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2012年3月18日 コグルミ谷&かたくり峠周辺の捜索(鈴鹿)   ホーム

 

コグルミ谷&カタクリ峠周辺の捜索(鈴鹿)2012年3月18日No.655
参加者:たろーさん、くまさん、りんちゃん、うっちー、隊長
〜図らずもかたくり峠を4回通過したが、成果なし〜
コグルミ谷登山口(8:18)〜長命水(9:08)〜県境稜線(9:45)〜捜索〜(11:00)カタクリ峠(11:40)〜(12:00)長命水(14:22)〜カタクリ峠(14:37)〜冷川岳(15:20)〜問題の三本杭(15:45)〜カタクリ峠(15:55)〜長命水(16:06)〜コグルミ谷登山口(16:37) 本日の捜索ルート

Nさんの捜索活動を開始し、すでに1ヶ月以上が経過した。手がかりになる情報が極端に少ないまま、少しでも可能性のあるエリアを人海戦術でつぶしてきた。今日はコグルミ谷を中心に岳連部隊が、谷筋をゾンデ探索。我々は、かたくり峠周辺を捜索した。小雨がぱらつく天候で、なかなかテンションがあがらないが、今日こそ見つけたいという思いが脚を動かした。

捜索活動が始まってからひと月以上が経過した。捜索に従事した延べ人数は数きれないくらいだろう。週末ごとに、「今日は見つけたい」という意気込みで入山するが、肩を落として下山することを繰り返している。今週も目当てがあり、7時半から始まるミーティングに参加した。どうやら目当ての場所は今週、捜索されていたようなので、本部の指示で、カタクリ峠周辺の未捜索の谷中心の捜索に切り替えた。大部隊は、長命水周辺のゾンデ探索をするようだ。平野部の天候は曇りだが、山はもう少し悪くなるだろう。自身、6回目の捜索になるのでモチベーションも下がり気味だが、気合を入れ直し、コグルミ谷登山口から入山した。


コグルミ谷登山口

谷の残雪の踏み抜きに注意しながら長命水を目指す。日当たりのよい斜面は雪が解け地肌が見え始めているが、谷芯の雪解けはまだまだ先だ。コースタイムで長命水に到着し、休憩とゾンデ探査の準備にかかった。我々6人は大部隊と別れカタクリ峠を目指した。もう1隊は奥の平まであがるそうさ。われわれは県境稜線までの谷ルートを調べながらあがった。谷芯はまだ、2,3メートルの積雪があり、ゾンデを使わない限り捜索はできない。


長命水でそれぞれの持ち場へ

県境稜線9時45分に到着、小休止。谷をどう調べるかを検討。雪が緩みかけて、踏み抜きなど足を取れることが多いと予測し、足場のしっかりした登山道で7,8合目の乗越まで上がり、下りながら捜索することにした。

7,8合目の乗越は昨年の2月にテント泊したところだ。山頂が吹雪いているとき、このあたりは風裏に入るのでテントが設置しやすい。夜景も見えるのでロケーションとしてはいいところだ。不明者のNさんの野営地はこのあたりだったのか。今となっては痕跡もなく、本人のみぞ知るところだ。


県境稜線はまだ残雪が多い

さてここで6人が分散し谷までの一帯を捜索した。深い谷はないので、滑落事故の可能性は低いが、雪崩に流されることはある。もしそうなら、ゾンデがないと捜索ができないが、雪解けが進み毎週、状況が変わってきているので、出てきている可能性がある。


谷筋の残雪、まだ1m以上ある

残念ながら手掛かりすら見つからずカタクリ峠に戻った。長命水で本隊を指揮しているIさんに無線で状況報告し、少し早いが、ここで昼休みにした。これまでの5回の捜索は、かなりハードだったが、今回は少しゆとりがあるので、気分的にも楽だ。この時点では。昼食後、この後の行動をIさんに無線で問い合わせするが、特に予定がないので、長命水で本隊と合流することにした。


ゾンデ探査に加わるうっちー

長命水に戻ると、午後のゾンデ探索を開始していた。岳連に借りたゾンデをうっちーが持参していたので、うっちーが探査に参加した。2時間以上の探査にさすがのうっちーも音を上げた。われわれはゾンデがないので、長命水周辺の斜面を捜索することに。今朝であった4人グループが奥の平から戻ってきた。ガスで全く視界なしとのこと。我々も長命水に戻った。斜面はクリアに見えているが稜線は、ガスが流れている模様。雨がぱらつく天気だが、谷間は静かだ。アトリの大群がやってきたので急に賑やかになった。


コグルミ谷の残雪


ゾンデによる探索

ゾンデの探索も終了し、皆が長命水に集まってきた。本部からの連絡で、カタクリ峠と白瀬峠の間で、ストックが見つかったらしい。家族の人にストックを確認してもらうらしいが、とりあえず隊を編成し稜線に上がることになった。我々6人に本隊の3人が加わり、とりあえず出発。長命水からカタクリ峠まで直登ルートで15分で上がり、木に巻きつけた目印のタオルを探しながら、白船峠方面に向かった。三重県側を見ながら歩いていたので途中でコースアウト、修正に5分ほどタイムロス。稜線は小雨がぱらつきガスで視界が悪かった。三重県側のタオルを探して歩いたが見つからず、気が付くと冷川岳を過ぎていた。時計を見ると15時20分、下山にかかる時間を考えるとあまり長居はできない。しかし肝心のタオルが見つからない。本部からの連絡で不明者Nさんのものでないことが判明。一同、肩を落とす。タオルは「三本杭」が目印という情報が入ったので、木和田下山の予定をコグルミに変更し、戻る途中に「三本杭」を見つけた。ここの斜面は先週、捜索済みの箇所で、目を凝らして谷を覗き込むと、かなり下の方にタオルが巻かれていた。ワラにもすがる思いで稜線まで駆け上がったが、徒労に終わった。


問題の3本杭

肩を落としカタクリ峠に戻ると16時。もはや長居は無用。40分で下山し持ってもらっていたIさん達と合流。大貝戸の本部に戻った。ミーティングで今日の捜索状況と今後の方針の説明があり、最後に、家族の方から労をねぎらうあいさつをいただいた。早く家族の元に返してあげたいが、捜索は行き詰まりつつある。

 

2012年3月18日 Copyright (C) 2012 k.kanamaru. All Rights Reserved.  home