2011年月4日2日 頭蛇ケ平(鈴鹿) |
■頭蛇ケ平(鈴鹿)2011年4月2日 No.598 Sさん、隊長 プロローグ 今年は3月に入っても寒い日が続き、なかなか雪解けが進まなかったが、日差しの力強さはやはり春を感じる。春の花たちも、雪解けを待って一斉に咲き始めた。若葉が出る前に花を咲かせて実をつけなければならないので悠長に構えているわけにはいかないだろう。さてこの時期はやはり藤原岳だ。花の種類はまだ出そろっていないが、ミスミソウ、セツブンソウ、フクジュソウが目当ての山行となった。 アプローチ Sさんは三重県の南端の御浜町からのアプローチなので、所要時間を見ると鈴鹿からアルプスに行くようなものだ。もう少し集合時間を遅らせるといいが、花を見ながら稜線を往復しようとすると、時間にゆとりがなくなってくる。9時前の集合としたが8時半過ぎに出発ができた。 ミスミソウ さて、うっとうしい植林の谷を登り切ると汗が噴き出してきた。落葉樹林に入ったところで小休止。足下にはミスミソウが咲き出していた。ミスミソウは日本海側の花とあって、先週の鍋尻山と比べると三重県側は極端に少なくなる。そして全体的に小振りだ。まだ咲き出したばかりのようで、数株が目についた程度で、少し高度を上げると見られなくなった。また、日当たりの良いところではカタクリの葉が出始めていた。セリバオウレンも数株見られた。 節分草 さらに高度を上げていくとセツブンソウが群生地がある。3月の上旬二は山麓で見頃だったセツブンソウも、 4月になると標高600mあたりまで咲き上がってきている。清楚でかわいい花だ。14mmの単焦点と45mmのマクロレンズを駆使して撮影に専念した。先行していた数人のグループも花見を終え、お弁当を広げて談笑していた。どうもこれ以上登らないようだ。花見専門で、ののんびり山行もいいだろう。 福寿草 セツブンソウの次はやはりフクジュソウだ。坂本谷へ降りた。背丈が伸びて菊の花でも咲いているような雰囲気になっている。 しかし花は、力強い春の日差しを受けて満開だった。間かを追いかけて徐々に高度を上げていった。斜面のマンサクが満開だった。春一番、木に咲く花だ。この花も黄色で、春一番の花は、白と黄色がほとんどのようだ。日差しは強くなりつつあるがまだまだ気温が低く、素人考えだが、集熱するには白や黄色がいいのかもしれない。 バリエーションで雪渓の残る谷を詰めていった。 高度を上げるにつれてフクジュソウも堅いつぼみとなっていた。後は寡黙になってひたすら高度を稼いだ。雪止めに斜面は滑りやすいので、むしろ雪渓の方が登りやすい。雪面は少し柔らかくなっているので、足を蹴り込めばアイゼンなしで大丈夫だ。穂高の白出雪渓のようで、急角度で高度を稼いでいく。みるみる息が上がり、20歩ほど進むと肩で息を整えることを繰り返した。標高差300mを1時間20分で登り稜線に出た。かなりのスローペースだが、今回はこれが精一杯だった。 やっと稜線にたどり着き昼食休憩にした。少し風がでてきたようで、座り込んで昼食を食べていると肌寒さを感じる。日差しはあるがもやがかかったようで透明度が低く、すっきりとしない天気だ。30分ほど休憩し、三角点付近を散策した。まだまだ積雪が50センチほどあり、油断すると踏み込んでしまう。もう四月になるが、やはり今年は積雪が多かったようだ。13時過ぎに山頂を後にし、帰路についた。 帰路では再び、セツブンソウ、ミスミソウ、セリバオウレンなどと戯れたり、大いに道草をしながら山を下った。 杉林の林床でミヤマカタバミが咲き始めていた。 完 |
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