■桧塚(台高)2009年12月20日 No.520 N師匠、つくだにさん、隊長
さて桧塚だが、数年前はよく、千秋林道を利用して登っていた。年に何度かは台高に足を運ぶが、この山域はしばらく遠ざかっていた。台高の山を三重県側からアプローチする場合、多かれ少なかれ林道を利用することになり、山深い所でも比較的簡単に山頂に立つことができる。もちろん作業道は林業のために使う道で、われわれ登山者の趣味で使うためのものではないだろうが、国や地方の補助があって整備されていると思う。もちろん、民間によるものもあるだろう。しかし、週末は作業も行われないようで、われわれ登山者が迷惑にならないようにちょっぴりと使わせてもらってもいいだろう。 先週は宮の谷に入ったが、今回はさらにその奥に入る。森小学校蓮分校跡地を右手に見て先へ進むと、千石林道と分岐点に出る。ヌタハラ林道はこれをまっすぐに進む。待ち合わせのスメール付近には積雪はなかった、林道に入ると路面が白くなっていた。一つ目のカーブでワゴン車がスリップして登れなくなってしまった。私のCRーVで入れば良かったと反省することになった。仕方がないので車を路肩に駐めて林道を歩くことにする。 林道をテクテク50分ほど歩き、分岐点まで上がった。途中で雪道に強い4WD車が林道を登っていった。後でわかったことがだ、この車はzippさんの車だった。林道終点まで進むと、もう一台車が駐まっていた。どうやら先行者は2名のようだ。尾根コースは登山口もはっきりとしているので、初めてのコースなら尾根がいいと助言されたが、周回コースを検証したかったのでトレースをたどることにした。もし雪が深くなれば、尾根に逃げればいいだろう、と判断した。林道終点から見える夫婦滝は雪に霞んでいた。 雪で取り付き点がよくわからないが、先行者のトレースをたどると、はっきりとした作業道に出た。まずはこれをたどって行くことにした。植林帯の山腹につけられた道で、谷の手前にある作業小屋までは緩やかに高度を上げていっている。歩き始めて1時間20分が経過したので、この小屋の前で休憩をした。朝早く家を出てきたのでお腹が空いていた。 作業小屋を過ぎてからも作業道は続いている。谷を渡ってからは広い尾根を乗越すかたちになり、コースは大きくジグザグに高度を上げていく。山腹道は徐々に谷に近づいてくる。その先には不動滝があるようだ。先行者は滝見物をして上がってきたようだ。この人がzippさんだった。これまでに何度か山ですれ違い、掲示板などで話をしていたが、対面したのはこれが初めてで、お互いが誰だかわからなかった。それがわかっていれば、この辺りに詳しいzippさんと気楽な気持ちで話が聞けはずだ。これからもしばらくは台高に通うので、またどこかで出会えるだろう。そのときはわかるはずだ。 不動滝を見に谷に降りてみた。夏場は涼を運んで来る滝も今日は、寒波により凍り付き始めている。寒い日が持続したら、見事な氷瀑が見られるかもしれない。撮影をしてから、尾根で稜線に上がることにした。不動滝周辺は等高線からもわかるように傾斜がきつい。古びた目印テープがあり、これに沿って標高差200mを登る。稜線が近づくにつれてブナが見られるようになってきた。それに混ざって、ミズメが目につきだした。樹皮から判断するとミズメのようだが。稜線は植林を免れているので、美しい落葉樹林となっている。大きなシナノキもあった。 稜線はミヤコザサが隠れるくらいの積雪だ。山頂が近づくにつれて積雪も増してきているが、膝は越えていないのでまだ歩きやすい。青空は時折のぞくが、冬型の気圧配置になり寒気が流入しているので、高度を上げるにつれて厳しさが増してきた。温度計を見るとマイナス5度だ。気温が低いので雪もサラッとしていて、靴やウェアが濡れないのでありがたい。 檜塚山頂へは13時過ぎに到着した。展望が開けるところまでいったが、ガスで何も見えないので、早々に撤退し、風裏に入って遅い昼食とした。 帰路は稜線を1214まで行き、植林境界に沿って林道まで下りた。テーピングもあり比較的よく歩かれているコースらしい。途中で大きなモミの巨木と出会えた。登山口には登山届けを入れるポストが設置されていた。
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