2010年2月13日 入道ガ岳(鈴鹿) |
■入道ガ岳(鈴鹿) 2010年2月13日 No.532 つくだにさん、隊長 プロローグ 根を詰めて取材山行を続けてきたので、少し気力が落ちてきた。昨年は雪にこだわったが今年は、別の課題があったので、雪に関しては少し淡泊になっている。少し冷え込んだので樹氷も楽しめそうだが、思い切って初物を探しに出かけた。 プラン uttyさんは今回、スキーに行くみたいなので不参加になり、つくだにさんと二人になった。単独ならどうしても、出発地点に戻るルートになってしまうが、車が二台あるので一台を小岐須の祓塚に回しておくことにし、帰路はイワクラ尾根を通り、仏岩と重ね岩を見物して帰ることにした。 出発 堰堤の駐車場は登山者の車が数台駐まっており、10人ほどの若いグループが出発の準備をしていた。他のグループは二本松尾根の方へ入って行った。若いグループは我々と同じ、井戸谷コースのようだ。このコースを使うと最短で山頂に立て、せっせと歩くと1時間強で登ってしまう。まだ9時前だし、ピークハント目的の山行でもないので、若者グループに先に行ってもらうべく、道端で追い越していくのを待った。 寒気は入ってきているが、日射しには力強さが感じられるようになってきた。木々が芽を吹き、葉が日射しを遮るまでに、春の草本は芽を出し、結実しなければ生き残れない。融雪を待ち、光のエネルギーを捉え、やがて一斉に咲き出すだろう。今年もまた、春がやってくる。2月の後半から咲き出し、7月の後半には3000mのアルプスの頂まで咲き上がっていく。 井戸谷 井戸谷も通報ポイント6あたりまでは雪が溶けていた。上部の灌木帯を抜け、笹原(ミヤコザサ)に入ると残雪があった。寒気が入り気温が低いので、よく凍り付いている。ときおり青空が覗くが、天候は回復途上にあるのか、冬雲がアラレを運んできている。笹原に入ってからの30分は急勾配で登りがきつい。立ち止まり振り返ると、平野や伊勢湾がよく見えている。空気に透明度があるようだ。 アセビ 山頂部に上がると風が冷たかった。笹原にアセビが群生する、入道ならではの景観が広がる。アセビも赤い花芽を出し始めている。鈴鹿主稜線の山々の頂は樹氷がついているようだ。空気の透明度が高いので、三角点峰(山頂)に立ち、ぐるっとひと回りするとパノラマ展望が楽しめた。 入道岳 三等三角点の記 点名:入道岳 所在地:鈴鹿市小岐須町1191 所有者:小岐須森林組合 選点:明治23年5月23日 埋標:明治23年6月5日。点名は入道ケ岳ではなく、入道岳だ。「ケ」と「ガ」があるが、山と渓谷社ではガに統一している。 奥宮 入道には3つの峰があって、最も標高があるのが奥宮のピークのようだ。風の強い三角点峰を避け、奥宮で昼食にした。風裏になり日射しがあるので暖かい。昼食はいつものように、おにぎりとカップ麺。食事に凝った時期もあったが、最近はシンプルな方がよくなってきた。デザートは熊野のポンカン。これがまたおいしい。 イワクラ尾根 さて帰路は、イワクラ尾根を仏岩まで歩き、そこから大岩谷左岸尾根で下る。起伏の激しいイワクラ尾根の最初は痩せ尾根の急降下で、雪が凍結しているのでスリップ注意だ。単独者と男性二人組と行き交った。雪もない、花もない、緑もない中途半端な季節だが、私たちの他にもここを歩いている人もいるものだ。寒気の影響が残っていて、とりおりアラレがぱらぱらと降ってきた。春を待つ紫色に変色したイワカガミの葉が、アラレに埋まっていた。 大岩谷左岸尾根 古代原始信仰の盤座(いわくら)信仰の対象となった仏岩。椿神社では、この仏岩と重ね岩を盤座として扱っている。 仏岩を過ぎるとすぐに大岩谷左岸尾根への分岐がある。以前はほとんど目印がなかったが、今は目印テープで賑やかになっている。邪魔になる灌木をのこぎりで切り払いながら下った。小谷が合流する所で尾根は終わり、谷コースとなる。谷をしばらく下ると白滝が足元に見える。さらに下っていくと松の木谷に合流する。これから先は植林帯となり、趣にかけるが作業道は歩きやすい。最後に谷を渡ると林道に出て、大石橋に至る。てくてく歩いて祓塚駐車場へ。 完 etc 今日、出会った福寿草。花についての記述はあえて記述しません。保護のためです。 |
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