゃんからの差し入れだった。イチゴもおいしかったけど、きもちがありがたい。

 

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