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2010年2月27日 総門山(多気郡宮川村)

 

総門山(多気郡宮川村)2010年2月27日 No.534 隊長
〜北尾根コースで山頂へ〜
フォレストピアP(9:52)〜P496付近(10:40)〜東屋、三角点(10:55)〜北総門山展望台(11:23)〜林道総門山登山口(11:46)〜(12:30)総門山(12:46)〜第3P東屋(13:26)〜東屋、三角点(13:46)〜フォレストピアP(14:25) 9km、+1000m

概略 総門山は、全国でも屈指の清流をもつ宮川の上流域に位置する山だ。山麓には町営のレジャー施設があり、観光開発が行われている。この総門山全体がアウトドアフィールドとなっており、林道や駐車場、トイレ、休憩所、登山道が整備されている。林道を利用すれば比較的短時間で山頂に立てるが、山麓から登山道で登る充実感は他に代え難い。コースは、フォレストピアから尾根コースで北総門山に登り、少し林道を利用して林間コース登山口まで行き、山道で山頂を目指す。
 北尾根コースの登山口は、フォレストピア前の道路を挟んだ所にある。駐車場もあるので、車を下りるとすぐに山道に入ることができる。道路に標識がある。この日は天気が不安定な予報が出ていたので、登山者は私の他に誰もいなかった。散策路の外れまで行くと、「北総門山尾根コース入口」と書かれたプレートが杉の木に取り付けられていた。

  

尾根コース このコースは、植林帯の急登から始まる。防獣対策ゲートがあるが、壊れていた。臨床にシダが茂る美しい植林帯だ。雨上がりだったのでシダの緑が鮮やかだった。いきなりの急登にたじろぎながら、身体が発熱し馴染んでくるまでスローペースで足を出した。尾根末端の急登を凌ぐと傾斜が緩やかになった。植林が続くが、よく定入れされていてきれいな森だ。所々にモミやアカガシが残っていた。しばらく進むと、再び傾斜がきつくなり、登り切ると標高点496付近を通過する。このあたりまで来ると、アカガシ、ヤブツバキ、シキミ、サカキの常緑樹に混じって、ヒメシャラ、イヌシデ、ミズメ、ケヤキなどが顔を出す。このあたりの地質は、中生代の堆積岩地帯で、石灰岩やチャートが見られた。

  


モミ


チャート

東屋 岩石や常緑樹など、彩りのない地味な自然物を観察しながら登る。それでも日常生活では見られないものなので興味深い。気がつくと四等三角点のある東屋に到着した。真新しい標石が埋設されていて、跡で調べたらH19.7.27設置とあった。点名は中林谷(なかばやしだに)で、標高は609.56mとなっていた。東屋も新しく、手入れはしているだろうが、果たしてどれだけの登山者が利用しているだろうか。

  
東屋            四等三角点 点名:中林谷(なかばやし谷)


緩やかな尾根道

北総門山展望台 東屋を過ぎると緩やかな尾根が続く。途中で車いす歩道の分岐があり、少し高度を上げていくと北総門山の展望台に到着した。大きな駐車場が完備され、木製の立派な展望台が作られている。行楽の季節になれば少しは賑わうのだろうか。展望もよく宮川流域が俯瞰でき、遠くは大熊三山が遠望できる。少しお腹がすいてきたので、バナナとおにぎりを食べた。ここには、二等三角点があり、点名は薗山(そのやま)703.66mだ。

  
緩やかな尾根道、樹幹から総門と北総門が見えてくる


北総門の展望台からの展望


展望台から見る総門山


展望台から見る、大熊三山(古ガ丸山、白倉山、迷岳)

林間コース さて総門山だが、ここからだともうひと登りしなければならない。近道で林道に下り、20分ほど歩いて林間コースの登山口670mに向かう。車で登った場合は、この林間コースの登山口前に駐車できる。前回の取材からすでに6年が経過しており、その間は足を踏み入れていなかった。しかし、登山口に立つとコースの概要がおぼろげながら思い出されてきた。以前と違っているところは、作業道が作られていたことだ。以前の登山道がこの作業道により寸断されているので、迂闊にこの作業道を歩くとかえって遠回りになってしまう。作業道に頼らずに、踏み後や目印を頼りに登山道を歩いた方がいいだろう。

 
林間コース登山口と新しく切り開かれた作業道

  
山頂手前の尾根のブナと尾根の様子

総門山 植林帯の山腹道を抜けると尾根道となる。ヒメシャラ、ブナ、シデ、コナラなどの明るい二次林となり、所々で南側の展望が開けている。徐々に高度を上げていくと山頂に到着した。特徴的なブナの大木も健在だった。局、栗の木、修験業、山峰山など、三峰山脈の山々がよく見えている。三等三角点のある所は、シキミ、アセビなどの常緑灌木が鬱陶しく感じられる。点名は「伊丸谷」(いまるだに)948.47mになっている。展望を楽しみながら残ったおにぎりとミカンでシンプルな昼食とした。


山頂のブナ

  
総門山 山頂の三等三角点 点名:伊丸谷(いまるだに)948.47m


総門山 点名:伊丸谷 


尾根の巨石

車椅子歩道 帰路は、来た道を戻り、第二駐車場から車椅子道で緩やかな尾根に上がった。第二駐車場には、トイレと休憩所がある。車椅子道は、イヌシデ、ヒメシャラ、ケヤキ、ミズメなどの落葉樹の明るい森で、入間椅子でも通れるように緩やかな傾斜になっている。尾根に上がり東屋まで戻った。ここか先の南面は、きのこの森、野鳥の森などの探勝路となっていて、林道総門線の第1P230mに降りることができる。今回は探勝路をパスし、来た尾根を下った。  完


車椅子歩道の木道桟橋

 
第2駐車場とトイレ 車いすコース入り口


ミズメ


ケヤキ

 
フォレストピア

 

 

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