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2011年12月10日 木梶山(台高@三重県)   ホーム

 

木梶山(台高)2011年12月10日 No.636 utty、T、syu、隊長
〜樹氷目当ての木梶山ハイク〜
木梶林道展望所(8:24)〜登山口(9:31)〜木梶山1230.2m(10:18)〜P1315(11:02)〜(11:26)馬駈ケ辻P1320で昼食(11:58)〜赤ゾレ山(12:12)〜伊勢辻山P1290(12:34)〜伊勢辻(12:41)〜ハンシ山P1137(13:11)〜P1007(13:25)〜木梶林道(14:41)〜駐車地(15:08)累積標高差1100m、歩行距離15.7km コース

プロローグ 「三重県の山」のコース検討を兼ねて木梶山に出かけた。昨日からの寒波で樹氷を期待しての山行となった。晴れの予報だったが、気圧配置が冬型になったときの台高は、なかなか青空が出てくれない。今冬初の樹氷と新雪が楽しめた一日となった。
 「三重県の山」では、この山域はutty担当になっている。この山域では伊勢辻山、国見山の二つを紹介していて、ルートは高見峠からのピストンだ。安定した縦走路で、安心できるコースだが、高見峠からハンシ山の間は植林帯が多く趣に欠ける。観光協会はこちらのルートを紹介してるが。それにもまして、距離が長いので、日帰りで歩くだけの体力が求められる。

アプローチ レ燗ケの駅に7時30分集合し、木梶林道に向かった。高見トンネル手前を左折し国道166号線旧道を高見峠に向かう。この道路は9月の台風12号による災害で通行止めになっているが、木梶林道までは通行が可能だ。大きく右にカーブするところが木梶林道の入り口で、木梶三滝ハイキングコースの大きく立派な案内板が目に付く。この林道は林業社が管理しているものなので、登山者は迷惑をかけないように、車での進入は慎みたい。現在、伐採の作業が行われており、本日も作業車両が一台入っていた。ゲートは3つとも開いていたが、作業の迷惑にならないように木原滝展望所に車を駐めた。しかし、林道前線を歩いたとしても1時間少々の距離だ。上高地−横尾間のうんざりする3時間の歩道歩きを思うと、それほど苦にならない。この日は作業者が1台、登山者の車が1台、狩猟者の軽トラックが1台入っていた。

   
木梶林道入り口         きわら滝展望所

木梶林道は、寒波襲来による気温の低下で凍結し、上部では積雪が見られた。作業車もスリップのため登れず、道の真ん中に放置されていた。 鳴滝手前あたりには登山者の車が一台停められていた。おそらく縦走路に上がったものを思われる。我々はそのまま林道終点まで進んだ。上流に進むにつれ谷が浅くなり、橋を渡るといよいよ終点だ。林業者が二人、今日は行きで仕事にならないから、別の現場に向かうと言って山を下りてきた。狩猟者は、イヌがどこかへいってしまった。見なかったかと尋ねてきた。

    

木梶山 登山口は林道終点から少し入ったところにあった。登山口にいた鹿が二頭、びっくりし登山道を駆け上がっていった。案内板は朽ちたようで見あたらない。「登山道」という黄色のテープが木に巻かれていた。最初は植林帯の急登だが、ヒメシャラ、ミズナラの二次林に入ると緩やかな尾根の登となる。 登山口の標高はすでに900mあるので、途中で休憩を10分入れても、山頂には50分で到着した。積雪は10センチほどで、この冬、行きを踏むのは初めてだったので新鮮みが感じられた。いよいよ冬山シーズン突入だ。残念ながら木梶山「三等三角点 点名:木梶 標高:1230.34m」は雑木林の中にあり、展望は優れず、樹間から四方の山は見えるが撮影には適さない。南峰の北側は伐採地になっており、見通しが良いのでそちらに進んだ。

   
木梶山登山口     

   
山頂まできれいに二次林が続く       木梶山山頂


南峰へ向かう

   
稜線の木々には樹氷が付ききれいだった

南峰から馬駈場へは緩やかな登りで、樹氷や展望の撮影を楽しみながら歩いた。この間に3人グループを行き交った。我々とは逆コースを歩いているようで、登山口の様子を聞かれた。 稜線は風が強かったが、馬駈場辻までくるとやんできた。時間もちょうどいいので、昼食にした。


木梶山の向こうには高見山が見えた

   
樹氷を楽しみながら県境を馬駈場を目指す


木梶山と高見山


樹氷の回廊を行く


馬駈場辻から国見方面を見る

馬駈場辻 時折雲が途切れ青空が覗くと、樹氷がまぶしいほどに輝き出す。わずかなシャッターチャンスに慌てて立ち上がるが、限られた構図では勝負にならなかった。 ガソリンストーブでお湯を沸かし、熱々のドンベイで暖まる。今日はお握り1個とドンベイというシンプルメニュー。単独山行ならお握り一個で済ますところだが。


馬駈場辻

さて、ドンベイで体が温まったものの、じっとしていると長続きしない。少し寒くなってきたので、縦走路を北に進んだ。辻を下ったところが赤ゾレ池だ。この池は「御前壺」と言われているようだ。いわれにつては、文献の調査はしていないが、「台高の山」(伊勢の山の会)が「新版・近畿の山と谷1941発行」から引用している。「馬駈け場辻には、昔、義経がここで愛馬と泣き別れしたという伝説がある。この池の水を飲ませて別れを惜しんだといわれるそうだ」しかし、馬がここまで登ってこられるのか。赤ゾレ池は固く凍り付いていたが、足で踏むと氷にヒビが入った。この界隈に来たのは実に8年ぶりだが、赤ゾレから伊勢辻山に駈けては良く覚えている。特に植林による唐松が印象的だった。唐松に関しては、台高の山に植林されているのが特徴的だ。鈴鹿にはない。


赤ゾレ池(御前壺)


赤ゾレ山から

赤ゾレ山も伊勢辻山も展望がよい。縦走路の南を振り返えり眺めると国見岳が一際大きく見える。「二等三角点の記」を閲覧してみると国見山は、点名が青俣山(あおまたやま)となっていた。標高は1418.9mだ。 山頂からは木梶山登山口に向かって一本尾根が降りているので、これを降りればショートカットできそうだ。


赤ゾレから見る伊勢辻山1290m


赤ゾレ山にて


伊勢辻山のブナ林


雲ケ瀬山と高見山

さて、県境の縦走路を快調に歩いて、降下点をどこにするか探した。ハンシ山から尾根が下りていて、よく使われているようだ。そこで林道への最短距離を狙い無名の谷を下ったが、小滝を二回ほど巻き、難儀することになった。 14時40分に林道に降り立ち30分で駐車地に戻った。


無名の谷にかかる小滝


レ燗ケの駅

道の駅までもどり、椎茸、なめこと、レ烽フ名物「てんがら」を買った。てんがらは野あがり餅として食べられているようで、いばら餅を朴葉で包んだもの。朴葉の香りがしておいしかった。 さてこれからの季節、ルートチェックなど地味な山行が続きそうだ。完

 

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