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2012年1月28日 鎌ガ岳(鈴鹿@三重県)   ホーム

 

鎌ガ岳(鈴鹿)2012年1月28日 No.646 N師匠、つくだにさん、隊長
〜鎌尾根を狙ったが、山頂往復が精一杯だった〜
宮妻渓谷P(8:00)〜水場(8:55)〜雲母分岐(10:35)〜(11:27)岳峠南のピーク(11:50)〜(12:18)鎌ガ岳(13:00)〜雲母分岐(13:54)〜駐車場(15:31) コース

プロローグ 鈴鹿でも冬期になると、ちょっとしたアルパイン気分が味わえるの鎌ヶ岳だ。とりわけ鎌尾根は積雪の状況により難易度が増すので、やりがいが感じられるコースだ。スノーシューはハイクいいが、アイゼンとピッケルで挑む厳冬期の鎌ガ岳もなかなか手応えがあって面白い。

アプローチ 宮妻渓谷駐車場に入ると、先着のパーティーが準備をしていた。林道の積雪は心配するほどのこともなく、ところどころは凍結していたが、通行に支障はなかった。どうやら今日はわれわれと2パーティーになるようだ。りんちゃんと新年のあいさつをして情報交換。同じく鎌尾根を目指すとのことだが、コースは我々とは逆のようだ。
 準備をして8時に出発した。装備は、スノーシュー、アイゼン、ピッケル、ストックのフル装備で、これらをどのように使うかは積雪の状況次第だ。
 カズラ谷コースに入る。当然トレースはない。小雪のちらつくどんよりとした曇り空で、なかなかモチベーションが上がらない。風がないのがありがたい。「ピィー」と鳴く鹿の警戒音が谷に響く。山が雪に埋もれ鹿たちが山を降りてきているようだ。

  
積雪が増してきた             雲母峰分岐

水場までは積雪もそれほどなく、歩きやすかった。無積雪期のコースタイムとなった。ここで一息入れ、急登にそなえた。水場まではしっかりとした登山道だが、ここからは少し厳しくなる。雪に埋もれルートがはっきりとしない。木の根に掴まりながら、積雪状況を見て判断しながらルートを選び、高度を上げていった。
 傾斜が緩みカズラ谷右岸尾根が合する所まで上がると、徐々に積雪が増してきた。まだ膝を越えないので、スノーシューは使わなくてもよい。しかし、ふわふわの新雪にはスノーシューが効きそうになかった。積雪量に比例してコースタイムも長くなり、雲母分岐まで1時間30分を要した。

雲母分岐を過ぎると積雪がさらに増し、思うように進めなくなり、岳峠南のピークまで1時間を要した。アイゼンもスノーシューも使わず、雪と格闘しながら一歩々高度を上げていった。最後の急坂に苦労したが、11時30分にやっとピークに立った。風は気にならなかったが、ガスで視界がなかった。ガスの切れ間からときおり真っ白に雪化粧をした鎌が岳が視界の中に浮かび上がってきた。厳冬期の厳しさが感じられた。


鎌ガ岳

当初は鎌尾根縦走を予定していたが、この積雪状況では縦走は時間的にも無理と判断し、山頂を目指すことに作戦変更した。撮影のために少し時間を割き、ガスの切れ間を狙ってシャッターを押す。


岳峠

  
岳峠


岳峠の積雪

岳峠に降りると雪が吹きだまっていて、胸までの激しいラッセルを強いられることになった。パワー全開で道を開いていく。目指すは山頂だ。簡単には登れないからこそピークハントに意義がある。雪庇を崩しながら峠を通り過ぎると、凍りついた斜面の登りとなる。アイゼンを出そうと思ったが、キックステップで雪面をけり込むとスタンスが得られた。ピッケルを突き刺しホールドをとる。一歩々高度を上げ樹林帯に入るとまたラッセルだ。積雪で岩が隠れ、地形が把握できない。雪をかきわけスタンスを確保し、木の根に掴まり体を引き上げた。


鎌尾根

  
鎌ガ岳山頂

  

山頂 12時18分、山頂にたどり着いた。ガスで視界はないが、心地よい充実感は格別だ。山頂にはトレースはなく、雪に埋もれていて地形がつかめない。風がないのがありがたい。さっそくお湯を沸かしカップ麺で暖まった。すると反対側から数名のグループが上がってきた。気温は低いが風が少ないのでそれほど寒さは感じなかった。40分ほど休憩し山頂を後にした。


鎌尾根

   

  


鎌尾根


帰りにもう一度、鎌ガ岳を振り替える


水沢岳

 

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