■鎌ヶ岳(鈴鹿)2011年5月22日　No.608　隊長、うさぎ
〜ホンシャクナゲとシロヤシオ、白と赤の競演〜
スカイランゲート(6:50)〜三口谷登山口(7:05)〜三口谷左岸尾根〜鎌ヶ岳(9:10)〜〜三口谷コース〜三口谷登山口〜ゲート(11:00)　本日のコース
シロヤシオもシャクナゲも鈴鹿では、今週を逃すと来年までチャンスがない。日曜日は雨の予報が出ていたが、午前中はなんとか持ちそうな予報だったので、午前中で回れるコース設定をした。シロヤシオもシャクナゲも、昨年は花の付きが悪かったので今年に期待が高まっていた。

プロローグ　山の緑が鮮やかな季節になってきた。鈴鹿の山に咲く華やかな春の花も終盤にさしかかり、今は、シロヤシオとホンシャクナゲが見頃を迎えている。どの花も咲けば必ず散るわけだが、特にツツジ科の花は見頃の時期が短い。シロヤシオ、ホンシャクナゲともに例年、5月中旬に見頃を迎えるが、今年は、気候要素の影響で全体的に花の時期が1週間遅くなっている。

アプローチ　午後から雨の予報が出ていたので、午前中の４時間コースで花の見られるコースを選択した。シロヤシオ、ホンシャクナゲなら、山域を選ばずどこでも見られるが、 今年は御在所周辺に山域を絞って撮影を進めている。７時前にゲート前に到着すると、片側は満車になっていた。午後から雨になる予報だが、さすがは人気の高い御在所だ。平野部は晴れだったが、山を見上げると山頂部はガスがかかりはじめていた。山の天気は平野部より早く崩れ始めるので、午前中の下山を目指した歩き始めた。山の家も宿泊者が何人かいるようで、朝食をとる登山者の話し声が聞こえてきた。道路沿いの木々の緑が実に鮮やかで、果穂が風に揺れていた。

　　
アカシデ　　　　　　　　　　　　イワカガミ

三口谷登山口から左岸尾根に取り付く。以前からこのコースはあったが、ガイドブックなどでは紹介されていなかったのであまり歩かれていなかった。しかし最近は道標が立ち、難路と書かれているが、歩く人が多くなってきたようだ。

イワカガミ

左岸尾根に取り付くとイワカガミが出迎えてくれた。今が見頃で、光沢のある葉とピンク色のかわいい花が特徴的だ。特に珍しい花ではなく、これからの山行は高度を上げていくわけだが、山域を問わずどこでも見られ、この季節から夏までのお付き合いとなる。 どこの尾根もそうだが、最初の標高差１００ｍほどが急坂で、一気に汗が噴き出してきた。徐々に傾斜がゆるみ標高差３００ｍほど登ると緩やかな尾根歩きになる。所々に岩場があり、展望が開け、お隣の御在所岳や鎌ケ岳、雲母峰が一望できる。今年はシロヤシオの花付きが大変良くて、こんなに咲くて大丈夫か、と心配になるほどだ。山を背景にいい構図を探しながら歩くもの楽しいものだ。

　　　　
三口谷左岸尾根

　　
左岸尾根のシロヤシオ

シロヤシオ、今年は花付がよい

御在所岳

シロヤシオと鎌ヶ岳

鎌ヶ岳　どの木もたくさん花をつけていて、立ち止まったり振り向いたりと忙しい。峠コース合流手前で男女ペアが下山してきた。考えは同じようで、天気が崩れる前に鎌ヶ岳に行ってきたようだ。 峠コースに合流すると山頂までは標高差１５０ｍほどで、30分で山頂に到着できる。西の風で、ガスが滋賀県側から流れてくる。鎌ヶ岳の山頂部はガスに隠れていた。緑が実に鮮やかで、紅葉の頃の山腹も彩りがあっていいが、この時期は新鮮さが感じられる配色だ。いつもなら賑わっている鎌ヶ岳だが、この日は誰もいなかった。山頂はガスに覆われていたが、時折ガスが晴れ展望が開ける。山頂手前で東斜面を覗き込むとシャクナゲが花をびっしりとつけていた。2週間前にたくさんの花芽を出していたので期待していた。予報では午後から雨だが、山は天気の崩れが早いので、早々に腰を上げ、シャクナゲを見に三口谷コースを下った。

雲母峰

鎌ヶ岳

御在所岳

峠道、ガレ場の登り

山頂からの展望

入道ケ岳

岩壁に咲くシロヤシオ

入道ケ岳

ホンシャクナゲ　予想通り、三口谷コースはシャクナゲがロードになっていた。 笹をかき分けいつもの場所に降りた。残念ながら5分咲きだったが、枝いっぱいに花をつけていた。見頃はもう少し先だが、来週では遅いような気がした。シャクナゲを見ていると、ぽつぽつと雨が降り出した。山頂では日が差すこともあったが、２０分も経たないうちに雨が降り出した。山の天気はこんなものだ。急いで下ったが、谷に降りることには本降りとなり、慌ててレインウェアを羽織った。　完

鎌ヶ岳東面のホンシャクナゲ

ホンシャクナゲ、今年はたくさん花をつけてくれた

　　　　
雨がぽつぽつと当たりだしたので急いで下る